好き好んで売春婦となる女性などいるはずがないという「(慰安婦問題の)専門家」見立ては、本当に正しいのか?
性風俗「ライト感覚」で求人
「デリヘル王」が逮捕された。警視庁保安課は、店舗型風俗店の営業を禁止する地域内のJR五反田駅前のレンタルルーム内で、女性従業員に性的なサービスをさせたとして、27日までに風営法違反(禁止地域内営業など)の疑いで、コンサルタント会社社長、金昌宏容疑者(47)を逮捕した。金容疑者は首都圏で約60店のデリバリーヘルスを経営するグループの代表で、約1800人の女性従業員を雇っていたという。
デリヘルなどの性風俗で勤務する女性が多い背景には、女性向け高収入求人サイトや情報誌が増えていることがある。現在、求人を出している性風俗にはデリヘル、イメクラ、エステなどのほか、男性の自慰を眺める内容が基本のオナクラや、手のみでサービスするハンドヘルスなどの「ライト性風俗」がある。簡単かつ安全、楽に日給数万円程度を稼げるとうたっている業者も多い。特に「脱がない、なめない、触らせない」と「3ない」をアピールし、女性を集めている店も目立っている。
不況などで収入が減ったり、高収入の仕事先が見つからない女性が、こうした募集を見て「性風俗ぽくない」と思い、普通のアルバイト感覚で働き始める構図もある。「未経験」「素人女性」ばかりを集めている店もあり、多くの現役OLや女子大生が“お忍びバイト”として働いている現実もある。
しかし、実際は店側が「オプションとしてやってくれれば別料金を払うから」と誘い、女性たちが脱いだり、触られたり、ハードなサービスをすることになる場合も多いとされる。業者側の巧妙な人集め策もあるが、それに興味を示し、受け入れる女性たちがいるからこそ、約1800人を雇う「デリヘル王」も誕生するのだ。【広部玄】
日刊スポーツ 2011.7.28