昨日お伝えしたソウルの地下鉄の駅に貼り出された広告について、韓国の事情に詳しい産経の黒田勝弘記者は、これを「日本への“嫌がらせ”」とハッキリ書いた。挺対協による日本大使館前の慰安婦像の設置を日本に対する当てつけだと書いた自分だが、この広告についてはそこまでとは思わなかった。昨日のエントリーで「彼らはこれが『慰安婦問題の解決』に役立つと信じている。少なくとも、そう主張している」と書いた自分は、まだまだ甘かったのかもしれない。黒田によると安国駅は日本大使館の別館にあたる公報文化院の最寄り駅らしい。これはソウル新聞の記事では分からなかった。昨日のエントリーを書いた時、一応ウィキペディアもチェックはしていたのだが、その時は気づかなかった。今、見返してみれば、確かにウィキにも駅周辺の案内として日本文化院(通称)が記載されている。黒田の言う通り、安国駅に掲示された慰安婦広告は、日本大使館(日本)に対する嫌がらせなのかもしれない。(追記: Tongilnewsによると[BU]、この広告は日本文化院に向かう4番出口に設置されたという。)
自分としては、今回の広告が100%嫌がらせと断言するのは躊躇してしまうが、慰安婦問題が韓国人にとって「自ら高みに立って...教訓を垂れることのできる貴重なカード」であり、「日本に対する道徳的優位を誇示するため(に使われている)」とする黒田の分析(産経 2007年3月14日)は、正しいと思う。
今度は日本文化院前に 韓国で反日慰安婦パネル
【ソウル=黒田勝弘】ソウルの在韓日本大使館前の反日・慰安婦記念像に次いで、今度は大使館の別館にあたる公報文化院前に慰安婦像をあしらった反日広告パネルが設置された。
大使館慰前の慰安婦像は支援団体による歩道上の無許可施設だが、今回の広告パネルは地下鉄入り口の通路の壁面で有料。さる広告デザイナーが自費で制作して出したという。
パネルは縦2メートル、横4メートルの大きなもので、慰安婦像の少女の顔を写真でアップし、そのほおに涙のようにハングルで「日本は謝罪しろ」と書かれている。
公報文化院は大使館本館から約500メートル離れており、各種の展示会や映画上映など日本文化紹介のほか、図書・資料室も備えている。玄関前が地下鉄の駅で、地下通路の階段を上がったところにある。慰安婦パネルは日本への“嫌がらせ”を狙ったものだ。
産経 2012.2.20