韓国政府が動かない
反日とは一線を画す覚悟だったイ・ミョンバク前大統領。しかし、政権末期に追い詰められた。彼を追い詰めたのは、2011年の韓国憲法裁判所判断で、仕掛けたのはやはり挺対協らだった。挺対協はこの憲法裁判所判断を利用してイ・ミョンバク政権を更に圧迫した。これがあってか、パク・クネ政権は最初から模範的に反日だったが、このところ挺対協の期待に応えてくれないようである。(追記: 韓国政府も気にはしているらしい。→「憲法裁判所の判断から4年となったことを受けて論評」アリバイ作りか)
心なしか代表の表情もさえない
「まるで日本軍『慰安婦』問題が実利外交の障害物に過ぎなかったとばかり」・・・両国は、関係改善の為に挺対協が(!)「韓日関係正常化の前提条件として掲げた日本軍『慰安婦』問題」を迂回しようとしている。じれた挺対協が、日本側からも「理解しがたい」と批判される韓国司法を再び利用すると政府を脅している。「再び法的手続きを進めざるをえない」と。しかし、世間はツートラック外交に理解を示しつつある。二度同じ手が通用するかどうか。
最近本格的に参戦して来た中国と協力しろとも挺対協は言っている。中国政府が出してくる資料にろくな物はないのだが・・・。
挺対協「憲裁判決4年、外交部は直ちに解決策提示せよ」
30日は、日本軍「慰安婦」問題と関連、政府が被害者の賠償請求権と関連して具体的解決の努力を行って来なかったと憲法裁判所が違憲判決を下して4年になる日だ。
韓国と日本政府はこれと関連して8回局長級協議を持ったが、解決策は出ないでいる。これに対し韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協、常任代表ユン・ミヒャン)は「直ちに解決策を示せ」と強調した。
挺対協は28日の午前、ソウル市社稷路の外交部庁舎の前で「光復70年、韓日協定50年、憲法裁判所判決4周年、憲裁判決にともなう韓国政府の日本軍『慰安婦』問題解決履行要求」記者会見を開いた。
彼らは会見文の中で「憲法裁判所の判決によって、これ以上遅くなる前に政府が自らの役割を果たすだろうと期待した被害者は、解放70年に達した今日まで変らず真の解放を叫んでいる」として「大韓民国政府に、いつまで日本政府が解決策を出してくることを待つ『日本望む外交』をしているのかと問わざるをえない」と批判した。
彼らは「安倍談話」に対する政府の評価を置いて、「韓国政府はこの言葉の遊びの談話を寛大に受け入れ未来指向の関係を云々している」として「その間、韓日関係正常化の前提条件として掲げた日本軍『慰安婦』問題解決は、再び遠ざかって行った」と主張した。
そして「ツートラック外交、実利外交をあげて(?)、まるで日本軍『慰安婦』問題が実利外交の障害物に過ぎなかったとばかりに急いで回避しようとするのではないのか憂慮の恐れがある。私たちの憂慮が取越苦労に終わることを強く願う」と強調した。
それと共に「憲裁判決から4年の間、韓国政府が日本軍『慰安婦』問題解決のためにどんな努力をしてきたのか被害者に明らかにし、これ以上被害者の苦痛な待つことを放置せず、即刻解決策を提示せよ」と促した。
特に、中国政府によって日本軍「慰安婦」関連資料が繰り返し公開されているという点を注目し、真実糾明のための「韓中日民官合同調査研究委員会」の設置を提案した。
この日記者会見に位置した日本軍「慰安婦」被害者であるキル・ウォンオクお婆さんは、「大韓民国の娘として韓国政府が一日も早く慰安婦問題を解決してくれるように願う。もう老いていつまでも待つのがしんどい」と話した。
ユン・ミヒャン常任代表は「韓国政府が日本政府と8回の協議を着実に進めてきたのを見て、希望を持って待ったが、なんの進展も見られず、いつまでも待てないと考えた」として「このような状況が続く場合、再び法的手続きを進めざるをえない」と強調した。
そして「被害者がいつまでも『私痛い』『私が生きている証拠だ』と叫ぶ他ないという現実が嘆かわしい。韓国政府が傍観だけせずに積極的外交を展開してくれること」を訴えた。
この日記者会見には挺対協関係者と「日本軍『慰安婦』問題解決のために飛び立つ希望の蝶」などの10人余りが参加した。