2014/01/14

教学社教科書751項目自主修正


保守派の韓国史教科書 751件自主修正=「親日」記述削除

日本による植民地支配を一部肯定的に記述しているなどとして問題になっていた教学社の高校韓国史教科書が、教育部の最終承認後に自主的に新たに751カ所修正されたことが分かった。

教育部は13日、最終承認後に出版社8社が自主修正の承認を要請した937件について修正審議会で最終承認したと発表した。このうち教学社の修正件数は751件で全体の8割を占めた。

今年から高校で使われる韓国史教科書をめぐっては、昨年8月に全8冊が検定を通過したが、保守系学者らが執筆した教学社の教科書が日本による植民地支配を一部肯定的に記述しているなどとして市民団体などが検定の取り消しを求めた。一方、保守派は別の教科書の北朝鮮に関する記述が北朝鮮寄りだと指摘し、論争が激化した。教育部は同10月に全8冊を対象に修正・補完を勧告。出版社側は修正記述を提出したが修正が不十分だとして11月にさらに7冊に対し修正命令を出し、12月に最終承認した。

教育部は最終承認後に出版社の要請を受け自主修正案の提出を受け入れた。

教学社の修正箇所には「親日的」記述との指摘を受けた内容が多く含まれている。大きな論争となった旧日本軍の慰安婦をめぐる記述は「慰安婦は前線の変更により日本軍部隊が移動するたびについていく場合が多かった」から、「軍駐屯地で搾取されただけでなく前線に動員され強制的に連れて行かれる場合が多かった」と修正された。

日本へのコメの「輸出」とした表現は「流出」または「搬出」に、日本資本の「進出」とした表記は「浸透」に変えた。関東大震災発生後に日本で朝鮮人が虐殺されたとの説明も新たに加えた。日本植民地時代をめぐり「韓国人の近代意識を呼び覚ますこともした」「時間使用の合理化と生活習慣の改善を強要された」などと植民地支配によって近代化されたとする説明は削除・修正された

教学社などの修正された教科書は今月10日から印刷作業が始まり今月末から配布される。韓国史教科書を採択した全国の1794校中、教学社の教科書を選んだのは京畿道・坡州の1高だけとなっている。47校は今月中に教科書を選定する予定だ。