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2010/12/21

公娼・日本軍/米軍慰安婦は同質【女性法廷シンポジウム】




立命館大学で「女性国際戦犯法廷10年の節目をテーマにしたシンポジウムが開かれた山下ヨンエがそれをtweetしたものがtogetterにまとめられているが、なかなか興味深い。ここでは引用者が省略したりコメントを書き入れたりしているので、全文はtogetterの方で確認してください。

自分は、慰安婦を「性奴隷」と呼びながら戦前の芸娼妓をそう呼ばないのは筋が通らないと思っているし、自国の軍隊が慰安婦の利用者であったことをスル―しながら、日本を糾弾している人達を懐疑的に見ているが、本質的に同じ問題だと主張する人は運動家寄りの人達の中にもいる。

山下もその一人だが、今回は女性戦犯法廷がらみであることと、韓国にも彼女の見解に近い研究者がいるのだと分かった点で、興味深かった。

次回はぜひ「米軍の慰安所は別だ」と言い放ったマイク・ホンダをゲストに呼んでやって欲しい。10年前の女性戦犯法廷で検事を務めたセラーズがスル―していることは、この前書いた。

しかし、ここまで来ると、安倍首相を「二枚舌」を詰ったワシントン・ポストをはじめとした多くの欧米メディアも、毎週水曜日に日本大使館の前でシュプレヒコールを叫んでいるグループも、アメリカで「日本軍性奴隷の碑」を建てている人達もついて来れない(来ない)だろう。



  • yy0902

    最初の発表者は、沖縄の報告からという題で、宮城晴美さん。
    2010-12-19 10:46:00
  • yy0902

    沖縄における米兵による性暴力事件のこと、そのようなことがしっかり処罰されない構造(引用者注: 慰安所での不祥事が処罰されなかった例をもって「強制連行」の証拠だとする主張がある)について話しています。日本政府の問題と、日本に住む人々の無関心について述べておられます。
    2010-12-19 10:56:34
  • yy0902

    日本の実状を端的にまとめて終わりました。次は、村本邦子さんが、南京ワークショップからの報告という題で話されます。
    2010-12-19 10:59:26
  • yy0902

    世代間トラウマのお話。過去に目を向けずして現代の暴力を解決することはできないとのこと。
    2010-12-19 11:03:22


  • 加害と被害の国の若者が和解をするための方法に関するお話でした。次は梁澄子さんの報告。宋神道さんの裁判闘争に関わったことから見えてきたことについて。
    2010-12-19 11:24:46


  • 宋さんの被害がどういうものだったか、を勝手に思い込んでいた面が、最初はあったとのこと。(引用者注: 発言者の真意は分からないが、支援者が自分の先入観と宋神道の本音とのギャップに困惑する話はこのエントリーを参照)
    2010-12-19 11:27:21


  • この1ヶ月に4回同じ報告をしたと、鄭さん。ここでは言いたいこと、重要なことだけ話したいとのこと。タブーの問題。天皇制の問題について語り始めました。
    2010-12-19 11:48:10
  • 未だ色濃く存在する天皇制。日本社会の異様さ。タブーは不問に付される。安心して日本人を信頼して暮らせる社会を作りたい、と思ったそうです。
    2010-12-19 11:51:57


  • 日本軍性奴隷を発想した女性観について。日本の中の性暴力に対する認識が低すぎるとの指摘。このような状況を変えない限り、慰安婦問題の謝罪などありえない、と。 (引用者: 彼女は関係者の処罰も求めている)
    2010-12-19 11:59:00


  • 敗戦直後の進駐軍慰安婦。これは韓国でも似たようなものがありますね。
    2010-12-19 12:01:02
  • 部落女性も占領軍慰安婦にされたと述べています(引用注: この本にもチラっと出ている)。
    2010-12-19 12:02:17


  • 日本政府はそれによって何を守ろうとしたのか。と問いかけています。
    2010-12-19 12:03:16


  • 日本には性暴力が犯罪であるという意識が欠けている。法律もない。との指摘。韓国は90年代の運動で性暴力は犯罪だという意識はある程度できつつあると思います。
    2010-12-19 12:07:48


  • この性暴力がいかに戦争や植民地支配とつながっているかを語っています。
    2010-12-19 12:09:03


  • 日本のフェミニズムの敗北だ、との指摘。厳しいですね。
    2010-12-19 12:10:30

  • 聴衆には男性もたくさんいますね。あ、基地問題について。沖縄の人たちの思い。そんなに基地が重要だと思うなら県外へどうぞ、との発言がありました。
    2010-12-19 12:19:06


  • 村本さん。愛することではなく、支配することを学んでいるのではないか、とのこと。その際、母親が息子をそのように育てているのではないか、と。私も顧みる必要が。また、自分の加害者性に気づくことの重要さについても指摘。
    2010-12-19 12:22:27
  •  

    鄭さんの発言。沖縄だけの問題ではない。性暴力の三文字を連呼するそうです。良妻賢母の大妻女子大学で。性暴力の鄭先生と呼ばれるとのこと。みな爆笑。 (引用者: 日本に対しては厳しい暎惠だが、自国の慰安所については批判していたっけ?)
    2010-12-19 12:27:51
  •  

    午後の部が始まりました。歴史と言説。宋連玉氏、イ・ナヨンさん、ヤン・ヒョナさん、岡野八代さんです。
    2010-12-19 13:35:30
  •  

    司会は姫岡とし子さんです。宋さんの話が始まりました。もっと抑圧的な時代に育ったと自己紹介。70年代に韓国にいった時の話から始まりました。
    2010-12-19 13:37:39


  • 植民地支配が朝鮮の女性の地位を低くした、という文章を読んで勉強を始めた、とのこと。
    2010-12-19 13:39:14
  •  

    慰安婦制度と公娼制度は線引きできないのではないか、という問題提起です。
    2010-12-19 13:40:47
  •  

    この両者に境界を設定しようとするのは帝国の目論見である、とのこと。
    2010-12-19 13:41:59


  • 最初にからゆきさんに関する言説分析。時代とともに言説の意味が変化しているとのこと。
    2010-12-19 13:46:04


  • 廃娼運動家についての批判がはじまりました。
    2010-12-19 13:47:06


  • 公娼制度と慰安所制度の境界をこわす必要性。名称が異なることで、実態が見えにくくされているとの指摘。境界を置かなくても国家の責任を問えるような論理を構築すべきとの主張。次は、韓国のイナヨンさん。
    2010-12-19 13:58:12


  • 日本軍慰安婦と、韓国米軍基地の洋公主について。
    2010-12-19 14:00:36
  •  

    韓国の雑誌、マル誌、朝鮮日報、本、ノグンリからメヒャンリまでに出ている言説の紹介から始まりました。
    2010-12-19 14:02:45
  •  

    韓国の公娼制度の成立過程については省略するとのこと。植民地女性を娼妓にすることの意味について語っています。
    2010-12-19 14:06:45
  •  

    公娼制度と慰安婦制度との共通性について。朝鮮での意味について。問題はその統制が日本の植民地支配が終わった後、米軍、韓国政府に引き継がれたこと。
    2010-12-19 14:09:18
  •  

    朝鮮戦争時の韓国軍と、米軍は慰安婦を使用釜山では74箇所。
    2010-12-19 14:11:04
  •  

    外国人を相手にする女性と、韓国人を相手にする女性。57年まで米兵は休暇になると、日本にいって女性を買った。韓国よりも管理されている日本の女性のほうが性病に感染する恐れが少ないとおもったからだそうです。
    2010-12-19 14:14:31


  • 57年頃から韓国でも性売買女性を隔離し、米兵が日本まで行かなくなったとのこと。
    2010-12-19 14:16:06


  • このあたりの経緯については、私も、軍隊と性暴力という本に論文を書きました。
    2010-12-19 14:18:16


  • 韓国の基地村の女性と日本軍慰安婦を一緒に見るということの意味について。
    2010-12-19 14:19:29
  •  

    軍事主義とジェンダーの問題になりますね。
    2010-12-19 14:20:07


  • 現在は基地村で働く女性の多くは外国人
    2010-12-19 14:23:18


  • イナヨンさん、大きな声で早口。通訳がついておらず、聴衆はペーパーを読んでいます。
    2010-12-19 14:24:57


  • 強制と自発という見方を克服することが必要だとのこと。慰安婦問題を強制という見方だけで接近すれば、基地村女性の問題は見えにくくなるという意味。
    2010-12-19 14:32:38


  • 力強い発表でしたが、日本語話者には通訳ないとわかりませんね。次は、ヤンヒョナさんです。ソウル大学の法学部で教えています。
    2010-12-19 14:35:56


  • 発表タイトルは、かんこくじんw、軍慰安婦問題に関して日本政府に法的責任を求めることは、民族主義の発露なのか。ー法的責任、道徳的責任、植民地の体系的強姦に関して。
    2010-12-19 14:38:38


  • 民族主義とジェンダーに関する興味深い発表です。
    2010-12-19 14:41:16


  • 法的責任と道徳的責任の性格についての分析をしています。ここで簡単な通訳が入りました。
    2010-12-19 14:45:36


  • 国民基金の大沼氏の議論について触れています。ヤンヒョナさんは、お詫びの中身について問うています。
    2010-12-19 14:46:46


  • 国際人道主義法による戦争犯罪の責任について話しています。2000年法廷裁判部の議論を紹介。
    2010-12-19 14:51:28


  • 強制性の問題。国際的な議論と日本軍慰安婦問題の解釈に関する微妙なズレについて話しています。話が早すぎてついて行くのが大変です。
    2010-12-19 14:54:48


  • 朝鮮人女性が受けた被害が最も残酷だったということを強調したいわけではない。ただ、それぞれの犯罪構成状況を見る必要があると主張。
    2010-12-19 14:58:54


  • トランスナショナル・フェミニズムの方法と倫理について最後に話して終わりました。次は岡野八代さん。
    2010-12-19 15:01:53


  • 題名は、日本軍慰安婦と日本の民主化。
    2010-12-19 15:03:01


  • 国民基金のデジタル資料館と、WAMの違い。
    2010-12-19 15:04:30


  • 二つのサイトを比較しています。早稲田にある、戦時性暴力に焦点を合わせた資料館です。これから闘い続けるための根拠として設立された資料館です。犠牲者たちの現在に至るまでの生。政府の立場とは 距離を置く。日本社会の現状を変えようと訴えている。
    2010-12-19 15:10:05


  • 国民基金のサイトでは、政府と国民の共同事業であることが謳われている。被害者の声については間接的な表現になっている。被害者の苦悩がなんであるかを示そうとはしていない
    2010-12-19 15:13:00


  • いかに基金がこの問題に取り組んできたかを示そうとしたのが国民基金のデジタル記念館。展示されている資料は90年代のもので、それから進歩していないのではないかと指摘しています。
    2010-12-19 15:15:48


  • 岡野さんは、国民基金が今後に与える影響の問題性について、厳しく批判しています。国民基金の解散は日本における慰安婦問題の解決だったというようなもの、とのこと。
    2010-12-19 15:19:26


  • 私たちの問題を認識することが必要だと話しています。また、大沼批判になりました。
    yy0902
    2010-12-19 15:22:09

    (引用者: 休憩)
  •  

    沖縄で強姦事件が報道されなかったことに関する質問と、沖縄の女性の民族は?という質問。
    2010-12-19 16:14:57


  • 民族については、沖縄の女性は沖縄民族と考えるようになったとのこと。
    2010-12-19 16:17:25


  • 村本さんへは、世代間トラウマに関する質問。また、加害者側と被害者側のトラウマの関係性について。沈黙、忘却、麻痺などは加害の側に出やすい。
    2010-12-19 16:19:53


  • 加害のトラウマ、自分の先祖が不正義をなしたことを受け入れるのは結構難しいだろうとのこと。被害者が被害者としてのトラウマを引き継ぐのも大変。
    2010-12-19 16:22:30


  • 被害者性と加害者性の関連について。何がしか傷ついているが、その事を理解しないと他者の被害を理解することもできないだろう、と。私も本でその事を少し論じました。
    2010-12-19 16:25:26


  • 午後の部の質問。松本さんからの質問。資料集にある具体的な質問です。韓国の軍慰安婦被害者が韓国政府を相手に起こした裁判について。日韓協定に関する文書を公開せよと求めた。また、個人請求権は失われていないことを確認した。と、ヤンヒョナさん。
    2010-12-19 16:47:02


  • 日本政府と韓国政府の解釈が異なっているとのこと。
    2010-12-19 16:47:54


  • 岡野さんが指名されました。立法が成立したらどうなるのか、との先ほどの質問について。
    2010-12-19 17:10:43


  • 立法までのプロセスが大事、との意見。ごもっとも。
    2010-12-19 17:13:22


  • 宋神道さんの支援運動の例も。裁判は負けたけど、プロセスが重要だった。
    2010-12-19 17:14:39


  • 村本さんの意見。法律と、一人一人の変化について。法律が変わることで確かに変わる面がある。社会のコンセンサスという意味で。しかし法律だけでは変わらないということが言いたい、とのこと。
    2010-12-19 17:18:59


  • ドイツの例。ASFのこと。
    2010-12-19 17:21:04


  • 池内さんが院内集会のことについて回想しています。ヤンジンジャさんがマイクを握りました。村本さんのお話を聞いて、生まれ変わったら心理学者になりたい、と。爆笑。
    2010-12-19 17:27:58


  • 自分の傷を見たくない人。国家との共犯関係に追い立てられている人たちがいる。運動の目標はそうした人たちを育てることではない。でもそういう人たちが育っている、とのこと。
    2010-12-19 17:32:25


  • 北朝鮮を敵にすればすぐ日本は被害者意識で団結してしまう。そうではなくて、個人としての被害について共鳴しあうことがじゅうようではないか、とまとめてくれました。
    2010-12-19 17:35:19


  • 宮城さんのお話に移りました。軍隊と性暴力の話。人を殺す訓練をしている兵士と沖縄では一緒に暮らしているよなもの。沖縄の問題だけでなく、軍事の問題にもぜひ関心を持ってくださいと訴えて終わりました。
    2010-12-19 17:39:05


  • ヤンヒョナさんが話しを続けました。韓国の徴兵制の話。最近の情勢の中で、服務期間を拡大しようという動きがあります。軍加算点制も復活させようとの議論がでています、とのこと。
    2010-12-19 17:46:06


  • 韓国政府が行ったことは二つ。慰安婦問題にかんして。生活支援と記念事業。しかし政府はなぜこれらをしているのかについて、曖昧な認識しかない。とのこと。
    2010-12-19 17:53:15


  • 韓国でそのような法ができたことは被害者に与えられた烙印を取ることにつながった。でも限界もある、とのこと。それ以上考えようとしない、という意味で。
    2010-12-19 17:55:37


  • 宋連玉さん。DVと戦争体験について。村本さんの話について、必ずしもつながらないのではないかと。戦争体験を持つ男性がいいお父さんになる場合もあるのではないかと。う~ん
    2010-12-19 18:02:34