昨年からの一連の流れの上での大統領の発言であるのだが、任期切れを前にした韓国の大統領とはここまで追い詰められるものなのか。
「日本は問題解決の機会を永遠に逃す」とイ・ミョンバク韓国大統領。一年半ほど前になるが、フィリピンのアキノ大統領がこのように言っていたことを彼は知っているのだろうか?曰く、「日比賠償協定と賠償金が、全ての(戦争被害の)賠償について面倒を見るべきものであった点は理解している。したがって、1950年代中に(慰安婦に対して)充分な対処が出来なかった責任がフ ィリピン政府にあるとすれば、それを正すことが我々(フィリピン政府)の役目だと思う」。
元従軍慰安婦問題 日本に李明博大統領 早期解決と謝罪要求
【ソウル=加藤達也】韓国の李(イ)明(ミョン)博(バク)大統領は1日、日本統治下の朝鮮半島で起きた反日抗議運動「3・1独立運動」を記念する式典で演説し、元慰安婦への賠償請求権問題について「すぐに解決しなければならない人道的問題だ」と述べ、日本政府に早期解決に向けた努力を促した。
李大統領が、8月15日(光復節)と並んで日本統治からの解放を祝う3・1独立運動の記念演説で、この問題に言及したのは初めて。元慰安婦の高齢化に触れて「このまま世を去ったら日本は問題解決の機会を永遠に逃す」と主張した。
一方、韓国大統領府は1日、大統領が元慰安婦に手紙を送ったことを明らかにし、内容を公表した。大統領は「日本政府が皆さん(元慰安婦)に謝罪することが、他のどの日韓間の外交懸案よりも急がれるべきだ」と記し、韓国政府として日本に謝罪を要求していく姿勢を強調した。李大統領が慰安婦問題で日本に謝罪を求める考えを示したのも就任以来初めて。
就任以来、慰安婦問題に言及しなかった李大統領だが、政権末期に入り所得格差拡大や政府高官の相次ぐ不正発覚などにより、政権の求心力低下は著しい。今回の言及は、世論の支持をつなぎ止めようとしたもので、今後も日本への謝罪要求を続けるとみられる。
しかし、日本側は「解決済み」と応じない姿勢を取っており、韓国側が世論対策から慰安婦問題に踏み込むことは、任期内の日韓関係修復を断念したことを意味する。
産経と共同は、イ・ミョンバク大統領が日韓関係を諦めたという認識で一致。
韓国大統領、慰安婦で謝罪要求 就任以来初
【ソウル共同】韓国の李明博大統領は1日、旧日本軍の元従軍慰安婦の女性らに手紙を送り、日本が女性らへ謝罪することが「韓日間の他の懸案よりも至急の問題だ」と述べ、両国間の最優先課題だとの認識を示した。韓国大統領府が明らかにした。同問題で大統領が日本に謝罪を求める考えを示したのは、2008年の就任以来初めて。
李大統領は昨年12月の野田佳彦首相との首脳会談で慰安婦問題の「優先的な解決」や「誠意ある措置」を求めていた。こうした要求は世論の支持をつなぎ留める目的が強く、来年2月に政権の任期が切れるまで続ける可能性が高い。任期内の日韓関係の修復は難しくなった。
47ニュース(共同) 2012.3.1
従軍慰安婦問題:韓国大統領が演説で初の言及
【ソウル西脇真一】韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は1日、日本の植民地支配に対する「3・1独立運動」93周年の記念式典で演説し旧日本軍の従軍慰安婦問題について「慰安婦問題だけはさまざまな懸案のうちでも至急終わらせなければならない人道的問題だ」と強く訴えた。08年に李大統領が就任後、演説で元慰安婦問題に具体的に言及するのは初めて。
李大統領は演説で「両国が緊密に協力していくためには歴史の真実から目を背けない勇気と知恵が必要だ」と訴えた。
毎日 2012.3.1
韓国大統領、慰安婦問題の解決求める
日韓で懸案となっている従軍慰安婦問題について、韓国のイ・ミョンバク大統領は日本の植民地支配に対する独立運動の記念演説で初めて言及し、日本政府に対し改めて解決を求めました。
「慰安婦問題だけは、いろいろな懸案の中でも早く終えなければならない人道的問題だ」(韓国 イ・ミョンバク大統領)
イ・ミョンバク大統領は、日本の植民地時代に起きた独立運動の記念式典でこう述べて、従軍慰安婦問題の早期解決を改めて迫りました。また、この日にあわせて、元慰安婦の女性らに「この問題が日韓の間で最も緊急な懸案であり、解決のため最善を尽くす」と記した書簡を送ったということです。
日韓関係については、「多様な利益を共有し未来を一緒に開くべきパートナー」とも述べていますが、大統領に就任後、こうした記念演説で慰安婦問題に言及したのは初めてです。
TBS 2012.3.1
それを受けて日本政府は、今後も何かできるか検討したいと・・・。リップサービスだと信じたい。それにしても、産経も毎日もTBSも従軍慰安婦という言葉を使うんだなぁ。
「未来志向で協力を」 官房長官、韓国大統領の慰安婦発言で
韓国の李明博大統領が元「慰安婦」への賠償請求権問題の早期解決を求めたことに関し、藤村修官房長官は1日の記者会見で「日韓関係には時折難しい問題が起こるが、未来志向の考えの下、関係全体に悪影響を及ぼさないよう大局的見地から協力することが必要だ」と述べ、冷静に対応する考えを示した。
藤村氏は、日本が解決済みの賠償請求権とは別に、「アジア女性基金」などを通じて支援に取り組んできたと強調した上で、「今後も何ができるか知恵を絞り、検討を進めるという姿勢だ」と語った。
産経 2012.3.1
慰安婦たちは大統領から手紙とプレゼントをもらったようである。
[...]李大統領は大統領府秘書官等を通じて、この日慰安婦ハルモニたちに激励の手紙と贈り物(蜂蜜と栄養クリーム)を渡した。李大統領は手紙で「3・1節をむかえ特にご高齢の皆様を思い起こし手紙を差し上げます」として「政府は今後も皆さんに深い関心を持って最善を尽くす」と明らかにした。
ハンギョレ 2012.3.1