2014/09/24

パク・ユハ「帝国主義に基づく収奪と捉え直せば解決」 


パク・ユハ教授のキーワードは「帝国主義」らしい。彼女の新しい本のタイトルも「帝国の慰安婦」。「なぜ、慰安所に日本人だけでなく朝鮮人や台湾人がいたのか?そこを私は考えていただきたいと思います。・・・元凶は・・・帝国主義というシステムにあったのです」と言う。さらに、慰安婦問題を「帝国主義に基づく性の収奪」と捉え直せば解決策になるかもしれない、米蘭仏にも共通の問題であったと国際社会にアピールできると提案する。・・・そうかなぁ。

この問題を、日本が「帝国主義に基づく性の収奪」ととらえ直し、反省の意を国会決議として出せば、最高の解決策となるかもしれません。そうすることで、日本だけでなく、アメリカやオランダ、フランスなどの元帝国にも共通の罪だということを国際社会に示せることでしょう。

あの時点では同化は完全ではなかったが、事実として朝鮮人は日本国民であった。彼女の中では沖縄(ウチナンチュ)の慰安婦はどういう位置づけになるのか?男たちは命を女たちは性を国に捧げさせられた、慰安婦は暴力を経験したというなら、男たちだって現場でビンタの洗礼を受けていたのである。そもそも(特に内地人の)男性が有無を言わさず徴兵されたのは事実だが、女性が性を捧げさせられたというのは無理があるのではないか?

自国民でない女性たちの性を収奪し、苦痛を与えることが起きた元凶は、実は帝国主義というシステムにあったのです。

この括りでは、朝鮮戦争の慰安婦は救われないのは彼女も分かっているだろう。帝国主義で括るのならば、女性に限定する理由もない。中国のような多民族国家なら兵士の民族も多種多様である。イギリスのロイヤル・スコットランド連隊は「被害者」なのか?

男性が兵士として徴集された場合は、恩給や遺族年金など国からの補償がありますが、慰安婦としてつれていかれた女性たちにはありませんでした。法的補償の代わりに金銭を与えるシステムになっていたわけです。それは、近代国家の女性差別の表れでもあります。戦場に彼女たちを向かわせたのも、社会のいわゆる「売春婦」差別だったと考えています。

従軍看護婦には軍属とそうでない者がいたが、軍属でない者は恩給を受けていないはず(要確認)。売春婦だから差別(区別)されているのではなく、従軍看護婦の面倒は日赤が、慰安婦の場合は抱え主(慰安所の経営者)が面倒見たのである。仮に慰安がいれば、男だろうと同じ扱いだったろう。

それから、ストレートに米軍慰安婦の存在を突きつけてもはぐらかすのに、日本が反省して見せたからといってアメリカが日本に倣おうとは思えない。他人事のように振舞うだろう。フランスもオランダも。欧米は、「帝国主義に基づく性の収奪」などというアイディアには興味は示さないと思う。


※ タイトルは中央公論がつけたもので、自分の意図を反映したものではないとパク・ユハ教授が断っている。


慰安婦報道の大罪
国家による「性の収奪」は万国の罪である

「強制連行はなかった」と報じた韓国メディア

朴裕河世宗大学日本文学科教授

朴氏は慰安婦について、日本だけの責任にしては問題の本質を考える機会が失われると発言している

ようやく立場をはっきりさせた『朝日新聞』が過去の慰安婦問題の検証記事を出したことを、私は基本的に評価しています。内容には少し問題もありますが、あれだけ攻撃されていた『朝日』が、今回立場をはっきりさせたことです。ポイントは、「女子挺身隊」と「慰安婦」を混同して誤用していたと認めたこと。そして軍が組織的に「強制連行」に関与したという過去の報道を撤回した、そのうえで日本政府に責任があるとしていることです。そのような全体の枠組みは私の考えにも近いものです。

私自身は、少なくとも朝鮮人に関して、日本が国家として物理的な強制性をもって女性を連行することはなかったと把握しています。日本軍が慰安婦という存在を必要としたのはたしかで、政府はそれに関する指示も出しています。しかし、誘拐や人身売買といった強制的な方法を国が主導したという状況はいまのところ見えません。

ところで、記事では当時オランダ領インドネシアにいたオランダ人女性も慰安婦にされたことが示されています。

が、私はオランダ人と朝鮮・台湾人の問題は別に考えたほうがいいと思います。朝鮮・台湾は日本の植民地でしたが、オランダはインドネシアを介しての敵国でした。それぞれの国の日本軍との関係は解決を求めるにおいて重要です。

この『朝日』の検証記事について、韓国メディアはおおむね公平で誠実な報道をしました。多くは「安倍政権に対する『朝日』の反撃」を主題にしながら、吉田清治氏の証言が虚偽だったこともきちんと報じていました。唯一、日本批判を重ねてきた『朝鮮日報』は吉田氏の件に言及しませんでした。

植民地における物理的強制性を否定した今回の記事は、この問題を考えるのに必要なことだったと思います。朝鮮人慰安婦の全員が強制連行されたかのように言われるのは日本人にも不満だったことでしょう。しかし募集において国家による物理的強制性がなかったとしても、朝鮮人慰安婦たちは現場で暴行と強姦に遭ってもいました物理的な強制性を私も否定しますが、そういう文脈から『朝日』の記事に、おおむね同意します。

それでも責任は免れない

物理的強制性の有無をはっきりさせる必要はありますが、たとえ強制でなかったとしても、「国家が女性を収奪した」ことは間違いありません。

「もともと売春婦だったのではないか」と言う人がいますが、そんなことは重要ではありません。女性が自発的についていったとしても、それは需要があったためで、そのようなシステムを考えた国に責任があるのです。現在、「強制連行だったか否か」が論争の的になっているわけですが、「日本の責任」という点で言えば、強制性の有無もあまり関係ないというのが私の考えです。

売春として代金を支払ったのだから、責任が果たされたはずだという意見もありますが、それは違います。男性が兵士として徴集された場合は、恩給や遺族年金など国からの補償がありますが、慰安婦としてつれていかれた女性たちにはありませんでした。法的補償の代わりに金銭を与えるシステムになっていたわけです。それは、近代国家の女性差別の表れでもあります。戦場に彼女たちを向かわせたのも、社会のいわゆる「売春婦」差別だったと考えています。

私は、ここに帝国主義というシステムの問題が関わっていると考えます。日本に限らず、当時は列強各国がアジアの国々を植民地化するという帝国主義がはびこっていました。日本も朝鮮半島を植民地にして、朝鮮人を自国民として従わせていました。男性たちが兵士として国に命を捧げたように、女性たちは性を捧げさせられた。それが日本国民の務めだという考えのもと、「愛国臣民」として女性たちをつれていったのです。そこには日本人慰安婦もいましたが、数が足りなかったので、朝鮮人女性が動員された。そのような構造の中で「売春婦」かどうかは重要ではありません。

なぜ、慰安所に日本人だけでなく朝鮮人や台湾人がいたのか? そこを私は考えていただきたいと思います。自国民でない女性たちの性を収奪し、苦痛を与えることが起きた元凶は、実は帝国主義というシステムにあったのです。先にオランダ人慰安婦と区別すべきと述べたのは、このためです。

そしてこの問題は、戦争中に限ったことではありません。軍隊は移動、隔離され、そこでは必ず、「性の問題」が起こり得ます。現代における日韓の米軍基地問題ともつながる問題なのです。

他国に先駆け国会決議を

この問題を、日本が「帝国主義に基づく性の収奪」ととらえ直し、反省の意を国会決議として出せば、最高の解決策となるかもしれません。そうすることで、日本だけでなく、アメリカやオランダ、フランスなどの元帝国にも共通の罪だということを国際社会に示せることでしょう。

現在、朴政権が慰安婦問題にこだわっている背景のひとつに、二〇〇五年に韓国で日韓会談文書が公開され、韓国政府が慰安婦個人の日本への賠償請求権は残っているとしたためです。そのあと、韓国政府がこの問題解決のために働きかけないのは憲法違反との訴訟が起こされ、二〇一一年の夏に勝訴しています。

日本を相手とする行動において韓国では左派が中心になることが多いのですが、そもそも韓国の右派左派は、植民地時代に国家に協力した側と抵抗した側で分かれます。両者の歴史認識の違いから、現在国内の対立が激しくなっている部分もあり、内部冷戦的な現在の葛藤の根本が植民地時代にあったことを、日本の皆さんにはぜひ知っていただきたいと思います。

この問題を解決するには、新しい層に議論に加わってもらうことが必要です。二〇年以上前から両極端に分かれて対立している人たちは議論の接点を見出し、歩み寄れる新しい議論の空間を作るべきです。党派的不信を乗り越えられる第三者たちが、合理的かつ倫理的に議論ができるといい。

そういう意味で、今回の『朝日』の記事はひとつのきっかけになり得るのではないでしょうか。

20 件のコメント:

  1. パク・ユハって、バカで世間知らずなお嬢ちゃんが、そのまま大人になったような女だな。

    ソ連軍がドイツを攻略しベルリンに突入するまで、どれほど強姦しまくったのか知らないらしい。ノルマンディに上陸した米軍もフランス女を強姦しまくった。どこが帝国主義と関係があるんじゃ。

    武器を持って勝利感に酔った10万人~20万人の20代の若い男が占領地に入っていくと何が起きるか、容易に想像ができようってものじゃないか。殺しの訓練をしてきた男たちが、それぞれみんな、拳銃やナイフを持っているんだぞ。

    結局は男の性欲と、その性欲の捌け口を提供してカネを稼ぐ女の問題だ。兵隊は若いみそらで明日死ぬ身かも知れないんだ。女を買うぐらい大目にみてやれよ。

    南京占領時、守る中国軍はおよそ5万人、攻める日本軍はおよそ8万人だった。攻略戦の際、南京市内に留まっていた市民はおよそ20万人。ウソつき宣教師の話はともかく、日本軍占領後に外国人によって組織された安全委員会から米大使館に提出された被害報告は殺人44件、強姦157件。不法殺人は一件もなく(民間人を装った兵士だった、あるいは抵抗したので、その場で処刑が全部)。強姦の大半は伝聞情報であり、目撃された強姦は17件のみだった。それも、退却する中国軍の仕業か日本軍によるものかさえ,定かではなかった(東中野修道著「再現・南京戦」による)。 定かではないが、わずかにはあったと認めて松井大将は責任を取ったんだ。

    南京占領後、日本軍は市内に留まっていた市民からおよそ1000人の慰安婦を募集したところ、たちどころに1000人が集まり、女らは嬉々として慰安所に向かったと、金陵大学のアメリカ人女教師を呆れさせている(彼女の日記にそう書いてあるとのこと)。

    朝鮮も支那も、昔から売女の国なんだよ。今の韓国と中国を見ろやい。メカケを30人持っている共産党幹部とか、海外遠征売春婦8万人の韓国とか、大中華にも小中華にもパンパンガールは今でも掃いて捨てるほどいる。民族性は、そう変わるものではないわさ。

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    1. 人柄は申し分ないんですけどね。

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  2. 「帝国による性の収奪」ということですが、帝国主義と帝国は違います。そもそも帝国は和製漢語だそうです。古代ローマ帝国の責任は誰が負うんでしょうか?収奪とは取り上げることです。性を収奪されると中性になるんでしょうか?男ならオカマ、女性なら、、、。連行の定義も確定させずに強制連行を語るように、帝国も収奪も意味をなしません。なんでここまでいい加減なんでしょうか?英語に翻訳する時には翻訳者が勝手に翻訳します

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    1. 「性の収奪」というのが良く分からないですね。

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  3. 性奴隷の英語はセクシャル・スレイブ。日本人高校生に訳させれば、セクシーな色っぽい奴隷。

    「貴方に会ったその日から、、、」で始まるヒット曲は恋の奴隷。奴隷主は恋。

    マルクスは、労働者を賃金奴隷と言った。もちろん労働者階級は農奴制を否定して誕生したものだから、マルクスは奴隷主が雇い主・資本家と言ったのではない。奴隷主は賃金。

    恋や賃金が奴隷主になれるわけがないから、ここで使われている奴隷は比喩に過ぎない。
    お化けが足で歩き出したのが、セクシャルスレイブ。流石、日本人弁護士の発明。論理性を重視する欧米の考え方ではない。

    外務省の幻の反論書の方が力がある。東郷さんのように「自分の娘が、軍の慰安所に連れて行かれたら、と人々は考える。狭義広義の強制の説明など何の意味も持たない」と言われてたじろぐのは日本的。この反論をした記者も韓国系米国人じゃないのか?

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  4. 月刊Willの11月号に、故小野田寛郎さんが「正論」05年1月号に載せた”「性奴隷」などどこにもいなかった”という記事が転載されていて、それを読んだところです。

    小野田さんの次兄が主計将校で、小野田さんが初年兵として漢口(今の武漢)に勤務していたとき、その次兄が軍司令部付きの野戦衣糧廠にいたので、ある統計について教えてくれたという。

    当時、漢口にいた兵力は33万人、ある事情があって全軍の兵士の金銭出納長を調べたところ、三分の一が飲食費、三分の一が郵便貯金、三分の一が慰安所への支出だったそうな。

    で、当時の兵の平均月給は13円ほどだから、三分の一を4円として33万人を掛けると、総額が132万円になる。ゼロ戦一機の値段が3万円といわれた時代なので、3で割ると44機分の支出になると。

    毎月、ゼロ戦44機ぶんの支出をしているのだから、どう考えても商行為でしょう、と。

    どこが収奪じゃい。

    この小野田さんの寄稿文は慰安所の実態をよく説明しているので、いずれ私の資料室で紹介したいと思いますが、月刊Willの11月号は現在販売中なので、今は、はばかられます。

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    1. >毎月、ゼロ戦44機ぶんの支出

      とても分かりやすい例えでした。

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  5. 韓国ではこの程度の言論で賠償請求の有罪判決が出ます。

    本当のことを書けば、生きていけない社会です。

    一方嘘を書いても堂々と国会議員やら弁護士やらの先生商売している日本も明代なんですけどね。

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    1. >一方嘘を書いても堂々と国会議員やら弁護士やらの先生商売している日本

      ホントですね。

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  6. パク・ユハは日本に留学したことがあるそうで、たぶん、それが理由で日韓の「和解」の糸口を「帝国主義」に見出そうとしているのでしょうが、事態は「和解」どころではない遠いところに行ってしまっていると思いますね。米国で7つも慰安婦碑を建てられて、韓国に対して敵意を持ち激昂している日本人の存在を軽く見ているのではないか。

     たぶん、かつての日本ではない今の日本の存在が、韓国の未来にとって長期的に悪い影響を与えていくと思います。

     こんな記事を見つけました。

    靖国、慰安婦…..中韓反日キャンペーンに対抗 自民が国際情報検討委発足へ
    http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140327/stt14032709050000-n1.htm

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    1. 挺対協などが和解と言っても建前ですが、パク教授は本気だと思います。それゆえ日本の(一部?)メディアは彼女には好意的なのでしょう。しかし、多少評価が過大ではないかと。

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    2. 朴教授は日韓関係改善の糸口を何とか見つけようとして、日本だけでなく韓国にも一定の反省を促そうとする善意の人なのでしょう。
      しかし、事実を白日の下にさらさず、曖昧に双方反省してお茶を濁すことは、結局将来に禍根を残すような気がします。

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    3. ここは心を鬼にして、パク教授を批判しました。いい方なんですけどね。

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  7. 補足です。

    長谷川慶太郎氏が著書「大破局の反日アジア、大繁栄の親日アジア」のなかで、韓国にとって北朝鮮の崩壊が前門の虎、自らの経済そのものの弱体化を後門の狼に喩えています。

    「前門の虎」である北朝鮮の崩壊が、どうして起きるか。

    これまで、日本と米国は過去10年以上に渡り、北朝鮮に対して事実上の兵糧攻めをやってきたわけですが、ひとつだけ、支那からのルートが空いていた。この支那ルートを通じて、支那は原油と食糧と無煙炭を各50万トン/年、無償援助してきたけれども、支那経済が変調をきたしてくることにより、この支那ルートが閉じる、北朝鮮どころじゃない状況に追い込まれるからだという。

    現に、支那に見捨てられることが分かっている北朝鮮は、日本にすりよってきている。北朝鮮の崩壊が起きるとどうなるか。住民を監視している国家保衛部や38度線に展開している兵士が姿を消し、陸上ルートあるいは海岸伝いに大規模な難民が韓国に押し寄せる。

    韓国は、その異常事態を、一国だけで支えきれるか。最初の70日間は自国内の備蓄(食糧や石油)で賄う計画だが、それ以上は国際社会すなわち日本に頼らざるを得ない。

    アメリカは北朝鮮の崩壊を近いと見ており、さてこそ、ケリー国務長官が今年の2月、韓国を訪問してパク大統領に「いい加減にしろ、いつまで古カビの生えた歴史認識など持ち出して日本と揉めているのだ」と忠告というより叱責のような言い方でパク大統領を諌めたという。ところが、パク大統領は、いっこうに対日強硬姿勢をあらためない。少なくとも、そう見える。

    (続く)

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  8. 「後門の狼」である自国経済の弱体化はどうか。

    サムスン電子や現代自動車がそうであるように、韓国の財閥企業は絶えず二番手商法をとってきた。つまり、日本企業の後追いをして、チャンスと見れば特定の分野に集中投資をして世界市場に打って出るということ。この前提となるのが日本からの円滑な技術導入で、日本も冷戦時代は韓国へのテコ入れが必要ということで、かっぱらいに近い韓国企業による技術導入を大目に見ていた。

    ところが、日本の企業は今や韓国に対して、厳しい目を持って見ている。サムスンの李健熙会長が心臓発作で倒れる前、スマホに代わる次の商品を探そうと訪日して幾つかの企業と話し合いをもったが、ひとつも商談がまとまらなかった。わずかに、シャープの液晶をサムスンの販売ルートに乗せることで、複写機事業を共同でやるという提案のみ可能性があったが、これはソニーとパナの横槍が入って破談となった。(この話は、渡辺哲也著「ヤバイ中国」に出ている。)

    つまり、これまでのサムスンのやり方を、日本企業は警戒しているのだ。円高で青息吐息だったシャープの亀山工場は、今、アップルの製品を作ることで操業率が90%を超えている。アベノミクスが大きく状況を変えたわけだ。

    長谷川慶太郎氏の見方に私も同意するが、韓国の企業で重電機部門(発電機、大型電動機、電車車両、航空機エンジン、大型蓄電池等)に事業を移行できる企業はひとつもない。

    例えば、私がいた建設業で典型的な重電機は、建設機械の全部がそうだが、韓国にはコマツ・日立のような著名な企業はない。マシニングセンタや産業用ロボットその他の工作機械、ハイテンション・スチールや炭素繊維などの素材、半導体製造機器や医療用精密機器も同じ。一国の産業を支える技術の底力が違いすぎる。

    小型計算機、ウォークマン、ワードプロセッサに代表される、1970年代後半から始まった個人向けエレクトロニクスの興隆期がタブレット端末をもって終焉のときを迎えようとしている今、韓国にとって日本は絶対に必要な技術マーケットのはずなのに、歴史認識や慰安婦問題であいかわらず反日ドーピングを繰り返している韓国という国は、上から下まで視野狭窄というほかはない。

    そもそも、ウォンは国際的な基軸通貨ではないから、ウォンでは石油や食糧を売ってくれる国はない。むろん、日本企業との取引も、円、ドル、ユーロでなければ決済できない。だから、貿易総額がGDPに近い韓国経済は、幾ら外貨を稼いでも、たちどころに外貨不足に陥る危険を絶えず抱えている。

    円・ウォン通貨スワップは、そのための保険として設定してあったのに、これも李明博が外交の場に慰安婦問題を持ち出したために野田政権が態度を硬化させ、今年の2月でゼロになってしまった。小渕政権のとき、韓国は実際に外貨不足に陥り、IMF管理下に入ることが確実になったが、当時の金大中政権は、それまでのつなぎ融資を日本の外貨融資に依存した。長谷川氏は、韓国が再び外貨不足に陥った場合、日韓関係が極度に悪化している今、あれと同じことができるだろうかと疑問を呈しているが、私も同感である。この次は見殺しになるだろう。その結果、韓国経済がどうなるかは誰も予測ができない。

    いかに歴史認識や慰安婦問題で騒ぎたて、日本国民を怒らせることが愚かしいことか、韓国の指導者らは全く分かっていない。そうした情勢のなかで、朝日の検証記事をきっかけにして、日本からの反転攻勢が始まるのである。

    (終り)

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    1. 大変勉強になります。
      日本政府はアメリカの顔を立てて弱腰になるときもあるのでしょうが、日本企業はそんなこと気にせず、自分たちの利益だけ考えて欲しい。
      自分たちの利益とはすなわち、高い技術力を易々と売り渡さないことです。何かで読みましたが、韓国に日本の鉄道技術とその技術者を派遣して建設をしたときに、その除幕式で日本の技術援助のことは一切言及されなかったとか。こういう恥ずかしげも無い盗人根性に日本人は心底怒っています。

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  9. 山路 敬介2014年9月28日 7:06

    >この括りでは、朝鮮戦争の慰安婦は救われないのは彼女も分かっているだろう。

    パク教授に言わせれば、朝鮮戦争における慰安婦も帝国主義の立派な犠牲者なんですよ。
    あれは日帝のシステムをそっくりそのまま適用したものですから、日本の帝国主義が根源になっていることは疑いなく、「帝国主義理論」の範疇に入るようですよ。

    また、ベトナムにおける韓国兵の乱行も、伊貞玉(にんべん抜く)が言うように、「米国の傭兵」なのですから、これも韓国兵は米帝の「帝国主義」の一種の犠牲者とも言いうるわけで、同じく帝国主義簒奪論の範疇に入るんでしょうね。(笑)
    強制性の話と同じで、広義の解釈でいくらでもふくらませることができる自己都合のウリナラ感覚が、とってもチャーミングです。
    人権、とりわけ女性の人権はほとんど無限に拡大解釈されますが、それを帝国主義という悪にも応用すべし、ということでしょう。

    ともあれ、この論は「日韓の和解のためにどういう考え方を用いるべきか」という観点からか提唱されたのでしょうが、これを日本の国会で決議すれば、かつての世界中の帝国主義に反省をうながさせ、日本にもプラスになる側面があるような嘘話は笑止ですね。
    こんなものは韓国及び旧共産圏の地位向上に資するだけのもので、しかも、ちゃんと韓国内向けに配慮もしていて、誤謬だらけのウリナラ史観に基づいた立論になっています。

    慰安婦問題は帝国主義の問題ではなく、貧困の問題です。
    朝鮮半島では、日本の家父長制度よりもさらに強力な儒教を下敷きにした家父長制度が第一の原因です。
    そしてサラ・ソー教授のいうように、ほとんどの慰安婦は自分の運命を知っていたのではないでしょうか。


    ちなみにこの論が韓国内で訴えられたのは、ここに出ている部分ではなく、「慰安婦は日帝の協力者だった」などという部分でした。




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    1. >パク教授に言わせれば、朝鮮戦争における慰安婦も帝国主義の立派な犠牲者なんですよ。

      そうだったかもしれません。ちょっと記憶が曖昧ですが・・。
      ただ、ここでは「日本だけでなく、アメリカやオランダ、フランスなどの元帝国」と言い、韓国の名は上げていませんので、もしかしたら狭い?意味で帝国という言葉を使っているのかもしれませんね。

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  10. 山路 敬人2014年10月5日 16:47

    ブログ主様

    ブログ主様のコメントをいただき改めてパク教授の前著や書かれたものを調べてみたんですが、
    >パク教授に言わせれば、朝鮮戦争における慰安婦も帝国主義の立派な犠牲者なんですよ。
    あれは日帝のシステムをそっくりそのまま適用したものですから、日本の帝国主義が根源になっていることは疑いなく、「帝国主義理論」の範疇に入るようですよ。

    との小生の言は誤りでした。
    パク教授が朝鮮戦争時の件について「帝国主義論」で説明している部分は見当たりません。
    金貴玉教授の「慰安婦は売春婦だった」論と取り違え、勘違いしてコメントしてしまったようです。申し訳ありません。

    また、ご指摘のようにいままでのところ、パク教授の論は帝国主義を拡大解釈したものとも言えないようです。
    正直、新著が翻訳出版されないと論の骨子すらわからない、という感じです。
    パク教授の帝国主義が、広く「エンパイヤ」なのか、「植民地主義」を指すものかすらも現段階でははっきりせず、小生のコメントは不適切でした。

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    1. 丁寧なフォローに感謝すると共に、敬意を表します。確かにこの辺、似たようなことを言う論者が多く、混乱しますね。私もちゃんと調べるべきでした。

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