2013/01/31

アジアに慰安婦像計画、シンガポールでケチがつく


挺対協には像の設置を強行した前科がある(2011.12)

挺対協がシンガポールに慰安婦の像を建てようとしているという話は、昨年の11月にお伝えしたのだが、その時は、アメリカ絡みのニュースに比べて反応が鈍かった。自分としては、こちらの方が興味深いニュースだと思っていたので、少々意外だった。

ところが先週その続報があり、2chでもスレが立ち、今度はそこそこ注目されたようだ。タイミングが合わずにエントリーにはしないでいたが、更なる続報で面白い展開になっている。

まずは、先週の韓国紙の報道から。

シンガポールにも慰安婦平和碑「少女像」建てる

・挺対協、蝶々プロジェクト第一歩… 「3月中に建設場所確定」

日本軍慰安婦被害者キム・ボクトン・ハルモに(87)は15歳になった1941年、日本軍に強制的に連行された。 「娘を出さなければ財産を没収して外国で追い出す」という日本軍の脅迫をキム・ハルモニのお母さんは抗えなかった。 キム・ハルモにが初めて連れて行かれたのは中国、広東の日本軍慰安所であった。 以後キム・ハルモニは香港とシンガポール、マレーシアなどの慰安所で言いなりになった。

キム・ハルモには90を望む年齢になった今、毎週水曜日ソウル、中学洞の日本大使館の前で行われる水曜デモに出て日本政府の謝罪を要求している。 キム・ハルモニがデモする日本大使館の向いには2011年12月韓服を着た短い髪の少女が端正に座っている姿の彫刻像が置かれた。 水曜デモ1000回を迎え、日本政府に謝罪と賠償を促す意でたてた慰安婦平和碑だ。 キム・ハルモニが苦難に会ったシンガポールの日本軍慰安所の場所にも今年前半期に同じ少女像が置かれる。 韓国挺身隊問題対策協議会は太平洋戦争慰安婦被害者が連行されて行ったシンガポール慰安所の跡(?)に慰安婦平和碑をたてる計画だと22日明らかにした。

慰安婦平和費建設のために挺身隊対策協は来たる31日から来月3日までキム・ハルモニの証言に出てくる慰安所の場所と捕虜収容所の場所を直接現地調査する予定だ。 当初キム・ハルモニも一緒に行く計画だったが、高齢で長時間旅行が無理という判断に参加しないことで決定された。 挺身隊対策協関係者は「3月中に場所を確定して平和碑をたてられるようにシンガポール当局と協議中」と明らかにした。

シンガポール慰安婦平和碑建設は挺身隊対策協が独立報道機関<告発ニュース>とともに推進中の「蝶々プロジェクト」の一環だ。

蝶々プロジェクトは太平洋戦争当時日本軍慰安所が設置されたアジア地域を回って慰安婦平和碑をたてるという計画。 シンガポール慰安婦平和碑は蝶々プロジェクトの最初の成果だ。 挺身隊対策協関係者は「慰安婦問題を世界に知らせると同時に現地の被害者を賛えようとの趣旨で今回のプロジェクトを準備した」と話した。

京郷新聞 2013.1.22

で、このシンガポール当局と協議中という話だが、先方はそんな話は知らないと言っているとのこと。少なくとも中国メディアはそう伝えているらしい。この話は、ツイッターで教えて頂いた。ありがとうございます。

韓国の団体がアジア諸国に慰安婦像設置の計画、シンガポールは拒否―中国報道

シンガポール当局は30日、「シンガポールに従軍慰安婦像を設置することはなく、この件について韓国といかなる協議も行っていない」と表明した。環球網が伝えた。

インドネシアのジャカルタグローバル紙は30日、韓国の団体、韓国挺身隊問題対策協議会がこのほど、「シンガポールを皮切りに複数のアジアの国に慰安婦像を設置し、旧日本軍の性的奴隷となったアジアの女性たちの記念とする」と表明したと伝えた。同団体は、すでにシンガポール当局と協議し、代表団をシンガポールに送って最終プランを決定すると説明。シンガポール以外では中国やマレーシア、インドネシアに慰安婦像を設置する予定だとした。

シンガポール文化省は30日、「シンガポール政府と韓国挺身隊問題対策協議会が慰安婦像の設置について協議、検討したことはない」と表明した。
(編集翻訳 恩田有紀)


シンガポールの赤線地帯

余談。東南アジアにジャパン・バッシングの碑を建てて回ろうと計画している挺対協だが、現地東南アジアでは「韓国からおいでですか。カンボジアの売春産業の最大の支援国からいらしたんですね」と嫌味を言われているような状況で、インターポールの関係者をして「韓国のせいで東南アジアでは売買春が非常に盛んに行われている。そのためにわれわれもすることが多い」と嘆かせているらしい。こちらの方を何とかした方が良いのではないか?まぁ、この件に関しては日本人も他人の事は言えないのだろうが。

シンガポール当局は(中国紙の報道を信じるなら)挺対協との協議を否定したが、沖縄のように私有地に建ててしまうというやり方もある。慰安婦像をアジアに広めようという企て。挺対協は諦めないだろう。


追記: 現地の日本語メディアからも情報が出て来た。どうやら、挺対協側が拒否されたのは間違いなさそうだ。

シンガポール政府が韓国の活動組織による慰安婦像の設置要求を拒否

韓国の活動組織からのシンガポール国内でのいわゆる従軍慰安婦像の設置要求に対し、文化・共同体・青年省(MCCY)は1月30日、この件に関して何ら議論は行われていないとし、シンガポールにそのような像の設置をすることは認められないと発表した。

韓国のソウルに拠点を置く活動組織、韓国従軍慰安婦評議会のメンバーがシンガポール入りする予定だったが、文化・共同体・青年省の決定を受けて来星を取りやめた。シンガポールに像の設置を求めた理由として、同組織のリーダー、アン・セオン・ミーは、第2次世界大戦中シンガポールで慰安婦となり、現在も生存する88歳の韓国人女性キム・ボク・ドンに触発されたという。

同組織はシンガポール文化・共同体・青年省に直接依頼はしておらず、ソウルのシンガポール大使館に話し合いを申し込んだが、大使館側のスケジュールの都合で会うことができなかったという。

ソウルのシンガポール大使館は、文化・共同体・青年省の発表した内容以上のコメントはないとの声明を出した。


AFPも報じている。欧米メディアは、相変わらず20万人がdraftされたという解説付き。