2014/07/04

なぜ河野談話は「強制性」なのか、喧嘩にならないから(秦教授)

「強制性というと何だろうということなんですけれど、それだとお互いに喧嘩にならないわけです」

もともと国会で慰安婦の「強制連行(徴用)」を追及していた社会党の議員らが、途中で「強制性」という言葉にすり替えたことから今の政治的混乱が始まったと思われるが、それとは微妙に異なる話として、なぜ河野談話では強制性なのか。なぜ日韓政府は強制性を認めるという形で落着させようとしたのか。河野談話検証チームのメンバーであった秦郁彦が、分かりやすい言葉で説明している。それは、「強制」という言葉が「曖昧」で日韓両政府が「喧嘩にならない(争う必要がない?)」からだという。

使っている言葉自体がですね、非常に曖昧なんですね。・・・例えば「強制性」と言いますけどね。強制性というと何だろうということなんですけれどもね。それだとお互いにですね、喧嘩にならないわけです。ですから、よく意味が分からないままに押し引きすると。「関与」というのもそうですね。いい関与、悪い関与両方あるわけですけども、決してどっちの方だということは、お互いに議論しない。 (ここでは自分で文字に起こしたが、現在はテキストアーカイブが公開されている)

BSフジ プライムニュース 2014.6.20

つまり、産経新聞などの強制連行(国家・行政機関による動員)否定派が「強制性はなかった」「強制性を認めた河野談話を撤回せよ」と意気込んで空回りしているのは、曖昧な言葉、秦の言う「意味の分からない」言葉を相手に必死になっているからである。産経新聞もいい加減気づいて欲しいのだが・・・。


20 件のコメント:

  1. サンケイは保守ですという分類の仕方をする人たちがよく居ますよ。これは違和感があると以前から感じていました。キムヘギョンの独占インタビューを2002年にフジが報道しましたが、韓流をごり押ししてきたフジテレビはコリアンとのパイプが太く、コリアン系のアナやキャスターが特に多いと昔から言われています。けっきょく彼らは、半島をめぐる駆け引き(南北のせめぎあい)に熱心なんだろうなと。

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    1. すみません、居ますよ← 居ます。

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    2. 反北ではあっても、産経新聞はもともと親韓ですね。それが悪いと言うわけではありませんが。

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  2. 山路 敬介2014年7月5日 12:59

    hazamaさん、いつも貴重な情報ありがとうございます。
    また、コメントに返事をお寄せ下さることも張り合いがあって感謝しています。
    しかし、今回はhazamaさんと少々違う意見を述べさせて下さい。

    小生は「慰安婦問題の本質はいわゆる狭義の強制連行にあり」とまでは考えておりませんが、それでも産経がこだわる程度には重要と考えます。
    韓国側の主張の始まりは、いわゆる狭義の強制連行であって、それが真実かどうかハッキリ否定もされない情報不足のまま、ではどんどん理論が進化していっているのが現状で、韓国人一般大衆はとてもついていけていません。
    一般の韓国民の間では、強制連行がまだ頭にこびりついたままなのです。
    木村幹さんあたりが言ってましたが、挺隊協がついこの間作ったアニメでは、強制連行の場面はなく、民間人(これも日本人は朝鮮人かわからないように出来ていますが)これを見ても強制連行はもはや主題ではない、というような論調でしたが、それは挺隊協の巧妙な先手を打った逃げ(パク・ユハ論を回避するなど)なのであって、一般韓国人は強制連行というショック、呪縛から根底では離れておりません。

    また、河野談話検証報告では韓国側は「明らかな強制連行の確信となる事項が調査報告書に含まれていない点に対する韓国側世論の動向が憂慮される」として、しきりに世論を気にし、強制連行にこだわっていたことが記されています。
    この面、強くこだわるのは「娘を売った親」や「娘を買った女衒」はほとんどが韓国人であり、これを明らかにされることが最も回避すべきこととしているのがあきらかなのではないでしょうか。
    逆にいえば、このことは反撃に資する重要なファクターなのではないでしょうか?
    いまでも韓国民の心の深層の部分では狭義の強制連行が前提としてインプットされているのですから。
    吉田清治の物語は今でも良心的日本人の涙の告白として広く信じられているのが現状なのです。

    一方、冷泉彰彦氏は、米国では日本軍による狭義の強制連行がなかった、と考える人はほとんどいないといいます。
    きっと、冷泉氏の事だから氏の周辺のリベラルな民主党関係者や大学教授などを対象としただけなのだろう、とうたがいました。
    そこで、小生自身は米国にて主にブルーカラー層30人程にインタビューしましたが、やはりすべて日本軍による強制連行を信じています。
    (この理由については興味深いものがありましたが、これはまた次の機会に)

    つまり、「狭義の強制連行」のショックは死んでいないどころか、底辺のところではパワーを保ちつづけているんですね。
    hazamaさんや研究者の頭は先に進みすぎており、かつスマートであって産経のような愚直な泥臭さが時には必要なのではないかと思う次第です。

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    1. 山路さん、いつもコメントありがとうございます。

      私も、慰安婦が日本政府による徴用(これを俗に強制連行と言ったわけですが)であったか否かは大事なポイントだと思っています。加えて、強制連行(徴用)か否かに拘っているのは、日本人だけではなく米国の政治家や韓国の市民団体も同様であると考えています。
      http://ianfukangaeru.blogspot.jp/p/blog-page_7.html#kyoseirenkonihondake

      慰安婦が徴用(強制連行)の対象でなければ無問題であるとは言いませんが、ご指摘の通り、国際社会の基本的な認識は、日本の行政機関による強制的な動員であり、その事を承知の上で、挺対協などは反論に備えて論点をはぐらかしているのだと思います。

      しかし、そういった込み入った事情があるからこそ、用語は慎重に用いたいものです。私は基本的に強制連行という左翼(業界)用語を使うべきではないと考えています。これが国際社会の誤解の元になっているわけですから。
      http://ianfukangaeru.blogspot.jp/p/blog-page_7.html#kyoseirenkotowa

      この点で産経新聞などは非常に迂闊ではないかと感じています。秦教授も言うように「(強制連行ではなく)強制性」という言葉もまた、日韓両政府がわざと玉虫色の言葉を用いたものです。にも関わらず、産経はこの言葉にお付き合いをし、自分でも(いわゆる)強制連行を否定しているのか強制性を否定しているのか分からなくなっている印象です。

      恐らく、産経新聞は募集に当たっての国家(政府)による強制性(これは募集ではなく、徴用ですが)を否定しているつもりなのでしょう。しかし丁寧に書かないので、曲解を許す隙を与えてしまっています。

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  3. 結論が出ないような長たらしい議論は学者なり哲学者(プロでもアマでも)にまかせておいて、まずは事実(Facts)と証拠(Evidence)でしょう。

    何々は起きた(つまり、確たる証拠として様々なドキュメントが残っている)。
    何々は起きなかった(つまり、個々の独立した証言はあったが信憑性に乏しい為、それを検証した。その結果それが捏造あるいは勘違いであることが判明した)。

    例えば慰安婦がドラム缶に詰め込まれて運搬された。 この事実はどこで起きてどこで起きなかったのか。

    例えば資料として残っている慰安婦の貯金通帳。幾らもらっていたのか。

    まず大事なのは事実と証拠。 戦争と貧困がもたらした悲劇も厳然たる事実なのだが、それは何もカンコクだけの事ではない。
    「ライタイハン」という厳然たる事実もある。
    タカってばかりいないで、プロパガンダばっかりしてないで、日本に倣ってちゃんと賠償と謝罪をしなさい。

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    1. >日本に倣ってちゃんと賠償と謝罪をしなさい。

      河野談話を否定するのでなく、パク大統領の前で河野談話をホメ殺しするというのはどうでしょう?世界の宝、平和憲法と河野談話を韓国に無償でプレゼントします、とか。

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  4. 在米日系人2014年7月5日 23:00

    慰安婦問題を知ってから 当時の海外の雑誌や新聞記事を調べましたが、20万人の女性を強制連行した、、なんていう記事はありません。現在の日本人でも悪い事をする人はいます。でもそれは政府がそうさせたのではありません。もし日本軍が強制連行したとしたら、、おそらくドイツ イタリア以外の敵国は報道したでしょうが、、どこにも書いていません。疑問に思うのは20万人の女性を強制連行したという資料がない事と、当時の慰安婦を『人権問題』として アメリカで問題になるのかということです。大東亜戦争時のアメリカはどうだったのでしょうか?米軍や他国の兵士達は戦地でどうしていたのでしょうか?朝鮮戦争時、ベトナム戦争時ではなく、大東亜戦争時に米兵や他国の兵士達に、COMFORT WOMENがいなくて、、、どうしていたのでしょうか?きっともっともっと悪い事件があったような気がしますが、、。韓国は日本ほど、世界史は勉強しないのでしょうか?何もしらない友達は慰安婦問題を聞いて、慰安婦がたくさんいて、国の問題になるって韓国ってすごく後進国なんだねって言っていました。韓国の経済が急に発展したけれど、民族性は昔と変わっていない。北も南も同じ朝鮮民族です。政治によって分かれてしまったけれど、昔は同じように生活していたし、、同じ言語で すぐ隣で、、、韓国だということで腹立たしく思うけれど、北朝鮮と同じ民族だと思うと少しは理解できるかもしれません。拉致問題の人権問題をごまかす?ために慰安婦問題を世界に拡散していると思ったりもします。まだまだ解決には 時間がかかるでしょうね。お婆さん達が亡くなって10年、20年、、慰安婦問題はどうなっているでしょう???

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    1. ネット時代になって、デマの拡散も容易になったかわりにデマの収束も早くなるだろうと予想しています。日本語が分かる外国人もおり、そういう人はネット情報で日本人以上に日本のサブカルチャーに詳しかったりします。歴史問題もいずれそういったマニアが突破口を空けてくれるかもしれません。

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  5. 山路 敬介2014年7月6日 0:13

    hazama様

    hazama様は産経に辛い評価である理由、よくわかりました。
    用語の用い方一つにしても相手の土俵に引き込まれたうえでの文章になっている点など、確かにそのとおりですよねぇ、残念ながら。
    文章表現などの点でも、それが良いか悪いかは別として朝日なんかは巧みに情緒的、文学的表現を織り交ぜて読後感を良くさせ頭に残る工夫をしているように感じられます。
    産経には今一歩の奮起を期待したいところですね。

    上の方の話にも出てきましたが、小生は産経が社として保守を標榜しているのかどうか知りませんが、どうもそうじゃないような気はしていました。
    伝統的にデスクの権威が低く、記者次第ってところもあるようで、それが自由といえば自由なのでしょうが、軸のなさや定見の積み重ね不足につながり、記事そのものに現れるんでしょうね、よかれ悪しかれ。
    記者の自主性を重んじる=時代の風潮に流されやすい、って事もあるんでしょうね。
    保守派ってものの病巣そのまんま体現しているのが産経、っていってはいいすぎかな。

    長々と失礼しました。

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    1. 産経新聞がこの問題を熱心に取り上げてくれることに感謝はしています。しかし、朝日新聞を技巧派のピッチャーとするなら、産経は力任せの大振りバッターのような感じですね。

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  6. http://anond.hatelabo.jp/20140702232542
    「広義の強制性だの、狭義だのよりも、英語でどう表現されるかということを意識した方がいいなと思う。もはや慰安婦問題は海外に場所が移ってしまったのだから」
    と、このブログが指摘しているように、英語でどう表現されるかという議論をした方がいいと思いますね。
    強制連行であれば、拉致に変えるとか、対訳をkidnappingとすると決めるとか。
    強制性は、forcedという言葉になるでしょうか。

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    1. 日本政府が否定している強制連行は、draft(徴用)ですね。日本はdraftはなかったと言っていますが、kidnapping(誘拐事件)なら当時の朝鮮半島の状況を考えればあり得たのではないでしょうか?

      強制性は難しいですが、日本が否定しているのは、行政機関による強制ですから、forced by the government(military)、日本政府が認めているのは、本人の意に反して慰安婦になったケース(強制性)で、これは(became comfort woman) against one's willとなりましょうか?いずれにしろ、外国人にも正確に理解できるよう丁寧に説明・英訳する必要があるでしょうね。

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  7. 河野談話検証報告は和文も英文も首相官邸のホームページからダウンロードできるようになっているので、私もそれぞれをよく読んでみました。まず和文で内容を吟味し、英文でどう表現しているのかというスタイルで読んでみた。

    ただし、これの意味するところを把握するのは、なかなか難しい。

    全ページに渡って一貫している点は、理解しがたいぐらい、日本側が韓国側に遠慮をしているということ。そして韓国側が日本側の遠慮につけこんで「強制性」認知のハードルを上げ、16人の元慰安婦の証言も関係ない、日本側で軍ないし官憲による指示の事実が確認できないこともおかまいなしに、「総じて本人たちの意思に反して」という表現の河野談話となっていること。

    むろん、この間の事務折衝において、韓国側は様々な干渉を行っている。例えば、1)「例外的に少数の強制はあっただろう」という表現では韓国国内の世論が治まらない、2)談話発表の直前にも「韓国国民に対して一部の慰安婦は自発的に慰安婦になったとの印象を与えることはできない」として、韓国側は表現の一部修正を求めている。

    おそらく、宮沢内閣→村山内閣→小泉内閣にいたる過程で、日本側に「未来志向の日韓関係」を構築しなければならないという政策的な配慮があって、それにうまうまと乗せられた、というのが当時の事情だったのではないか。韓国の側に全斗煥→盧泰愚→金泳三と軍事政権から民政移行という事情があり、日本の側に、北朝鮮に対する対抗上、韓国の新政権を支えようという気持ちも作用したものと思われる。

    特に、村山富市は「謝罪爺」ということで有名だ。河野談話もこの内閣で出されたものだ。ちなみに、国連で戸塚悦郎弁護士が「性奴隷」の表現を吹聴して周り、のちにクマラスワミ報告というインチキ報告書の害毒が世界にばら撒かれるきっかけとなったのも、この時期だ。その後、河野談話が根拠となり、07年に米下院議会でマイクホンダが主導する対日非難決議となった経緯は周知の通り。

    現在のように国民の間に強い嫌韓感情があり、韓国なんか切り捨てても構わないという風潮が横溢していれば、こんな「未来志向の日韓関係」からする遠慮などというものはありえない。

    げんに、河野談話検証報告が出されたのち、韓国側が「対抗措置をとる」とか脅しても日本政府も国民も微動だにしない。村山の謝罪爺が度々韓国を訪れ、相変わらず「日本はけしからん」みたいなことを発言しても、政府も国民世論も全く動じない。

    河野談話が発表された93年から後の日韓関係は、新日鉄が浦項製鉄所に技術支援および投資とも行ってテコ入れをし、サムスンの躍進があり、97年には外貨不足に陥った韓国がIMF入りする直前に小渕内閣が多額の資金融資を行っている。2000年代にはサムスンとLGが半導体と家電で日本の業界の脅威となるまでになった。

    今、それらのメッキが全て剥げ落ちている。我々はありもしない慰安婦強制連行のウソによって先祖の名誉を傷つけられ、我々も、我々の子孫も罪人の汚名を着せられようとしている。サムスンによるDRAM半導体の躍進が日本の技術のパクリだったことは明白であり、浦項製鉄所は電磁鋼鈑の技術をめぐり新日鉄住金と訴訟沙汰になっている。

    小渕内閣と金大中政権との間で交わされた日韓共同宣言も、その後の盧武鉉反日政権のもとで反故にされてしまった。小泉内閣のもとで盛んに提唱された「未来志向の日韓関係」の思いも含めて全部、裏切られたと言っていい。

    要するに、我々は韓国を甘やかせ過ぎたのだ。河野談話は、我々が甘すぎた結果の産物だ。日本人が、韓国人の性質を見誤ったため、日米韓の協調というワナに落ちた結果として世に出たものだった。

    というのが今の私の感想である。

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  8. 秦もいい加減だな。使っているのは「強制性」ではなく「強制」だ。
    我々がそれを説明する時に「河野談話は強制性を認めている」という説明になるだけだ。

    「強制」という言葉は、具象的な言葉ではないが、こういう文章ではそれは当たり前。大まかな見取り図みたいな説明をしている訳だから。
    明らかに”イチャモン”の類。
    80過ぎて鈍って来たら引退した方がいい。かつての知性がどこにもない。

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    1. 私にはここで強制と強制性を区別する意味が分かりませんが、一応、秦氏の発言は、キャスターの「日韓の事前の『綿密なやり取り』」についての感想であって、河野談話の本文に関するものではありません(リンク先参照)。

      >我々がそれを説明する時に「河野談話は強制性を認めている」という説明になるだけだ。

      日本と韓国の交渉担当者が、「強制性」という言葉を使ってお互いに説明していたということでは?

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  9. まず、河野談話には書かれていない「強制連行」を談話の翌日(1993年)に書いたのが産経新聞だった。
    fightforjustice.info/?page_id=3237
    ここで産経は「強制」と書かれているのを無視して「強制連行」の問題にしている。
    このような歪曲報道の指摘は我々が昔からしてきた事だが、上記の秦の説明は、こうした批判をそらそうとしているだけである。

    秦は
    >もともと国会で慰安婦の「強制連行(徴用)」を追及していた社会党の議員らが、途中で「強制性」という言葉にすり替えたことから今の政治的混乱が始まった<
    と述べているが、もしそれが事実だというなら、その「「強制性」という言葉にすり替えた」という質疑が何年の、誰の発言か?きちんと述べるべきである。

    調査してもそのような質疑は存在していない。

    追及される事を潜在意識で恐れている秦は「・・・と思われる」とわざわざくっつけている。こうして表現を少しボカして、曖昧にしているのだ。

    秦のこうした誤魔化しのやり方は、彼の代表作『慰安婦と戦場の性』にも見られる。


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    1. >河野談話には書かれていない「強制連行」を談話の翌日(1993年)に書いたのが産経新聞だった。

      その日のうちに、河野官房長官本人が強制連行はあったと明言してますし。

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  10. おっと失礼。上記を述べたのは貴兄かな?

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    1. そうです。1990年~93年頃の竹村泰子、本岡昭次、清水澄子議員らの国会での発言を見てそう判断しました。

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