(修正 2014/7/4)
--慰安婦問題の基本--
国連軍の性スキャンダルを扱った「ザ・ホイッスルブロワー」
カナダや豪州も過去の総括を迫られている
何が問われているのか: カナダ政府が先住民の子供たちを親元から引き離し、寄宿学校に入れた。そこで子供たちは(性)虐待を受けた。それについて、カナダ政府は総括を迫られている。慰安婦問題にも言えることだが、これらの政策は当時は善意で行われたものだったりする(貧しい先住民の子供を良い環境に移し、教育を受けさせる)。しかし、過去の出来事を現在の価値観で批判されることもあるのである。
慰安婦騒動のポイントは、自ら慰安所を運営あるいは利用した韓国やアメリカが、執拗に日本だけをヤリ玉に挙げる日本叩きであるという点だろう。これを、白人警官の黒人イジメに例えた米国人(?)もいた。 (問われるカナダの先住民族児童虐待)
フランス軍の野戦移動売春宿 BMC (モロッコ)
日本大使館前でアピールする挺対協(水曜デモ)
慰安婦問題とは何か: 現在慰安婦問題(騒動)の中心にいるのは、「韓国挺身隊問題対策協議会」通称「挺対協」である。大沼保昭という国際法学者がいる。彼は一貫して日本の戦争責任を追及する立場であるが、その大沼教授をしてこう言わしめたのが、挺対協である。
「1990年代の韓国では、『慰安婦』問題は建国以来一貫して世論の底流をなす反日ナショナリズムの象徴となり、『聖化』された。...挺対協は...フェミニズムの担い手であると同時に反日ナショナリズムの担い手であり続けた。挺対協は90年代韓国のヒロインだった。」(大沼著「『慰安婦』問題とは何だったのか」p.62)
行政ルートを通じた日本政府による動員が「強制連行」
強制連行とは: 鄭大均によれば元は左翼用語だった。戦時中、法律等に基づき政府が労働者を徴発したことを言った。基本は国家総動員法である。ならば日本人もそうかというと、これが違う。なぜ違うか。これが日本人に対する逆差別用語だったからではないか。
こうした強制連行というのは日本のいかなる法令によって行われたんですか。当初の議論は、女子挺身隊として慰安婦を「徴用」したか否かであった。騒ぎ立てたのが社会党だったから、彼らは文脈に無理があっても強制連行という言葉にこだわり、国会を混乱させた。特に政治家はこの言葉を安易に使わぬよう気をつけるべきである。 (高村元外相 「慰安婦の強制連行はあった」)
→いわゆる朝鮮人の徴用につきましては・・国家総動員法及びそれに基づきます国民徴用令、昭和二十年からは国民勤労動員令になっておりますけれども、これらに基づいて実施されたと承知をいたしております。・・いろいろと諸手続はあったかと存じますけれども、基本的には以上のような法令に基づいているものと承知をしております。(政府答弁1990.6.6)
強制連行と強制性、意味はまるで違う
強制性はあったのか?: 戦時中は、兵士・軍属はおろか銃後の暮らしでも強制性が顕著な時代だった。慰安婦が特定の国家政策(強制連行=徴用)の対象であったか否かと、日常にも存在する強制性の話を混同させてはいけない。意図的に混同させようとする人に釣られて反論するのも、慰安婦騒動への加担である。「強制性を否定するのか!」と言われたら、あの時代強制性を感じずに生きていた人がいたのか、と問い返すだけでいい。
挺対協初代代表 ユン・ジョンオク
反日を隠せない慰安婦問題の母: 韓国での騒動は、この人から始まった。名門梨花女子大学の尹貞玉。..「日本の鋳造機は地球上で最も大きく、周囲の多くの人々に害を加え、自然を最もひどく破壊しながら回っている。それでも日本が最も立派だとうぬぼれているようだ...」
日本語版のまえがきだと思っても、日本に対するヘイトの感情は抑え切れない。山下英愛は、「尹さんは・・・日本に対する厳しい批判の目を持っている。しかしそれはより深い隣人愛によって支えられている」とフォローしているが、明らかに苦しい。 (慰安婦問題の母)
--慰安婦のウソ・ホント--
日本人は娼婦を見下さなかった
慰安婦は単なる売春婦?: オランダ人医師ポンペは、江戸時代をこう記録している。「貧しい両親たちは自分の若い娘を...遊女屋に売るのである。...ヨーロッパでは個人が自分で売春するのであって、だからこそ本人が社会から蔑視されねばならない。日本では全然本人の罪ではない(本人の罪とは見なされていない)」
先の大戦では内地だけでなく、朝鮮半島からも貧しい娘が慰安婦として戦地へ行った。どんな理由があろうと、彼女たちを蔑むのは日本人の美徳に反する。慰安婦たちが政治利用されているとすれば、怒りの矛先を向けるのは彼女たちを利用している人々に対してだろう。 (遊女を見下さなかった日本人)
メモワール・オブ・ゲイシャ
慰安婦は性奴隷だった?: 当時の芸娼妓は身売りが普通だった。現在ではそれが人身売買とかsex slaveと言われてしまう。厳密には、法律で人身売買と身売りは区別されていたが、それを英語で説明するには語学力と知識がいる。無理に否定するのではなく、当時の日本人はそうやって生きていたのだと受け流せばいい。身売りは、女性に限らなかった。
「慰安婦の境遇には同情しています。彼女たちは貧しい家庭から親に売られた人たちでした。メモワール・オブ・ゲイシャという映画をご覧になりましたか?『日本人の』娼婦は、みな気の毒な人たちでした(慰安婦とはそういう人たちです)」・・・確信犯でなければ、外国人は大抵これで理解してくれる。英語にはwhite slave(白奴隷)という言葉があり、これは「売春業に騙されたり強制された女性。その目的の為に外国に連れて行かれた人(Oxford Dictionaries)」を意味する。性奴隷か否かの議論に巻き込まれるのは危険。 (もしも慰安婦は性奴隷だと言われたら・・・)
欧米の「慰安所」は問題にしない (マイク・ホンダ)
強制連行にこだわるのは日本だけ?: 表向きは正しいが、ちょっと違う。米国で慰安婦決議(07年)を主導したマイク・ホンダは、米軍の慰安所利用を指摘され、米軍が拉致したのでないから別だと言い逃れした。つまり、彼も強制連行の有無を基準にしているのである。
日本に謝罪を勧告したEU議会もフランス軍の「慰安所」については問題にしない。「欧米では強制連行の有無は問題とされていない。女性の人権問題と(だけ)捉えられている」と言うなら、この矛盾を説明しなければならない。国の(同義的責任はともかく)法的責任を認めるかどうかについては、どこの国も慎重である。慰安婦は徴用(強制連行)の対象であったか否かを論じるのは、決してガラパゴス論争ではない。
「慰安婦として送られる前に神社礼拝を強制される少女たち」
韓国も強制連行を基準にしている: 韓国軍の慰安所の存在を資料によって明らかにしたキム・キオック教授だが、韓国の国防軍編纂研究所の関係者は女性を強制的に連れてきた日本軍の場合とは違うと言い、韓国の女性運動家も韓国軍の慰安婦を「公娼」として片付けるとこぼしている。韓国軍・政府の慰安所を問題視するのはハンギョレ新聞など一部で、韓国政府も世論も問題にしていない。 (韓国軍の慰安所 キム・キオック他)
河野談話はなぜ「強制性」なのか?: 慰安婦の強制連行(徴用)を追及していた人々が途中で強制性という言葉にすり替えたことが混乱の始まりだが、それとは別に河野談話ではなぜ強制性という言葉が採用されたのだろうか?河野談話検証チームの秦郁彦は、「強制」という言葉が曖昧で日韓両政府が喧嘩にならないからだという。
「例えば強制性と言いますけどね。強制性というと何だろうということなんですけれどもね。それだとお互いにですね、喧嘩にならないわけです。ですから、よく意味が分からないままに押し引きすると」。 (なぜ河野談話は「強制性」なのか)
病院、企業や労組、政治家からも寄付が集まる
慰安婦はカネ目当て?: カネ目当てというのは違う。確かに当初、慰安婦達はお金に困っていたが、国民的アイドルとなった今の彼女たちにお金の苦労はない。自治体や財閥系企業、個人から寄付が集まる。生活費の他に医療援助、賃貸住居の優先権。死亡時には弔慰金まで。「日本は、被害者を金の亡者と誹謗している」・・・日本に対する新たなネガキャンの材料を提供する必要はない。金を渇望しているのはバックにいる政治団体である。
慰安婦から寄付金を受け取る挺対協のリーダー
日本のお金はどこへ行くのか: 新たな償いを提案する識者・政治家は少なくない。人道問題だと彼らは言う。では、その金はどこへ行こうとしているのか?
高齢の慰安婦には使うあてがない。そこで彼女たちは数百万円単位の寄付をしている。その一部は挺対協に回っている。挺対協は新しい基金(蝶基金)を提案している。日本の賠償金をアフリカの女性の為に使うのだという。なんの事はない。日本人の血税は彼女らの名義でばら撒かれるのである。手柄を横取りしつつ日本の悪評を世界中に広めるために。
慰安婦による近年の寄付→ペ・チュンヒ(208万円)キム・ファソン(416万)キム・クンジャ(347万)キム・スンアク(347万円) (相次ぐ慰安婦による高額寄付ほか)
各地で採択される意見書は、悪用されている
曲げられる地方議会の善意: 市民運動に押され、「慰安婦問題の解決」を促す意見書が各地の自治体で採択されている。...島根県議会の意見書は、河野談話は軍の関与を認め問題の次世代への継承を約束していると捉え、それを政府に実行するよう訴えているに過ぎない。賛成した議員たちもその積もりだったのだろう。
しかし、韓国の政府機関は、日本の地方議会でさえ戦争犯罪を警戒する市民の意思を集約し安倍首相らに歴史歪曲を中止するよう求めたと公表。市民や議員の善意はこのように曲げられ政治利用されている。 (隣国に悪用される地方議会の「意見書」)
反日の気持ちはゼロ。それゆえ説得も受けつけない
慰安婦問題を言うのは売国奴?: 慰安婦問題は信仰の域に達っしているので、善意の人を叩いてみても始まらない。敬虔なクリスチャンに聖母の処女懐胎などありえないと説明するようなもの。参加している日本人妻たちは本気なのだ。このパフォーマンスは先月末から継続して行われている。雨の中傘もささず、韓国人の罵声も浴びながら、日本政府に代わり韓国でひたすら謝罪を繰り返しているというから、苦行と見るべきなのだろう。 (韓国人の罵声浴び日本人妻の謝罪続く)
「売国奴」こそ愛国者: 慰安婦に謝罪・賠償をと叫んでいる日本人を、「反日」となじっても無意味。彼らにその気はない。皮肉にも彼らはナショナリストなのだ。チョン・ジンソンは、外国人としてこれに気がついた。...「ある知識人は『どうして日本の恥部に触れるこの問題にこれほど深く関与するのか』を問うた著者に対し、『日本を倫理的に一段高い社会にするため』という返事をすぐにしたことがある」...
「良心的日本人」と呼ばれる人達の中には、自己(自国)を糾弾することによって、より高いステージに自国を昇華できると信じている人が少なくない。問題は、こういった人たちが日本の罪が大きければ大きいほど反省によって得られる充実感が大きいと感じるのか、話を誇張するところにある。 (韓国人運動家が見た「反日日本人はナショナリスト」)
--国際社会の中の慰安婦騒動--
東日本大震災の為に募金して見せる
好感度upに余念がない
国際社会を味方につける: 挺対協のユン・ミヒャンは、大切なのはネットワーク作りだと言う。彼女たちは日本でも支援者を増やして来た。その為か竹島問題を口にしなくなった。昭和天皇についても最近は触れない(彼女たちは、「天皇ヒロヒトを性奴隷制の罪で裁く」という企画を立ち上げたことがあったが、これで一部の日本人支援者が離れた)。
どうすれば味方を増やせるか。その為に我慢するところは我慢する。慰安婦騒動の主催者たちは、米国の韓国系コミュニティーを橋頭堡として、アメリカのユダヤ人組織の支援を取り付けた。そして全米黒人地位向上協会、アルメニア系、インド系。そして驚く事に日系人団体も仲間に引き込んだ。そこには巧みな戦術があった。 (ユダヤ人に続き黒人組織にも手を伸ばす慰安婦団体 インド系の取り込み図るジャパン・ディスカウント 他)
攻撃的なスタイルを封印したのは歳のせいだけか?
進化する慰安婦キャンペーン: 当初、泣き女のように振舞う元慰安婦に、韓国でも批判があった。現在は静かに訴えるスタイルを採用。機動隊ともみ合った水曜デモも歌と踊りを取り入れた華やかものに変わり、外国人や子供を動員し易くなった。荒唐無稽な慰安婦の証言は影を潜め、どうとでも取れる微妙な言い回しは、支援団体がレクチャーしているのだろう。日本人の前では慎重に、欧米メディアの前では(日本兵に拉致された等)大胆な証言をする傾向があるようである。
日本大使館の業務を妨害するほど騒いでも、あくまで反日色は表に出さない。「平和」「女性の人権」などのキャッチフレーズを用い、日本大使館の入り口前に慰安婦像を建てても、これを「平和の像」と名づける。
慰安婦の碑の後ろでアンチ旭日旗キャンペーン (米国)
外交の武器として: 聨合ニュースは、挺対協の国際的な活動を「日本を単純に経済大国とだけ知っていた人々に、(日本が)過去どんな恥かしい過ちを犯したのか認識させたことだけでも少なくない成果だった」と言い、米国で慰安婦の碑建立運動などを主導したキム・ドンソクはこう言う。「私たちがアメリカの主流社会に日本の隠された実体を赤裸々に暴露すれば長期的には東海(日本海)と独島(竹島)問題を解く解決法になる」
韓国の「サイバー外交使節団」VANKは、日本の国際的評判を貶めるディスカウント・ジャパン運動を行っており、彼らにとっても慰安婦問題は格好の材料となっている。 (旭日旗廃絶平和マラソン in ニューヨーク他)
悪者でもメディアを味方につける事は可能
それを実証したP.ワトソン
なぜ欧米メディアは一方的なのか: 最も成功したエコ・テロリスト、ポール・ワトソンはこのように言っている。「メディアは事実、数字、統計値、科学的報告書に関心をもたない。彼らはドラマ、スキャンダル、暴力、セックスに食指を動かす(佐々木正明著「恐怖の環境テロリスト」)」20万の女性が日本兵に拉致され、レイプ・センターで繰り返し強姦された・・・運動家らによって語られる日本軍性奴隷伝説にはこれらの要素の全てが備わっている。
社会党党首が「マドンナ」ともてはやされた時代もあった
嘘が露見する日: 大きな嘘が露見した時、人は社会的信用を失う。戦時中の問題では日本にも非はある。しかし、慰安婦問題はかなり分かり易い「偽史」である。これが日本叩きの象徴的なネタであったことは日本にとって幸運だったかもしれない。慰安婦騒動の嘘が暴かれた時、便乗した人々は信用を失い、戦後史観の見直しに繋がるかもしれない。それは日本にとって悪い事ではない。
--日本人はどう振舞うべきか--
安倍は極右のレッテルを貼られ失敗
歴史資料で反論すべし?: 多額の報酬を得ていたことを証明する資料がある。反論し、日本の名誉を回復する!・・・残念ながらそれで成功した例はない。なぜか。学会でも司法の場でもない。市民運動やメディアは情によって動く。泣いて訴える老婆を売女と呼べば、嫌われるのは日本である。慰安婦団体は史実には拘らない。どういう印象を与えるかだ。日本人は史実やプライドに拘るが、対外的なイメージに鈍感になっている。
公人でないから荒唐無稽も言える
政府は何もしないと言う前に: 韓国側は市民団体など非政府組織が前面に立つ。豪州など反捕鯨国がシーシェパードのような環境保護団体に汚れ仕事を任せているのと同じである。嘘、誇張ありの市民団体と違い、一国の政府とは不自由なもの。出来ることは限られている。「国は何もしない」と言う前に、自分たちに出来ることを考えよう。もともと慰安婦騒動は「市民」が火をつけたものである。
20万人が日本軍によって拉致されたとする碑の前で(FOX NEWS)
日本政府は言訳すべきでない?: 軍人の下半身問題で体裁が悪い上に、政府が火消しに動けば動くほど揚げ足を取られ、反日運動を利するばかり。弁解がましい事は言うべきでないという声も多い。強硬だった安倍首相も「外交問題にはしない」と消極的に。その間、日本政府による説明もないまま河野談話の曲解が定着する。日系米国人がグレンデール市で慰安婦像設置運動に反発した時、彼らには日本政府のサポートがなく、現地での説明に苦労した。政府が何もしないというわけにはいかない。
米国は中国人労働者を酷使はしたが「強制連行」はしていない
分り易い言葉で語ろう: 「日本の右翼は、慰安婦などいなかったと言っている」・・・といったレベルの外国人相手に「イアンフはいたがジューグンイアンフはいなかった」などと反論している人がいる。外国向けには分かり易さが必要。
大陸横断鉄道の建設の為に大勢の中国人労働者が犠牲になった。それを否定する米国人はいまい。だが、その中国人を米国政府が中国から拉致して来たと言われたら、大統領は謝罪するのか?と米国人に言い返した事がある。たぶん理解してもらえたと思う。
全米に慰安婦の碑を建てようと画策中
騒動の本質を訴える: 米国の地方自治体レベルの慰安婦碑設置の動きを日米政府が止させるのは不可能。「20万人は嘘だ」と言っても、「慰安婦がいたのは事実」と言われる。ヘイト・キャンペーンを行なっている人々に対する米国人の良識を呼び覚ますしかない。これは人権の問題ではなく、日本人に対する中傷(スミア)キャンペーンである。グレンデール市の騒動は、図らずもこの事を、少なくとも一部の米国人には理解させたのではないか。
「日本が謝罪と賠償を行った後も・・・訴える必要がある」と言っているように、彼らは謝罪によって慰安婦問題を終わらせる気はない。 (デトロイトにも慰安婦像他)
この女性の子孫はどんな思いでこの写真を見るだろう?
碑で恥をかくのは日本ではない: 世界中に作られようとしている慰安婦(日本軍性奴隷)の碑。このままでは嘘が歴史的事実になる!・・・そうだろうか?米国の公園に「ジャップの碑」があったり、ドイツに「反ユダヤの碑」があったら米国人やドイツ人はそれを恥じるのではないか?ヘイトの碑が建てられ、50年後に恥をかくのは日本人ではない。過剰に反応して品位を失わないこと。ただし、無関心もいけない。
つづく