2015/01/22

[メモ] 韓国の歴史訴訟、法律事務所3社が半数受任


韓国国内の歴史めぐる訴訟、法律事務所3社が半分を受任

韓国でこの5年間、歴史問題をめぐる国相手の損害賠償訴訟での請求額が1兆2500億ウォン(現在のレートで約1360億円、以下同じ)に達することが分かった。また、これらの訴訟は一部の法律事務所が独占的に受任していたことも明らかになった。

本紙が入手した歴史問題をめぐる訴訟の資料によると、2010年から14年にかけ、ソウル高検の管内で起こされた国相手の損害賠償請求訴訟の請求額は総額3兆4000億ウォン(約3700億円)だった。このうち37%に当たる約1兆2500億ウォンが、金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で始まった「真実・和解のための過去史整理委員会」や「疑問死真相糾明(究明)委員会」などの大統領直属委員会から派生した歴史関連の損害賠償訴訟で請求された金額だ。ソウル高検は政府の代理として国相手の訴訟の大半を担当している。

法律事務所の徳寿(トクス)、チョンピョン、地平(チピョン)の3社が受任し、国を相手に請求した金額は6246億ウォン(約680億円)で、委員会関連の事件の49.9%に達する。中でも徳寿が代理となり、請求した金額が4024億ウォン(約440億円)で最も多かった。歴史問題をめぐる国への請求額の32%が、徳寿による請求ということになる。

徳寿の代表弁護士のキム・ヒョンテ弁護士(53)は革新系弁護士団体「民主社会のための弁護士の会(民弁)」の創立委員を務めた人物で、2000-02年の疑問死真相糾明委員会の常任委員在任中に派生した事件を受任したとして、弁護士法違反で検察の捜査対象に上った。

また、解散した左派系野党・統合進歩党の代表だった李正姫(イ・ジョンヒ)氏の夫、シム・ジェファン弁護士(57)が代表を務めるチョンピョンは、歴史問題をめぐる国相手の訴訟で、請求額が徳寿の次に大きかった。捜査当局の関係者は「少数の法律事務所が歴史問題に関する国相手の訴訟を独占し、不当受任など弁護士法に違反している疑いがないかどうか、綿密に調べている」と話している。