2012/12/30

アン・セホンを支援するプラスとマイナス



ニコン・サロンでの慰安婦写真展騒動で一躍時の人となったアン・セホンがニコンを提訴。

まず、ネット上での彼に対する非難キャンペーンの中には常軌を逸したものも見られた。ああいったやり方で写真展の開催を中止に追い込むのは表現の自由を損なうものであり、明確な規定違反もないのに写真展を中止させようとしたニコンサロン側も非難を免れない。

しかし、一方のアン・セホン側だが、彼のこの「闘争」を支援している日本人ジャーナリスト・写真家達には問題はないのだろうか?韓国挺身隊問題研究所の関係者であるアンは、かなり政治的な人物である。彼はニコンに対する徹底抗戦を宣言しているが、これによって今後二コンサロンは、政治的な背景を持つ写真家に対し警戒するようになるだろう。そうなると、アンのような人物を無批判に支援している綿井健陽(ビデオジャーナリスト)らもまた、日本の報道や表現の自由にマイナスの影響を与えているのではないか。その場合でも、アンの祖国である韓国の表現の自由は、何ら影響を受けないのである。



慰安婦:安世鴻氏、写真展開催を拒否したニコンを提訴

名古屋市在住の韓国人写真家、安世鴻(アン・セホン)さん(41)=写真=が、カメラメーカー「ニコン」と写真展示施設の使用契約を締結したにもかかわらず、旧日本軍の従軍慰安婦をテーマにした写真展の開催を拒否された問題で、同社に対し損害賠償と謝罪広告を求める訴訟を起こした、と共同通信が25日報じた。

共同通信によると、安さんは昨年12月、従軍慰安婦をテーマにした写真展を開くため、ニコンが運営する写真展示施設2カ所の使用契約を締結したが、同社は今年5月、写真展の中止を通告した。安さんは裁判所への仮処分申請を経て、東京では6月から7月にかけ写真展を開催したが、同社はPR活動への協力を拒否した。また同社は9月に大阪で予定されていた写真展の開催も拒否した。

安さんは東京地裁に提出した訴状で「(ニコン側の介入により)表現行為を十分に行うことができず、写真家としての社会的な評価が著しく低下するとともに、人格権を侵害された」と訴え、ニコン側に対し約1300万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めた。安さんは今月26日から来月9日まで、『重重-中国に残された朝鮮人慰安婦写真展』を開催する予定だ。安さんは、中国に居住する旧日本軍の元慰安婦たちをテーマにした写真展を、日本を中心とする世界の主要国で開催してきた。

東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員