笑顔の反日家ダデン教授(中央)
孤独な戦い?パク教授(右)
パク・ユハ教授が世界で十指に入るシンクタンクが主催したシンポジウムで自身の慰安婦論を開陳する機会を得たのは、彼女の在宅起訴がキッカケだろう。朝鮮(韓国)人慰安婦は日本の兵隊と同志的関係にあった、少なくとも朝鮮半島においては日本軍による強制徴用は無かった・・・安倍晋三を支持する歴史修正主義者の戯言と信じていたことが韓国人の女性研究者の口から語られるのを聞いて、アメリカの識者は目を回したに違いない。なにしろこの分野の研究では、アメリカは大きく遅れているのである。
訴訟乱発で意に沿わぬ言論を抑圧して来たが、
今回は、墓穴を掘ったか(2014.6)
運動家らが「ハルモニ」を利用し、法的手段で意に沿わぬ者の口を封じようとするのはいつも事だが、日本の「良識派」とも親交のあるパク教授を標的にしたことで、事態は思わぬ方向へ。朝日新聞などが英字版(社説)で起訴を批判し、ニューヨーク・タイムズがパク教授の慰安婦論を取り上げ、アメリカのシンクタンクが彼女に注目した。「ハルモニ」たちは、墓穴を掘ったのだ。
とはいえ、アメリカではまだまだ天動説が主流。産経の記事にはないが、アレクシス・ダデンの他にも彼女と一緒に187人声明を主導したジョルダン・サンドや、自国(米軍)の慰安婦利用を知らずか、他国も同じ事をしたなどと言い訳するなと日本に説法した(他にもピンボケ発言あり)マイク・モチヅキも参加している。「米国でこの問題に関心を持っている方は(支援)運動側に関心を持ってきたので、私の議論には批判的なのだろう」というパク教授の言葉は、ダデン教授だけを意識したものではなかったのではないか?
なお、このシンポジウムが開催されることについて、韓国の聨合ニュースは、「討論が日本側に有利な方向へ展開されるのではないか」と懸念を示していた(1月6日)。しかし、パク教授とアメリカの学者では、知識と理解度に差があり過ぎる。ただ一度のシンポジウムでアメリカの蒙を啓くことは不可能だろう。それでも、アメリカにも確実に変化の兆しが・・・。
「帝国の慰安婦」著者がワシントンで講演 「政府の声を唯一とするな」 学術的立場から冷静な議論を
慰安婦問題を扱った書籍「帝国の慰安婦」をめぐり在宅起訴された著者の朴(パク)裕河(ユハ)・韓国世宗大教授が11日、ワシントンのシンクタンクが開いた日韓関係に関するシンポジウムで同問題に関し、「政府の声を唯一の声とせず、ナショナリズムを人々の利益に優先させないことが重要だ」と述べ、学術的立場からの冷静な議論を呼びかけた。
朴氏は、かつて日本が設立したアジア女性基金から60人の元慰安婦が「償い金」を受給したと指摘。韓国人の多くがこうした事実を知らないと述べた。
また、強制的に慰安所に連行されたわけではなく兵士を支援したと証言した元慰安婦の存在を挙げ、「韓国ではメディアが一方向で特定の見方に迎合する傾向にあるため、このような声や見方は韓国人には聞き入れられない」と嘆いた。
その上で、朴氏は昨年12月の慰安婦問題に関する日韓合意を踏まえ、日米韓などの研究者による諮問機関を設けて事実の究明に取り組むことを提案した。
一方、慰安婦問題で日本を糾弾してきた米コネティカット大学のレクシス・ダデン教授は慰安婦問題を「日本による国家的な性奴隷制度」とし、日本政府が韓国政府に慰安婦像の撤去を求めていることを非難した。また、昭和天皇の戦争責任にも言及した。
朴氏はシンポジウム後、記者団に「米国でこの問題に関心を持っている方は(支援)運動側に関心を持ってきたので、私の議論には批判的なのだろう」と指摘。学者同士の議論がより重要になると強調した。
シンポジウム参加者
浅野豊美参考: Japan-South Korea Relations and Prospects for a U.S. Role in Historical Reconciliation in East Asia [2]
Wilson Center Fellow
Sung-Yoon Lee
Professor in Korean Studies, Fletcher School, Tufts University
パク・ユハ
Professor, Sejong University
Blair A. Ruble
Vice President for Programs; Director, Urban Sustainability Laboratory; and Senior Advisor, Kennan Institute
Christine Kim
Associate Professor of Asian Studies, Georgetown University
梅森直之
Professor of Political Science, Waseda University
ジョルダン・サンド
Professor of Japanese History, Georgetown University