2011/07/09

中国系カナダ人ドキュメンタリー作家と慰安婦問題



この人の事については、以前から英語のニュースがいくつか出ていたので、いろいろ書きたい事があるが、暫く後回しになりそう。彼女のブログやYouTube動画を見る限り、慰安婦問題に関する認識は至極幼稚なレベルと言っていいと思う。この記事にも出てくるように、20万人の慰安婦とか、日にXX回の性行為とか、俗説として散々語られて来た内容を復唱しているだけ。

この記事では、ションが2008年に中国やフィリピン、韓国を旅している際に元慰安婦に出会ったことがきっかけとなって思いついたとしか書かれていないが、レコード・チャイナによると、彼女は典型的な反日団体と目されることもあるトロント抗日戦争史実保護連合会(GA)が主宰する中国・韓国視察旅行に同行したことがきっかけ」でこの企画を思いついたらしい。

それにしても気になるのが、シネマトゥデイ編集部の福田麗の紹介文。

「最新予告編では、元慰安婦の経験の端々が語られており、その内容は衝撃的というほかない」「慰安婦問題は今をもって決着したとは言えないだけに」・・・何が「決着したとはいえない」だと思うが、なにより慰安婦の証言集ならこれまで幾つも出版されているのに、今さら「驚きの連続」とはどうにも困ったものである。慰安婦を正面から扱ったドキュメンタリーなら、これまでにもあったし、日本人監督による物もある。



中国系カナダ人のティファニー・ション監督が、慰安婦問題をテーマにしたドキュメンタリー映画『ウィズイン・エブリ・ウーマン(原題)/Within Every Woman』を製作していることが話題になっている。アジア映画情報サイトAsians on Filmsや中国紙で取り上げられた本作は、製作資金として寄付を募っており、先日目標の5万ドル(約400万円)を突破。公開は来年以降を予定しているという。(1ドル80円計算)

慰安婦問題をテーマに据えた本作で監督を務めるティファニー・ションはトロント出身の中国系女性監督。本作の製作は、ション監督が2008年に中国やフィリピン、韓国を旅しているときにかつて慰安婦だったという人々に出会ったことがきっかけとなって思いついたのだという。ション監督とプロデューサーのクリス・カンは、製作のための寄付を募るため、本作の紹介ビデオをネット上に掲載。多くのメディアで取り上げられたおかげか、先日、寄付総額は目標としていた5万ドル(約400万円)を突破した。

同ビデオの中でション監督は、かつて約20万人いたという慰安婦たちは日に40回の性的行為を強いられていたと説明しており、作品は今では80歳を超えている彼女たちの話をション監督が聞いて回るという構成であることも明かしている。すでに公開されている最新予告編では、元慰安婦の経験の端々が語られており、その内容は衝撃的というほかない。慰安婦だった当時のことを家族にも伝えられない女性が言葉少なにその理由を語る場面は、ドキュメンタリー映画ならではの緊迫感を保って、観客の胸に迫ってくる。

慰安婦問題は今をもって決着したとは言えないだけに、そのことを正面切って取り上げる映画作家は決して多くない。それだけに、当事者たちの話をメインテーマにした本作は多くの人たちにとって、驚きの連続であるはずだ。北米公開は今のところ2012年以降を予定しているというが、本作を観客がどのように受け入れるのか。気になるところだ。