23日も日本大使館前で反日活動
日米韓とも「慰安婦の名誉と尊厳」などに興味はない。アメリカは安全保障しか頭にないし、日本政府も日韓関係の為(!)にならもう一辺謝ってもいいと考えている。韓国政府もハルモニが日韓関係の障害だと分っている。
だが、韓国政府は慰安婦問題が国益以前に政権の命運を左右するという国内事情を抱えている。その点が、国益だけを考えていればいい日本やアメリカとは違う。韓国政府の喉元に匕首を突きつけているのが挺対協で、その力の源は世論である。
イ・ミョンバク政権は、慰安婦問題から距離を置こうとしたが、政権の末期には踏ん張り切れなかった。挺対協は当初から韓国政府にとって厄介者だったが、次第に彼女らは政権内部に入り込んでいった。世論に迎合した憲法裁判所に追い詰められたイ・ミョンバク政権の後を継いだパク・クネ政権は、最初からチョ・ユンソン女性家族部長官を先頭に理想的に振舞ってくれたので、挺対協といい関係であったようだが、そのパク・クネ政権が自分たちを切り捨てるかもしれないと、挺対協は感じ始めているのかもしれない。
韓国政府の重荷は世論であり、挺対協の強みはその世論を味方につけていることだった。だが、最近風向きが怪しくなって来た。メディアはツートラック外交を主張するようになり、パク・ユハのように挺対協のやり方を批判する者も増えて来た(『帝国の慰安婦』)。挺対協に遠慮して動きの取れなかった韓国政府が、交渉の進展を仄めかすようになり(ブラフであるとしても)、挺対協は疑心暗鬼になっているのか声明を発表して牽制を始めた。挺対協も揺らいでいる。挺対協が折れるのが先か、韓国政府が挺対協を切り捨てるのが先か・・・。
日韓「雪解け」に危機感=「妥協」を警戒―慰安婦支援団体
日韓国交正常化50周年記念行事に双方の首脳が出席し、両国関係に「雪解け」ムードが出ていることに対し、いわゆる従軍慰安婦問題で韓国政府が妥協するのではないかと元慰安婦の支援団体は危機感を強めている。支援団体は23日、ソウルの日本大使館前で集会を開き、安易な妥協をしないよう求めた。
韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(挺対協)などは、両国が日本政府の法的責任をあいまいにした解決策で合意することを警戒する。両国政府の歩み寄りに、挺対協の尹美香常任代表は「大変な危機感を感じる」と懸念を表明。各団体は23日、慰安婦問題について「政治的妥協の材料としてはならない」とする連名の声明を発表した。
時事 2015.6.23 [2]
支援団体、韓国政府を「密室外交」と批判 歴史問題解決なしで対日関係改善許さず
日韓外相会談などで両国の対話が活発化したことに対し、旧日本軍の慰安婦だった女性を支援する韓国の団体などが23日、韓国政府は歴史問題の解決なしに未来志向を掲げて対日関係改善を図っていると批判した。
ソウルの日本大使館前には元慰安婦女性や支援者数十人が集まった。慰安婦問題で日本政府の謝罪や賠償を求める韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)の尹美香常任代表は「韓日が首脳会談(実現)のために、植民地時代の問題をまともに解決せず密室外交をするかのようだ」と述べた。
一方、「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録に反対している元徴用工や国会議員もソウルで記者会見し、外相会談を機に韓国政府が登録反対から日本との協力姿勢に転換したことを批判した。(共同)
産経 2015.6.23