2017/09/18

「世界の共感を」官民挙げた韓国慰安婦映画熱狂

左から「雪道」(3月)「鬼郷2」(9月)
「I can speak」(9月公開)

映画が元気な韓国だから、映画で慰安婦問題を盛り上げようという昨今の熱狂は、よく分かる。「シンドラーのリスト」のような映画をというアイディアは以前からあったが、フランスで慰安婦漫画展を成功させた当時の韓国女性家族部(省)の長官が、「全世界に知らせ、共感を育むには慰安婦をテーマにした映画が重要な役割を果たすことができる」とスピーチしたのは3年前。彼女の後任は、「国内外の観客に大きな影響を与える大衆性の強いもの」を目指すとして、2015年に公募したシナリオの中から4作品を選定した。この時選ばれたシナリオの一つが、「I can speak」である。

真面目な公務員を困惑させる面倒臭いお婆さんと思いきや
彼女には壮大な計画が(I can speak)

「I can speak」は、日本の蛮行を訴える為に懸命に英語を勉強する元慰安婦が、最後にはアメリカ議会で証言するという感動的なストーリーらしいのだが、下院の公聴会に”担ぎ出された”韓国人慰安婦といえば、イ・ヨンスらお馴染みの活動家(本人がそう名乗っている)。その証言にも、支援団体の指導が入っていた気配が濃厚であった。この辺の出鱈目を一番よく知っていたのが、他ならぬシナリオ選定に関わった挺対協なのだが、涙あり笑いありのコメディにする事で大衆化を狙う。

シナリオ・コンクールの他の入賞作も突拍子もない話だったようだが、もともとプロパガンダ用の「史実」を、さらに空想力で脚色するものだから、話がますます荒唐無稽になって行く。それに韓国の若者たちが洗脳されて行くのである。

政府と挺対協らがシナリオを募集(2014)

大ヒットした「鬼郷」は、こうした政府主導とはまた別で、こちらは民間主導。好評につき今月特別編が公開されるが、早くも東亜日報は、「真実の映像証言」という見出しで紹介している。この他にも慰安婦映画が目白押し。保守系の朝鮮日報はかつて、アングレーム国際漫画祭での成功を「アングレームの奇跡」と呼び、「海外にも配給され、世界の人々が慰安婦問題の実情を知ることができるような映画を制作しよう」と呼びかけたが、

日本が一度恥をかいたからといって、慰安婦問題が収束するわけではない。「アングレームの奇跡」は始まりにすぎない。慰安婦問題をテーマとする漫画で世界の人々が衝撃を受けたということは、国際社会がそれだけ、この問題を知らなかったということを意味する。韓国国内向けではなく、海外にも配給され、世界の人々が慰安婦問題の実情を知ることができるような映画を制作しようではないか 朝鮮日報 2014.3)

リベラル系のハンギョレも、現在の慰安婦映画ラッシュの中で「日本の謝罪を求める韓国国民の心を一つにできるか」と期待感を露わにしている。官と民、そして右も左も国民一丸となって盛り上がって行く韓国の慰安婦映画ブーム。

追記: 「I can speak」のモデルはやはりイ・ヨンスらしい。[ソース]



次々と登場する慰安婦映画、その問題点は…

  「『I’m Sorry』。その一言を言うのがそれほど難しいのですか」

  映画『アイ・キャン・スピーク』(キム・ヒョンソク監督)の中で旧日本軍慰安婦被害者を演じたベテラン女優ナ・ムニのセリフだ。今秋、新たな慰安婦素材映画がスクリーンに登場する。昨年公開して大きくヒットした『鬼郷』(チョ・ジョンネ監督)と『雪道』(イ・ナジョン監督)をはじめ、慰安婦キャラクターが登場した『軍艦島』(リュ・スンワン監督)、そしてディレクターズエディションとして公開される『鬼郷、終わらない物語』に続き『アイ・キャン・スピーク』、撮影を準備中の『Herstory』(ミン・ギュドン監督)まで切れ目なく登場している。

  5日と6日にそれぞれ試写会が開催されて映画界の耳目を集中させた『鬼郷、終わらない物語』と『アイ・キャン・スピーク』は同じ素材を扱っているが異なるスタイルで撮られていて多様性を高めている。『アイ・キャン・スピーク』は試写会前まで慰安婦を素材にしていることを表に出さないでマーケティングが進められた。公務員とミンウォンおばあさんの物語だという説明だけだった『アイ・キャン・スピーク』は、実は慰安婦被害者シナリオ企画案公募展で1位に入った作品だ。2007年米国下院議会慰安婦被害者公開公聴会に伴う121号決議(元慰安婦問題に対し日本の謝罪を求める決議)通過という実話をモチーフにしている。女優キム・ヒエ、キム・ヘスク、イ・ユヨンらが出演し、クランクインを控えている『Herstory』は一歩進んで「官府裁判(ママ)」を扱っている。1992年から1998年までの6年間で23回にわたって下関を行き来しながら血の滲むような法廷闘争を繰り広げた10人の被害者原告団とその勝訴のために共に戦った人々の話だ。

  慰安婦素材の作品は忘れる頃になると登場していたが、最近では頻繁にスクリーンで会えるようになり、観客の好奇心を刺激している。これは実際の慰安婦被害者女性の実情にも直結している。被害女性のほとんどは高齢となり、先月28日と30日には相次いで死亡者が出て、政府に登録された生存者数が計35人に減った。1人でも生存している間に、慰安婦問題を社会イシュー化して、日本の謝罪を引き出そうと映画界も賛同していることを示している。

  これに関連して、ある製作会社関係者は「日本に対する直接的な発言がときには政治的にも鋭敏になりうるが文化的には違う。特に、映画は素材に対する接近性や話題性をはじめとし、海外公開に至るまで、最も簡単でインパクトのあるチャンネルだ。意識の高い映画関係者が自ら行動し始めた」と伝えた。

  問題は、単に素材だけを利用して誠意が欠如すれば、観客の反発をまともに食らう可能性が高いところだ。『軍艦島』は上映の期間中、歴史わい曲論争に巻き込まれた。[...]

中央日報日本語版(一部) 2017.9.7[全文]
秋のスクリーンを飾る2本の「慰安婦」映画

[...]映画界はこれまでドキュメンタリーと劇場映画を問わず、この問題を重要なテーマとしてきた。しかし、朴槿恵(パク・クネ)政権による屈辱的な「12・28合意」と絶え間なく続く日本の歴史否定からも分かるように、慰安婦問題は依然として現在進行形だ。[...]全く異なる手法の2本の映画が、終わらないハルモニ(おばあさん)たちの苦しみを癒し、日本の謝罪を求める韓国国民の心を一つにできるかに注目が集まっている。

■慰安婦問題を真正面から凝視した『鬼郷、まだ終わらない物語』

昨年2月に封切られ358万以上の観客を集めた映画『鬼郷』の続編にあたる『鬼郷、まだ終わらない物語』が今月14日に公開される。[...]日本軍のために精神に異常をきたした少女ジヒを演じた俳優パク・ジヒ氏が、現在の視点で映画に使われた「アリラン」をレコーディングしていく過程が、ドキュメンタリー形式で交差編集されたことも目を引く。主人公ジョンミン(カン・ハナ)と同僚の慰安婦らの物語がさらに切実に感じられる。さらに、被害者ハルモニたちの悲痛な証言が、なぜこの問題に“時効”がないのかを思い知らせる。

チョ・ジョンレ監督は「ホロコーストを取り上げた映画や芸術作品が1年に数十本以上地道に制作されているからこそ、全世界がドイツの蛮行を忘れず、ドイツも機会があるたびに謝罪している」としたうえで、「韓国でも慰安婦問題を取り上げた作品がより多くつくられることを望んでいる」と話した。[...]

■迂回的な視線で眺めた商業映画『I CAN SPEAK』

『帰郷…』が慰安婦の凄絶な惨状をありのままに示すことに集中したなら、21日に封切られる『I CAN SPEAK』は商業映画の枠組みの中で慰安婦被害者の現実と苦しみを笑いと感動を適切に配合して表現している。あまりに壮絶で、時には目をそらしたくなる歴史の傷を、大衆の目線に合わせて「ヒューマン・ストーリー」に仕上げたことに大きな意味がある。

『I CAN SPEAK』は、日本軍慰安婦被害者シナリオ公募展の当選作を映画化した作品で、日本に謝罪を要求する「米議会慰安婦謝罪決議案採択のための聴聞会」をモチーフにしている。

毎日のように区役所を訪れ、あらゆる苦情を申し立てるナ・オクブン(ナ・ムンヒ)が、頑固な原則主義者である9級公務員のパク・ミンジェ(イ・ジェフン)に会い、彼から英語を習う物語だ。あまりにも違う2人が“英語”を通じて近づき、互いを理解していく過程を描いている。映画序盤には事ある毎に衝突するオクブンとミンジェ、そして2人を取り巻く市場と区役所の人たちが織り成すエピソードが爆笑を誘う。しかし、中盤以降、オクブンが英語を習おうとする理由が明らかになってから、映画は観客の涙腺を刺激する。

特に日本に対する謝罪を求める最後のオクブンの“演説”場面は、日本の蛮行を暴露し、謝罪を求める“メッセージ”を感動的に伝える。この部分になって、観客は『I CAN SPEAK』の二重の意味に気づかされるが、これは残忍で刺激的な場面よりもはるかに深く観客の心に響き渡る。キム・ヒョンソク監督は『帰郷…』は正攻法で迫っているが、この映画は遠回しにアプローチしていく」とし、「コメディーとメッセージが水と油のようにならず、うまく合わさるようにするため、演出に力を入れた」と話した。

■これから継続される慰安婦の映画

キム・ヘスク、キム・ヒエが主演し、ミン・ギュドン監督がメガホンを取った『HERSTORY』も最近制作に入った。日本政府を相手にした「関釜裁判」(釜山従軍慰安婦・女子勤労挺身隊公式謝罪等請求訴訟)の実話を基にした映画だ。1992年から1998年まで23回にわたって日本の下関を行き来しながら法廷闘争を繰り広げた慰安婦被害者の物語だ。キム・ヒエが原告団を率いる強靭な団長を、キム・ヘスクが勇気ある証言をした慰安婦生存者を演じる。[...]

このほか、映画軍艦島』の製作会社「外柔内剛」も、慰安婦を素材にした映画『還郷』を企画している。ソン・ヘギョとコ・ヒョンジョンが出演オファーを受けた事実が知られ、話題になっている。

評論家のチョン・ジウク氏は最近、慰安婦問題を取り上げた映画の制作が増えていることについて、「朴槿恵政権の12・28合意に対する国民的公憤が慰安婦問題への関心を高めており、昨年『鬼郷』の成功で、映画界もやや重いテーマである慰安婦被害者の話を素材にした映画でも十分に観客の共感を得られるという自信を持てるようになった」と分析した。

ハンギョレ(一部) 2017.9.8 [全文]

8 件のコメント:

  1. 121号決議に先立つ公聴会で証言した2人の元慰安婦の証言をよく読むと、彼女らは軍の慰安婦ではなく、普通の売春婦だった疑いが濃厚です。
    もうこれ自体がすでにコメディの最高傑作と言えるでしょう。
    残念ながらこれを超える作品を作ることは不可能だと思います。

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  2. >韓国の女性を慰める討論。国民の利益のために

    >韓国女性は、第二次世界大戦で日本軍の遊郭に拉致された 今日、彼らの苦しみは政治的に搾取されています。

    http://www.taz.de/!5444738/

    ドイツの新聞に報じられた慰安婦問題の記事。
    どの様な新聞媒体なのか分かりませんが、日本だけでなく韓国側の問題点も突くドイツにしては珍しい記事。

    日本軍に誘拐されたとかは相変わらずですが、基地村慰安婦からベトナムや朴裕河教授の件までカバーされたるようですが...。

    機械翻訳ってやつがどうも苦手で(苦笑)

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    1. 「日本の植民地支配はドイツの工業化された虐殺には決して匹敵しなかった」という中見出しはパクユハ本の影響によるものですね。機械翻訳でも結構読めます。
      https://translate.google.com/translate?hl=ja?sl=de&tl=ja&u=http%3A//www.taz.de/%215444738/

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  3. http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/09/20/2017092000943.html
    朝鮮日報社説
    ウイーン条約違反行為が韓国に何の得になるのかと、労組の釜山領事館前像設置100日デモ開始を批判。
    【しかし、外国公館の前にこのような像を建てるのは別の問題だ。韓国も加入している「外交関係に関するウィーン条約」ではこうした行為を禁止している。韓国ではデモ隊が法を無視することがあるかもしれないが、国際社会ではそうは行かない。「韓国は外国公館の安寧と品位を守ってくれない国」という世界の見方が、韓国にとって何の得になるのか疑問だ】

    日本政府も国際法違反と言い、韓国政府も慰安婦合意でこれを事実上認め、日本の違法主張を一度も否定していない。さらに朝鮮日報社説が国際法違反と断定している。

    なのにグレンデールで国際法違反慰安婦像を市長が訪問した事が問われない。ブルックヘブン市でもなぜ同じ物を自治体が設置するのかが問われない。米国の自治体は国際法を破るのかと何故問わないのか私には不思議で仕方がない。

    文化が違う言語が違う歴史が違う世界で無条件に共通するものは国際法なのだが、他に何があるのか。事実の種を何故捨てるのか。

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  4. https://translate.google.com/translate?hl=ja?sl=ko&tl=ja&u=http%3A//www.kbreaknews.com/sub_read.html%3Fuid%3D11062
    姉妹提携35周年。麗水市 - 日本の唐津市交流引き続く
    唐津市の代表団26日2泊3日の日程麗水訪問..27こと両市の姉妹提携35周年記念行事に出席


    麗水市では3/1に市長や議長が参加して公園に慰安婦像が設置されました。
    唐津市に訪問中止など要望してみました。意見はここから送れます。
    http://www.city.karatsu.lg.jp/shise/kocho/ikenbako/index.html

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  5. 中央日報が大阪市が公有地に設置したら友好姉妹都市提携を解消する意志を在日本米大使に伝えて協力を要請していたと報じています。今は私有地で公園に整備する予定とか。やり方がコスイ。
    早く公園に整備してくれないかなぁ。ビビるなサンフランシスコ!こい、破棄!

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    1. Japan todayの大阪市は友好姉妹都市を慰安婦像で終わらせるかもしれないという記事に115のコメントが付いています。
      機械翻訳は意味が取れないものが多いが、雰囲気は分かります。サンフランシスコ市批判が上回っているように思います。評価の高い順に並べ替えてから翻訳すればよかったかな。
      https://translate.google.com/translate?sl=en&tl=ja&js=y&prev=_t&hl=ja&ie=UTF-8&u=https%3A%2F%2Fjapantoday.com%2Fcategory%2Fpolitics%2FOsaka-may-end-San-Francisco-sister-city-ties-over-%2527comfort-woman%2527-statue%3F&edit-text=

      在住日本人・日系人と日本国民の立場は異なります。日本国民からすればこれは外交問題であり、サンフランシスコ市に対してはっきりと日本の自治体や国民の意志を示すべきです。それをやってこなかったから、米国自治体でこのような事が続くのです。

      どこの国とどこの自治体と友好関係を結ぶかは自由です。サンフランシスコ市も日本の自治体や日本国民との友好関係を断つ自由はあります。日本にも同じ自由があります。遠くの国ですからそうなっても互いに大きな影響はないでしょう。大阪市が破棄すればサンフランシスコ市の日本国民の評価は取り返しがつかないほど低下するでしょう。ただそれだけの事です。お互いを記憶から消し去れば良い。

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  6. https://www.youtube.com/watch?v=vE7iOZBq4Nw
    サンフランシスコジャイアンツ傘下のサンノゼジャイアンツが日本祭りを開催したが球団広報が出した選手の仮装写真が日本と無関係だった為に、レイシズム・ツイートだと批判され削除謝罪に追い込まれたというニュース動画。日本人の多くが驚いて動画にコメントしている。ニュースに出てくる日系米人と思われる人物が、レイシズムを批判しているようで、そのTシャツには1942.5.22の日付けがあり、日本人の祖先による、全ての人への教訓。ネバーアゲインと書かれている。何言っているか聞き取れないのでこの日付けを頼りに調べてみると、1942.5にカルフォルニア州北部の湖の近くに日系人収容所が開設されている。たぶんそのことだろう。

    日本人のコメントはレイシズムでも何でもないというものがほとんどだが、そこに住む日系米人とは利害が異なる。慰安婦問題でも大日本帝国の行為を弁護するような立場は取りにくいのではないか。米国への忠誠を拒否したその収容所の日系人は終戦後も解放されなかったという。

    それにしてもベトナムの帽子かぶっただけでレイシズム謝罪に追い込まれるなら、サンフランシスコ市に対して日本からはレイシズムの烙印を押したらどうか。彼らには一番それがこたえるのだろう。

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