2016/03/13

挺対協、国連事務総長に談じ込むも・・・

挺対協にとって国連が最後の希望だが・・・

韓国では絶対者である「ハルモニ」であっても、国連の事務総長を怯えさせるほどの威光はないだろうが、韓国人であるパン・ギムン国連事務総長は別かもしれない。彼が今後祖国で政治活動を考えているとすれば、「ハルモニ」を邪険に扱うわけにはいかないだろう。日韓合意を歓迎した彼を糾弾する動きもあり、挺対協とハルモニに押しかけられた彼は、「両国の努力を歓迎したもので、内容を歓迎したものではない」と釈明したとされる。

訪米中のキル・ウォノクがセウォル号のバナーを掲げている
どこまで本人の意思なのか?

日米韓の三国は、慰安婦問題を政治問題として決着させた。挺対協らが残る味方として頼りに出来そうなのは国連ぐらい。国益を考えて行動するアメリカと異なり、ここではまた違った原理が働く。しかし、日米韓が一枚岩となった状況で、国連がどれだけ期待に応えてくれるか微妙だろう。日本でも、日本軍「慰安婦」問題解決全国行動が、女子差別撤廃委員会の勧告を受け入れるよう日本政府を「国際人権基準を理解しない」と非難しているが、少なくとも、彼らが言っていた日本が「国際社会から孤立している」といった建前はもう通用しないのである。その女子差別撤廃委員会の勧告も、報道官によれば「あくまで独立した委員会の意見(産経)」にしか過ぎないということである。残念。

元慰安婦が続々訪米、合意無効の訴え展開 会談の潘基文氏も弁解、国連関係者発言を追い風に

慰安婦問題の最終的解決をうたった日韓合意の無効を訴えるため、元慰安婦と韓国の支援団体メンバーらが訪米し、在米韓国系団体と連携して組織的な活動を展開している。米政府が合意への支持を重ねて強調するなか、「被害者中心のアプローチが不十分」だと合意を批判した国連女子差別撤廃委員会の勧告や国連関係者の発言が、日本非難を続けるデモや集会を勢いづかせている。

「苦しみや痛みに同情する。被害者の声に耳を傾けることが重要だ」。国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は11日、ニューヨークの国連本部を訪れた元慰安婦、吉元玉(キル・ウォンオク)さん(89)と会談後、こう語った。事務総長報道官によると、潘氏の就任以来、元慰安婦との会談は初めて

潘氏は、昨年末の日韓合意発表後に歓迎する声明を出し、今回の会談でも、合意が誠実に履行されるよう望むと述べた。一方で、同席した関係者によれば、「両国の努力を歓迎したもので、内容を歓迎したものではない」との趣旨だと苦しい弁解も口にしたという。

これに先立つ8日、元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さん(88)が国連本部で記者会見し、「被害者の声が完全に無視された」と合意を非難。ワシントンでは9日、吉さんと支援団体「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」の尹美香(ユン・ミヒャン)常任代表らが日本大使館前での抗議集会に参加し、日本政府に謝罪と賠償を求めた。在米韓国系住民向け新聞「コリア・タイムズ」によると、尹氏は会見で「合意に米政府が圧力をかけたのは公然の事実なので、滞在中に抗議する」と語り、矛先を米国にも向けた。

国連女子差別撤廃委の勧告に加え、ゼイド人権高等弁務官も「元慰安婦から疑問の声が出ていることは重大だ」と批判したことを“追い風”に米国で合意無効を訴えている。李さんはサンフランシスコやロサンゼルスなどでも講演し、日本政府の糾弾を続ける。吉さんらは複数の大学などで被害体験を語るといい、20日ごろまで滞在する。

米政府は、国連女子差別撤廃委の勧告後も国務省のカービー報道官が記者会見で「合意を歓迎する米国の立場に変更はない」と語っているが、その意向に反した元慰安婦らの行動が米国で続く。日米韓政府と、国連関係者の合意への評価の違いを国際社会に際立たせる狙いも垣間見える。

産経2016.3.12

潘事務総長、元慰安婦と初面会 国連本部

国連の潘基文(パンギムン)事務総長は11日、米ニューヨークの国連本部で、旧日本軍の「慰安婦」だった韓国人女性、吉元玉(キルウォノク)さんと面会し、「苦しみと痛みに同情します。被害者の声を聞くことは極めて重要です」との談話を発表した。2007年の就任以来、潘氏と元慰安婦の面会は初めて。

面会は、冒頭のみが報道陣に公開された。面会は「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会」(挺対協)の要望で実現したといい、挺対協の尹美香(ユンミヒャン)さんらも同席した。

潘氏は談話で、慰安婦問題に関する日韓合意について「誠実に履行されることを希望する。被害者を中心に、包括的な解決に向けた対話を続けるよう全ての関係者に求める」と述べた。

面会後、報道陣の取材に応じた尹さんによると、潘氏が日韓合意の直後に歓迎する声明を出したことへの遺憾の意を伝え、「被害者重視の合意ではない」などと指摘したという。車いすの吉さんは「来て良かったです」と短く話した。

朝日 2016.3.12