元慰安婦「従わなければならぬ」 日韓合意に評価と反発
旧日本軍の慰安婦だったキム・ギョンスンさんが20日、韓国ソウル市内の病院で亡くなった。89歳だった。遺族によると、キムさんは生前、昨年12月の慰安婦問題の日韓合意について「朴槿恵(パククネ)大統領と安倍晋三首相が決めたことだから、それに従わなければならない」と語っていた。
日韓合意から28日で2カ月がたった。この間、キムさんら元慰安婦が2人亡くなり、存命は44人。韓国では支援団体などの反発が続く一方で、評価する元慰安婦らの声はほとんど表には出ていない。
遺族によると、キムさんは慰安婦問題で日韓関係が悪化していたことを心配し、今回の合意も喜んでいた。遺族は、合意に盛り込まれた内容が実行に移される前に亡くなったことについて「残念だ」と語った。
韓国北部に住む元慰安婦の女性は「私の人生は台無しになった」と自身の人生を振り返った。それでも合意について「安倍首相は謝罪してくれた。朴槿恵大統領も男性の大統領ができなかったことを成し遂げた。ありがたい」と評価した。
日韓合意では、韓国政府が設立する財団に日本政府が予算から10億円を拠出し、両政府が協力し、元慰安婦の名誉と尊厳の回復、心の傷を癒やす事業を行うことになっている。その一つとして、元慰安婦に一定額を支給する案が有力視されている。この女性は「お金を受け取ったら、子どもに送りたい」と話した。
一方、元慰安婦が共同生活を送る「ナヌムの家」(京畿道広州市)では27日、元慰安婦の家族や遺族らが記者会見して反対を表明した。元慰安婦の李玉善(イオクソン)さん(88)も同席し、「(日本政府が)おばあさんの前でひざまずいて謝罪すべきだ」と訴えた。
韓国政府は財団を今年上半期に設立することを目標にしている。ただ、無理に進めればさらなる反発を招き、事業を円滑に進められないおそれもある。野党も4月13日の総選挙で、朴政権を批判する材料に使うとみられている。
朝日 2016.2.29 [全文]
2016/08/03
[在庫] 「安倍首相は謝ってくれた」慰安婦の訃報(2月)
半年前のニュースだが、これ以降も韓国政府に登録された「慰安婦」が亡くなっている。挺対協が引き伸ばし工作をしている間にどんどん死んでいく。