[資料] 韓国軍の虐め体質
海兵隊、いじめ深刻=銃撃事件で表面化-韓国
4人が死亡、1人が負傷した韓国・江華島の海兵隊内銃撃事件で、軍当局は8日、銃を撃った上等兵(19)と共謀したとして、既に拘束していた同じ部隊の2等兵(20)を上官殺害などの容疑で逮捕した。事件の背景には、上官による暴行や、まん延するいじめなど海兵隊が抱える根深い問題があると指摘される。
韓国紙によると、2人とも上官から暴行を受け、以前から「事件を起こして脱走しよう」と話していた。4日の事件当日、酒に酔った上等兵が、ある兵士を殺したいとこぼすと、最初は止めようとした2等兵も「全員殺して逃げよう」と語ったという。
事件を機に表面化したのが海兵隊のあしき伝統となっている陰湿ないじめだ。対象となると、徹底的に無視され、暴行も受ける。国防省の調査では、この2年余りで暴行されるなどして治療を受けた海兵隊員は943人に上る。
海兵隊は2週間に1度、新兵が配属されるが、関係者によると、ほとんどの期でいじめが存在する。同関係者は「昨年の哨戒艦沈没事件や延坪島砲撃事件の後、海兵隊の訓練は厳しさを増しており、隊員のストレスがたまっている。指揮官らにも余裕がなく、若い兵士に目が届かない」と漏らす。
性格的問題や部隊生活への不適応で「要注意」に分類される兵士の問題もクローズアップされた。金寛鎮国防相は国会答弁で、兵士全体の約5%が「要注意」だと明らかにした。銃を撃った上等兵も「要注意」で、今回のような事件を防ぐため、こうした兵士をどう扱うかも課題となった。