2014/10/05

[報道] 安倍首相、改めて河野談話継承を明言、誤解を広めたとも

談話・河野発言・誤報が重なっての問題
談話撤回だけでは解決しない

手段の目的化はしないということだろう。安倍首相とっては、日本政府が慰安婦とする目的で数万の女性を拉致したといった類のプロパガンダを封じるのが目的のはず。河野談話がそのプロパガンダに正当性を与えているから談話の撤回だったわけで、河野談話死守派が談話には強制連行とは書かれていない(よって見直しの要なし)などと卑怯な振る舞いを見せ始めた現在、河野談話を撤回する意味は半減している。手段を目的化した敵と戦うことによる不要な損耗を避ける為、日本政府は当面河野談話は見直さないだろう。

なお、安倍首相は先輩である河野洋平の談話発表当時の発言が国際的な誤解の一因と指摘したようである。

慰安婦問題、談話発表後の記者会見に問題…首相

安倍首相は3日の衆院予算委員会の答弁で、いわゆる従軍慰安婦問題に関する1993年の河野洋平官房長官談話について「継承する」と改めて強調した。


首相は、「談話プラス長官の記者会見での発言により、強制連行のイメージが世界に流布された」と述べ、談話自体は慰安婦の強制連行を認めたものでなかったにもかかわらず、発表後に河野長官が記者会見で認めたことが、強制連行が行われたとの印象を与えてしまったとの考えを示した。

また、慰安婦に関する朝日新聞の報道が国際社会に与えた影響については「日本が国ぐるみで性奴隷にしたといういわれなき中傷が世界で行われている。(強制連行したとする吉田清治氏の虚偽証言を巡る)誤報でそういう状況が生み出されたのも事実だ」との認識を示し、「戦略的な対外発信の強化が必要だ」と語った。

読売 2014.10.4

首相は「新談話」についても、考えていないと。「外交上の配慮があるものとみられる」とクラッシャー朝日新聞が論評する皮肉。

河野談話に代わる新談話「現在考えていない」 首相答弁

安倍晋三首相は1日、衆院での代表質問への答弁で、慰安婦問題をめぐり謝罪と反省を表明した河野洋平官房長官談話について「安倍内閣で見直すことは現在考えておらず、河野談話に関して新たな談話を発表することも現在考えていない」と述べた。次世代の党の平沼赳夫党首の質問に答えた。

首相は11月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、日韓首脳会談の可能性を模索している。米国も良好な日韓関係の必要性を重視しており、新談話を出さない判断の背景には、外交上の配慮があるものとみられる。

自民党は8月、戦後70年となる2015年に、河野談話に代わる新しい官房長官談話を出すよう菅義偉官房長官に要望。「不当に貶(おとし)められた先人の名誉を回復し、現在及び未来に生きる日本人の誇りを守ることが必要だ」と主張していた。

首相は戦後70年に向けた首相談話については「未来志向のアジアに向けた談話を出したい」と語っている。

朝日 2014.10.1