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2014/12/12

「事実に角度をつけるのは解釈の違い」 火付け役、辰濃元朝日新聞記者

「事実に角度をつけることは解釈の違いに過ぎない」
ジャーナリストにしてはいけないタイプか

「軍関与の証拠」「政府見解揺らぐ」。1992年1月、宮沢首相訪韓直前の朝日新聞のこの報道で、日韓関係は坂を転がり落ちるように壊れて行く(この時点では、その変化も目立たなかっただろうが・・・)。政府は軍の関与など否定していなかったにも関わらず、世間を混乱させたこの報道。資料を発見したと主張する吉見義明(実際には公開済みの資料だった)に朝日新聞が単純に乗せられたのかと思っていたが、朝日新聞側も主体的に動いていたらしい。この誤報を仕掛けた(?)記者が、辰濃哲郎であった。本人は宮沢訪韓は頭になかったと主張しているが、果たして。

政府は国会で「民間業者が連れて歩いた」という答弁をしていた。私たちが防衛庁の資料等で確認したところ、慰安婦を戦地まで輸送する際、軍が便宜を図ったという内容だった。それで「関与をしていた」と記事にした。

政府は、民間業者が連れ歩いているような状態で国家総動員法業務に関係する省庁には資料がないと言っていただけ。それを辰濃らが、軍が便宜を図っていたからという理由で「政府見解揺らぐ(日本政府のウソ発覚)」と報じたのである。「事実に『角度』をつけることは『解釈の違い』に過ぎない」と言い張る辰濃。こういう人たちがこの騒動を作り出した。

持ち込んだのは吉見義明、記事にしたのは辰野


元朝日新聞記者の証言

辰濃哲郎さんは元朝日新聞記者として慰安婦報道に関わった。「われわれのようなプロが訓練を積んでも事実を見極めることは難しい。これは朝日だけでなく、すべてのマスコミに言える。今の状況は天に唾している」と語り始めた。

軍関与を示す資料の提示が吉見義明さん(中央大教授)からあったが、政府は国会で「民間業者が連れて歩いた」という答弁をしていた。私たちが防衛庁の資料等で確認したところ、慰安婦を戦地まで輸送する際、軍が便宜を図ったという内容だった。それで「関与をしていた」と記事にした。「吉田証言」が偽りであることは、当時は分からなかった。史実と感情論やイデオロギーを結びつけると複雑になる。補償の問題となるとさらに難しくなる。

朝日は「福島原発吉田調書」でも謝罪すべきだったのか。命令違反ではないが、「退避」は事実だった。事実に「角度」をつけることは「解釈の違い」に過ぎない。社長会見は情けない。社員は何をしているのか。上に反骨できないのなら、社内の言論の危機だ。

かけはし(一部) 2014.11.17[2]

「命令違反ではないが、退避は事実だった」・・・こういう事を言う人だから始末に悪い。