2010/12/13

共同の「性奴隷」記事でジャパン・トゥデイのコメ欄プチ炎上






11月27日の共同通信の記事を読んで、日本の英字紙は日本に対する誤解を助長することはあっても、その逆はないと嘆いたばかりだが(共同通信の執着【60万署名提出行動③】英文記事 )、またも共同通信を取り上げることになった。この記事で、ジャパン・トゥデイのコメント欄が最近では珍しいくらい盛り上がっている。

相変わらず「日本はドイツと違って過去の清算をしていない」とか「安倍首相は日本は慰安所に関わっていないと言った」といった類のコメントが多い。日本人が反論しても「日本人は『ユニーク』だ」で片づけられたり。日本人カワイソ。

こういう議論は日本語の掲示板でも数年前までは珍しくなかったから仕方がないのかもしれないが、共同通信にしろThe Asahi Shinbunにしろ。少しは「溝」を埋める努力をしてくれてもいいのに・・・。どのみち、こういった記事は中央日報やハンギョレの英字版が出すのだから。

この記事の日本語版は昨日のエントリーで紹介した(慰安婦問題で日韓の弁護士会共闘【共同と中央日報の報道】)。「60万署名提出行動」の時と同じで、取材先の言い分だけを発信して解説は加えないから、一方的な内容になってしまう。

外国人はバイアスのかかった先入観はあっても日本の内情には疎いから、かつて日弁連の委員長が一生懸命北朝鮮の「拉致疑惑」を否定したりしていたものだが、そういう事は知らない。

その上で、共同通信などが紛らわしい書き方をするから困るのである。


悲しいことだが日本人と議論するのは時間の無駄、彼らは「ユニーク」すぎるのかもという投げやりなコメントも


さて、共同通信の英文記事だが、冒頭から「Korean ‘‘comfort women’’ who were forced into wartime brothels for the Japanese military(日本軍に戦時売春宿に強制的に入れられた韓国人「慰安婦」)」といった具合。 こんな事は日本語版には書いてない。


百歩譲って(韓国人)慰安婦の中には本人の意思に反して慰安所で働いていた人がいて、その事で日本軍を恨んでいる人がいるとしても、日本軍によって強制的に慰安所に入れられたというのは語弊がある。だからこそ日本語版ではそんな風には書いていないのだろう。

そして、お決まりの「慰安婦システムは国際法違反」「真相の究明を」といった左系の人たちのスローガン。81歳の元「性奴隷」による「私の最後の訴え」。藍谷邦雄弁護士(写真)の「性奴隷問題」を解決するために何をすべきかについてもはや日韓の間で議論の余地はないといった主張。

藍谷は2007年に報道2001に出演した際、自分はアメリカの下院決議の内容が正確だとは思っていないとポロリと白状していたから、慰安所というのがどういう施設だったか理解した上で(そして真相究明など充分なされていることを知った上で)、こういう発言をしているのである(まず間違いなく、藍谷は「性奴隷」などという言葉は使っていない)。


The Japanese and South Korean bar associations jointly called on the Japanese government Saturday to pass a law to pay reparations to Korean ‘‘comfort women’’ who were forced into wartime brothels for the Japanese military.

The Japan Federation of Bar Associations and the Korean Bar Association issued the appeal at a symposium they organized in Tokyo on the issue of Korean women victimized in the course of Japan’s colonial rule of the Korean Peninsula from 1910 to 1945.

They also urged the government to acknowledge that the operations of the brothels at various countries constitute human rights abuses that impinge upon international laws and to issue an official apology to the victims as part of the envisioned law.

In addition, they called on the government to set up committees of investigation at both Diet and government levels to shed light on the full extent of the abuses.

At the symposium, an 81-year-old South Korean woman, who once worked as a sex slave, said in Japanese via video, ‘‘I am indignant as I was tortured, so I want (the Japanese government) to issue a clear-cut apology and pay financial reparations.’‘

‘‘This is my last word to the Japanese government,’’ she said.

South Korean lawyer Yang Jong Suk said, ‘‘Now that the Democratic Party of Japan, which had submitted repeatedly in the past to the Diet a bill with clear reference to the legal responsibility of the Japanese government, has become the governing party, it is in a position to enact laws realistically.’‘

Japanese lawyer Kunio Aitani said, ‘‘There is no longer any dispute between Japan and South Korea’’ over what direction remedial measures should take and what steps should be taken to solve the issue of wartime sexual slavery.

The two associations ‘‘would like to work to actualize these proposals to bring about a definitive solution’’ to the issue, he added.

Japan Today(共同)12月12日