「慰安婦問題に我々は殺されようとしている」
グラスマン
Hyung-Sung Kimさんのツイートで知った。Foxニュースに掲載された元アメリカ合衆国国務次官(公共外交・広報担当)ジェイムズ・グラスマンの見解。彼も慰安婦問題は日本の旧敵によって歪められ悪用されていると指摘。漸くアメリカも目覚めつつあるのか。ニューヨーク・タイムズの記事を引き、「日本政府が公に朝鮮人女性を強制することに関与したという証拠は」ないと・・・パク・ユハ教授以外にも同様の結論を導き出したと訴えている。
現在も挺対協の姿勢は変わらない
これまで海外メディアから良く言われることのなかった安倍首相だが、グラスマンには高く評価されているような気配である。グラスマンは、慰安婦問題のせいで我々は殺されるようとしている(It’s killing us)という言い方をしている。慰安婦問題は、アメリカ政府にとっても看過出来ない問題になりつつあった。この上、朝鮮人が慰安婦のマジョリティだという話からして根拠がないと知ったら、グラスマンは呆れ果てるかもしれない。
日本vsアメリカ: 否、日本が我々を「殺す」のではない、我々が日本を殺しているのだ。我がアジアの忠実なる同盟国を。
Japan vs US: No, Japan is not 'killing' us, we're killing Japan, our staunchest Asian ally By Amb. James Glassman
今月G7サミットに出席する為に日本を訪れるオバマ大統領は、広島を訪れる最初の現職の大統領となる。1945年に広島の町に原爆を投下させる決断をしたことについて謝罪をするとは思えないが(すべきでもない)、彼はきっと破れた垣根を修復することになる。共和党の有望な大統領候補ドナルド・トランプの言葉に、現在の日本人は当たり前にガッカリし、不安になっている。
(中略)
重要な時期に、アメリカが日本との結束を見せることが出来る分野がもう一つある。第二次大戦中に虐げられた朝鮮人主体の「慰安婦」問題だ。1965年の協定で、日本は800万ドルを補償と貸し出し条件の緩やかな借款として韓国に支払った。1910年から1945年にかけての植民地統治の償いに。そして韓国は、当時明らかになったばかりの文書に基づいた2005年のUPIのレポートによれば「二度と新たな賠償の要求を持ち出すことはないと約束」した。(そして)日本からの資金は、被害者へ支払われず韓国政府によって経済発展の為に使われた。
年の瀬に、韓国と日本は慰安婦論争の解決を狙い合意にこぎつけた。日本政府は、日本兵の性の為に利用された女性たちを支援する目的で政府資金800万ドルを出し、安倍晋三首相は謝罪した。日本は以前にも韓国の人々に金を提供し謝罪を行ったが、問題は沈静期していない。安倍首相は、彼の前任者たちよりずっと踏み込んだが、韓国の人々はまだ満足していない。
慰安婦の話は、戦時中の日本の元敵達によってしばしば捻じ曲げられてきた。そして政治目的の為に食い物にされてきた。2013年に上梓されたパク・ユハ教授の著書は、(注:慰安婦に対する)虐待についての彼女の言うところの「常識」に挑戦した。反動は激しかった。言論の自由に対する凄まじい攻撃。法廷は本から34か所の削除を命じた。パクは中傷の罪で法廷に立たされた。彼女をソウルの世宗大学の教授の職から追放させようという動きもある。
ニューヨーク・タイムズによれば、「彼女は本の中で」「不当利得を得る朝鮮人の協力者や民間の日本の募集人が女性たちを強姦と売春が混在する『慰安所』の生活に強要あるいは誘ったのだと強調した。日本政府が公に朝鮮人女性を強制することに関与したという証拠はなく、よって日本政府にその点で法的責任はないと、彼女は書いている」。
他の歴史家も同様の結論を導き出している。売春と戦争は長らく不可分の存在だった。実際に2014年には、韓国人女性の団体が、1960年代と70年代に女衒と一緒になってアメリカ兵たちの為の売春業を営むよう自分たちを訓練したとして、自国の政府を訴えた。
更に、ベトナム戦争で韓国軍部隊によって強姦されたとベトナム人女性たちが訴え出ている。韓国のパク・クネ大統領の謝罪を求める(オンライン署名プラットフォーム)チェンジ・ドット・オーグの請願は3万4千の署名を集めた。ミネソタ州選出の元上院議員、ノーム・コールマンは昨年の10月、FOXニュース・ドットコムに、「韓国軍は何千人もの若い女性を強姦した。中には、13歳や14歳といった幼い者もいた。この結果、多くの女性達は子供を出産し、現在5千人から3万人の韓国とベトナム系の混血児たちが『ライダイハン』と呼ばれ、ベトナム社会の外縁に生きている」と書いた。
そんな中、渦巻く政治的な恨みつらみにも関わらず、安倍首相は慰安婦論争に終止符を打つ決意をした。敵意が両国の経済や安全保障関係に影響を及ぼし始めたことにもよるのだろう。2012年から2014年にかけて両国間の貿易は17パーセント低下。韓国を訪れる日本人の数は1/3減少し、韓国は中国の南シナ海の主張にすり寄り、日本を狼狽させた。
北朝鮮は、日韓の不和につけ込もうとしている。12月に合意が成立すると、日本の(ママ)の親北朝鮮グループは、「このような取引を日本とするとは、これ以上屈辱的な外交はない」と述べた。
アメリカは慰安婦合意を実現するのに、大事な役割を演じた。しかし、当局は3/4世紀も続く醜い諍いを解決するために、更に強い姿勢を取る必要がある。経済と国家安全保障を賭けて、歴史を巡る争いを継続させるのは、(対価が?)高すぎる。この問題のせいで、我々は殺されようとしている。