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2013/07/05

慰安婦問題は100年戦争になるのか--山谷哲夫

左右両派ともよく調べてから発言すべきと山谷
(水曜デモに参加する日本人)

山谷哲夫については、旧ブログ時代に一二度紹介した。彼は、70年代に慰安婦問題を告発したパイオニアの一人である。にも関わらず、現在の支援運動家らのやり方には批判的である。

贖罪派には、日本の戦後責任をハッキリさせる会の原田信一のような人もおり(ハッキリ会に対する評価は別)、全てに賛同は出来ないにしろ、本気で、そしてまっとうな方法で日韓の友好を模索している人たちもいるのである。ところが、悪貨が良貨を駆逐してしまい、こういう人たちは殆ど表舞台に出て来なくなった。

山谷でさえ、慰安婦問題は反日の切り札と成り果て、どれだけ謝っても無駄だと見ている。彼は、これが100年戦争になると予言する(自分は、せいぜいその半分で沈静化すると思うが)。山谷も、運動家らの発言の中にはヘイト・スピーチまがいの物があると指摘している。「これでは日本の右翼が騒ぐわけである」、テキサス親父ことトニー・マラーノも同じような事を言っていた。山谷が言うように、一部の右派の極端な慰安婦バッシングを生んだのは、この問題を反日に利用した慰安婦支援者たちの側だろう。

※ 南京事件については、私は皇軍の栄光に泥を塗る事件だったと思っているが、勉強していないので「あったか無かったか」という議論は、ここでは勘弁して欲しい。ただ、戦場になった中国やフィリピンが深刻な被害を蒙ったのは否定のしようがないだろう(韓国の運動家は、「占領地」という言葉で韓国を中国などと故意に混同させようとしている)。

「韓国の過激な糾弾、中国の重い沈黙」-慰安婦問題を支えるもの

[...]35年ぶりに再び「慰安婦」を学びなおす事にした。これは、少なくとも韓国では日本の歴代の首相がどれだけ謝っても、門前払いし、結果として膠着状態にし、反日の「切り札」とし、100年戦争になるとぼくが予測したからである。

「慰安婦」問題を支援している日韓の女性たちは、余りにも「慰安婦」の実情を知らなすぎる。あくまで、いたいけな少女たちが「強制連行」で、中国等の戦場に投入されたと決め付けている。実際はそんな少女も混じってはいたが、大半は元伎生(きーせん)か、親に身売りされた女性、もしくは元もとの売春婦だった人も多い。「強制連行」は今の所、朝鮮半島では証拠が見つかっていない。

冷静に元「慰安婦」たちの証言を読んでみれば、上記の事実が見えてくる。ぼくは「文玉珠 ビルマ戦線 盾師団の「慰安婦」だった私」(梨の木舎 96)を勧めたい。元「慰安婦」の人たちのほうが支援する人たちよりも率直だし、声高ではない。

しかし、日韓の支援者たちの間では「ヘイト スピーチ」(憎悪表現)に近いことを平気で言う人が散見される。これでは日本の右翼が騒ぐわけである。「論より証拠」、もっと事実を良く調べてから、左右両派は発言しなくてはならない。

誤解を招くことを承知で書いて置きたい。実は「慰安婦」の問題は、韓国よりも中国の方がもっと深刻である事実である。[...]特に「南京事件」では、「皇軍」兵士が一体どれだけの中国人女性を強姦し、その後に殺したことだろうか!もちろん、正確な数字は掴めない。[...]ぼくは未だに大規模な南京から告発、糾弾がないことを不思議に思う。この重い沈黙はどこから来ているのか?(以下略)

渋谷区民オンブズマン(一部) 2013.7.4 [BU]

慰安婦は朝鮮人差別か--山谷哲夫


3年前のエントリー(旧ブログ)の再掲。


女性センターアイリス(渋谷区)

ドキュメンタリー映画監督、山谷哲夫には慰安婦を扱った作品もある。いわゆる慰安婦騒動が始まる前から、慰安婦について取材していた人であり、「沖縄のハルモニ」という本も出している。この本について、半年前にちょっと批判的に引用した。昭和天皇に何の恨みも持たないハルモニに、しつこく天皇批判を引き出そうとするかのような誘導尋問をするのはいかがなものか、と思ったからだ。

しかし、この人の「じゃぱゆきさん」は読み応えがあった。ヤクザに消される危険を冒してフィリピンの貧困地帯にまで取材に行く著者。入管と一緒に手入れに参加するかと思えば、じゃぱゆきさんの口から入管職員がセクハラを行っていると聞き、今度は入管の不祥事を暴くために奔走する。

その、じゃぱゆきさん。貧しさゆえに売春婦となり、甘言につられ、日本で不本意な仕事をするじゃぱゆきさん。しかし、国に帰れば食べていくあてがない。今度は全てを承知で再び日本にやってきて、摘発に怯えながら故郷の家族の為にお金を稼ぐ。山谷はしっかりと「底辺の女性」たちを取材してきた人である。綺麗事ばかり言ってる「慰安婦問題の専門家」たちとは違う。その山谷が、ブログにこんな事を書いている。

・・・区役所3F情報公開に遠藤課長と来てもらったが、心底びっくりした。たまたま、従軍慰安婦のことを話している時、「あれは朝鮮人差別です」と、断言するのだ。

慰安婦に関しては78年から32年間取材し、1本のドキュメンタリー映画と1冊の本がある。アメリカの公文書館、オーストラリアの大学でも、資料を読み込んでいる。・・・慰安婦は朝鮮人だけではない。日本人も中国人も多数いた。根底は「公娼制度」である。当時の日本では、女を買うことは公に認められており、その延長線上に「従軍慰安婦」制度があったのである。


現在渋谷区でオンブズマンをやっている山谷は、区役所から「女性センター」に天下って来た新館長と激突(?)するのであった。・・・鈴木裕子あたりが聞いたら、頭から湯気を出しそうな話であるが、山谷のように、女性の人権に敏感でも慰安婦を娼婦と認識している人はいるのである。


山谷哲夫 監督作品:

「生きる――沖縄渡嘉敷集団自決より25年」
「沖縄のハルモニ――証言・従軍慰安婦」
「バンコク観光売春――買われる側の生活と意見」