2012/07/07

韓国人の罵声浴び日本人妻の謝罪続く



東亜日報の記事にはないが、彼女たちは統一教会系の団体のメンバーである。こういう人達を見て、すぐに「反日」だの「売国」だのという反応が返ってくるが、今や慰安婦問題は信仰の域に達っしている。彼女たちを叩いてみても始まらない。それは敬虔なクリスチャンに聖母マリアの処女懐胎などありえないと説明するようなものである。参加している日本人妻たちは本気なのだ。

一週間前にもお伝えしたように、このパフォーマンスは先月末から継続して行われている。雨の中傘もささず、韓国人の通行人の罵声も浴びながら、韓国の国会議事堂前でひたすら謝罪を繰り返しているというから、一種の苦行なのかもしれない。今度は悪名高き(?)水曜デモにも参加するという。写真は先月のものだが、和服による謝罪パフォーマンスも実演済。

「日本軍慰安婦問題を心より謝罪いたします」

雨が降ったりやんだりした5日午前11時、ソウル永登浦区汝矣島洞(ヨンドンフォグ・ヨイドドン)の国会議事堂前。行き交う市民に向かって引き続き腰を折ってお辞儀をする日本人女性20人がいた。彼女らは傘も差さずレインコートも着ないまま、約2時間の間道端に立って軍慰安婦女性に謝罪の心を伝えた。

彼女たちは「歴史問題を克服し、韓日友好を推進する会」の会員。殆どが韓国人に嫁入りして、軍慰安婦問題など歴史問題に関心を持つようになった日本人主婦たちだ。

殆どの人は無心な表情で通り過ぎる中で、一部は首をうなずけながら肯定的な視線を送った。しかし、「あなたの国へ帰れ」「恥知らずもほどがある」と感情的な反応を見せる人もいた。最近、日本の右翼団体の会員が軍慰安夫平和碑(少女像)に杭を設置したことで厳しくなった雰囲気の影響が感じられた。

だからといってそのまま踵を返すわけにはいかなかった。先月29日から毎日国会前を訪れた彼女らは、蒸し暑かった4日にも、雨の予報があった5日にも謝罪し続けた。日本政府に代わって謝罪の心を伝えたかったためだった。

同会の副代表の増渕春美西京(ソギョン)大学日本語学科教授(63)は、「日本にいた時には韓国人が軍慰安婦に連れて行かれた事実さえ知らなかった」とし、「80歳以上の、私の母に似た年齢のおばあさんたちを見て『もし被害者が私の母だったら…』という考えで黙っているわけにはいかなかった」と話した。韓国人と結婚して1982年に韓国に来たという彼女は、「日本人の我々も謝罪し、これを契機に韓日関係が少しでも改善することを望む気持ちでこの場を設けた」と説明した。

集会に参加するために京畿道華城市(キョンギド・ファソンシ)から来た瀧口悅子さん(46)も、「韓国人の夫と結婚して、私の家庭は韓国と日本が共存している」とし、「このような集まりに、さらに多くの日本人が参加してほしい」と話した。

今月3日から「分裂と闘争ではない信頼と友好の韓日関係を作っていこう」という署名をもらっている彼女たちは、軍慰安婦被害女性が在韓日本大使館前で開く水曜集会にも参加する予定だ。増渕教授は、「日本人の私たちが心から謝罪したら、被害女性の気持ちも少しは楽になるのではないかと思う。真正性を伝えるために、着物を着て謝罪するパフォーマンスを行う計画もある」と話した。


追記: この記事では彼女たちが水曜デモに参加するとあるが、産経の黒田勝弘は、彼女らは水曜デモを主催する挺対協には批判的と伝えている。

彼女らは典型的な贖罪派集団だが、李明博大統領への嘆願書には興味深い部分がある。韓国で慰安婦問題を支援し内外で反日運動を主導してきた中心組織の「挺対協」に対し、次のような批判を展開しているのだ。

「この団体は慰安婦問題を看板にしていますが、その方向は、1つは日韓の分断であり、2つ目は韓国における政府と国民の分断です。

90歳近くになる元慰安婦のおばあさんたちを前に立たせていますが、彼女らも自らの過去を考えれば、人の前に立つことより静かに平穏な余生を送りたいのではないでしょうか。そうしてあげることが彼女たちへの愛情ではないでしょうか……」

[...]慰安婦問題を聖域化し、批判はタブー視されてきたのだが、その「挺対協」に対し「元慰安婦の老女たちを利用した反日政治活動」と辛らつに批判しているのだ。...

SAPIO 2012年8月22・29日号