あちこちで吉田証言ロンダリングが始まっている。朝鮮日報も、「『吉田証言』が虚構であることは、河野談話が発表されるよりも前に、韓国で暴露されていた」などと今さら力説してみせるのだが、二年前、「日本政府の関係者は、この(吉田清治の)本をしっかり読んでもらいたい」と説教していたのは誰あろう朝鮮日報である(崔さんに指摘してもらうまで自分も忘れてた)。
(強制動員を認めた)河野談話を発表することになったのは、旧日本軍が慰安所の設置や慰安婦の動員に直接・間接的に関与していたことを証明する公書が見つかったからで、日本政府は慰安婦問題をこれ以上否定することはできなくなった・・・。つまりこう。チャ氏(仮名)は、痴漢をしたことを否認していたが、被害者と知り合いであることが明らかになったので、痴漢の事実を認めざるを得なくなった・・・。そんな理屈で有罪にされたらたまらない。
「国連は旧日本軍の慰安婦強制動員を取り上げた96年の報告書で吉田氏の証言に言及したが、同証言について『信ぴょう性をめぐって論争がある』という点も指摘している」・・・で、朝鮮日報が吉田証言の信憑性について疑問を呈したことは、これまでにあったのか?
慰安婦:吉田証言の「作り話」、25年前に韓国で暴露済み
済州島の住民の証言で「本を売るための作り話」が明らかに
河野談話の根拠にはならず
日本の与党・自民党や閣僚たちは、朝日新聞が1982年9月に掲載した吉田清治氏(故人)へのインタビュー記事を取り消したことで、「河野談話」の根拠が崩れたと主張している。吉田氏は自らの体験を基にしたとして、1977年に『朝鮮人慰安婦と日本人』、83年に『私の戦争犯罪』という本を出版した。
だが日本政府は、慰安婦の強制動員を認め謝罪した河野談話(1993年8月)を作成する過程で、吉田氏の証言は参考にしなかったという。
同年8月、元慰安婦の金学順(キム・ハクスン)さん(故人)が初めて公の場で証言したのを皮切りに、韓国はもとより東南アジアでも被害者の証言が相次いだ。
「吉田証言」が虚構であることは、河野談話が発表されるよりも前に、韓国で暴露されていた。済州島の地元新聞は89年、吉田氏が本の中で「女性たちを(慰安婦として)狩り出した」と言及した地域の住民の証言を基に「吉田氏が金もうけのため、でたらめな内容の手記を出版した」と批判した。
日本の政治家たちは、国連や米国で慰安婦問題が提起されたことについても、朝日新聞の吉田氏へのインタビューのせいだという主張を繰り広げている。国連は旧日本軍の慰安婦強制動員を取り上げた96年の報告書で吉田氏の証言に言及したが、同証言について「信ぴょう性をめぐって論争がある」という点も指摘している。
東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員
朝鮮日報日本語版 2014.9.29