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2015/07/06

NYTに取り上げられるも、映画「鬼郷」配給会社なし

今時こんなベタな強制連行のイメージ?

ずっとこの映画のタイトルを「帰郷」だと思っていた。映画の一場面を見ると、今時こんなベタな「強制連行」のイメージはないだろうと。最近は、「ガクシタル」に見られるように、韓国でも「広義の強制連行」にシフトしているようなのに・・・。

慰安婦の絵がモチーフ
日本軍は慰安婦を焼き殺した

時代遅れなのは、元慰安婦カン・イルチュルの有名な絵をモチーフにしているかららしい。カン・イルチュルは、日本の警官に捕まり慰安所に送られ、そこで日本兵たちによって焼き殺されかけたという体験を絵にしている。受けそうなテーマなのに、映画会社の反応は鈍いらしい。ニューヨーク・タイムズにまで取り上げられた映画なのに(From Cho Junglae, a Film on Japanese Wartime Brothels 2015.3.24)。「ヒットするのか?」という反応が多かったそうな。商業作品としては出来が良くなかったか?

ネット募金で撮った慰安婦映画、見つからず

チョ・ジョンレ監督作品『鬼郷』

元従軍慰安婦を描いた映画『鬼郷』が13年の歳月を経て募金により製作されたものの、配給会社が見つからずに公開できないというピンチに直面している。

『鬼郷』は「若くして外国で命を落とした少女たちの魂を故郷に呼び戻す」という意味で、2011年の映画『DURESORI』などを手がけたチョ・ジョンレ監督(41)が製作した。このほどクランクアップし、現在は編集作業中だ。チョ監督は光復(日本の植民地からの開放)70周年を迎える8月15日に試写会を開き、映画を公開するつもりだったが、公開日を年末に先送りした。

この映画は、元慰安婦たちの保護施設「ナヌムの家」(京畿道広州市)で暮らす姜日出(カン・イルチュル)さん(87)が描いた「燃やされる少女たち」という絵をもモチーフにしている。この絵は姜さんが1943年に日本の警官たちに捕らえられて中国・吉林の慰安所に連れて行かれ、ひどい目に遭った末、伝染病にかかったため、日本の兵士たちに火をつけられ殺されそうになったことを思い出して2001年に描いた。

チョ監督はスポンサーが見つからず、13年間にわたり脚本を温めてきたが、昨年末に本格的な撮影に入った。今年1月に映画製作が難航していると聞いたあるネットユーザーがクラウド・ファンディングを提案して募金が開始された。このように、国内外の約4万人が少しずつ出し合った資金は合計約6億ウォン(約6500万円)になった。俳優ソン・スクさん(71)ら出演者・スタッフも事実上、ノーギャラで撮影に加わった。だが、クランクアップしたものの今度は配給会社が見つからず、壁にぶつかっている。チョ監督は「あちこち行ったが断られた。関心を示した大手配給会社1社との交渉も結局、うまくいかなかった。『ヒットするのか』という反応が多かった」と言った。

こうした話が伝えられたのを受け、インターネット上では「映画を配給してほしい」という声が相次いでいる。姜さんは「私が生きている間に映画を見られたら」と語った。