例のグレンデールの慰安婦像記念消印の話なのだが、産経の記者が熱心に取材してくれたようである。日本政府も一応仕事をしたらしい。
「慰安婦像が設置された背景として、『姉妹都市』『友好都市』の枠組みがある。・・・市計画委員になった韓国系のチャン・リーが旗振り役となった。・・・韓国だけが突出することに市側が難色を示したため、リーは非公式な枠組みである『友好都市』を活用した」 なるほど。
韓国系動き慰安婦の“聖地”になった米グレンデール市
米カリフォルニア州グレンデール市で慰安婦像が設置されてから1カ月が過ぎた9月初め、慰安婦をモチーフにした消印が出回った。「謝罪を拒否する日本の姿勢を批判する」という意味で、少女像を半分だけ描いた絵柄になっていた。
地元の韓国系住民らの要請を受け、市中央郵便局は1カ月間の期間限定で消印を使用することを独断で決めたのだ。記者は連日、中央郵便局に足を運んだが、対応にあたった職員に「担当者がいない」と言われ、消印の存在を確認できなかった。
日本政府からの通報を受け、米郵便庁が回収を指示したためだ。韓国系向けの現地紙によると、慰安婦問題を支援する団体は「日本政府の妨害だ」と反発、消印を市議会に展示しようとしている。
これまで米国内では慰安婦碑が東海岸で設置されていたが、ソウルの日本大使館前と同じ慰安婦像が建てられたのはグレンデール市が初めて。韓国系の活動も活発で、同市は米国における慰安婦問題の“聖地”になりつつある。
「グレンデール市の名前がこんな形で日本で知られることになるとは」
市長、デーブ・ウィーバーはインタビューの中でこうため息をついた。「日韓の問題になぜグレンデールが首を突っ込まなくてはいけないのか」と思ったウィーバーは当初から慰安婦像の設置には反対だった。
しかし、市議会のメンバー5人の中から1年交代で選ばれる市長に強い権限は与えられていない。慰安婦像設置はウィーバー以外の4人が賛成し、7月9日に正式に承認。3週間後に建立の式典が行われた。
慰安婦像が設置された背景として、「姉妹都市」「友好都市」の枠組みがある。同市は2009年に韓国慶尚南道の固城郡、10年にはソウル近郊の金浦市と姉妹都市関係を結んだ。08年から市計画委員になった韓国系のチャン・リーが旗振り役となった。グレンデールの人口約19万人のうち韓国系は5・4%だが、リーはその後も姉妹都市を増やそうとした。韓国だけが突出することに市側が難色を示したため、リーは非公式な枠組みである「友好都市」を活用した。
「友好都市はほぼ私の推薦で決まった。2年間で5都市を加えた」
リーはこう胸を張る。そのリーも慰安婦問題に最初から熱心だったわけではない。07年の米下院での慰安婦決議に取り組んだ同じ韓国系の友人からの働きかけがきっかけだった。