2012/06/19

もう少し踏み込めないか、週間ニューヨーク生活



週間NY生活はたぶん、日系人ではなく、ニューヨーク在住の日本人が読む新聞なのだろう。実際現地に住んでいる日本人の何パーセントが読んでいるのかは分からない。

慰安婦騒動が海外に波及していく過程で明らかになったのは、日系人があまりにもこの問題に無知であるということである。90年代に持ち上がり、当初は海外では殆ど知られていなかったので、これはいたし方ないのだろうが、日系人が一緒になって対日デモに参加しただけでなく、なんとアメリカの議会に対日非難決議を採択させた中心的人物の一人が日系人であったというのは、この問題を韓国(系)に置き換えてみれば考えられない話だろう。カナダでは日系人がトロントアルファの関係者を含むアジア系人々と天皇に公開書簡を送る事態にまで発展した。

せめて渡米して日の浅い日本人ぐらいは、慰安婦問題について最低限の知識があって欲しいと思うが、サンダース宮松敬子の例を見ても分かるように、実際はなんとも頼りない。韓国系の人々が本国(?)の政治的主張(日本軍性奴隷問題の他、東海、独島問題 etc)を熱心に代弁しているのに対し、日系人はチンプンカンプンの状態に置かれている。もちろん日系人が日本国の代弁をする必要はないのだが、KAVCなどの政治運動をポカンと眺めているだけ、というのは何とも寂しい限りである。

そんなわけで、現地紙である週間NY生活にも頑張ってもらいたいところだが、慰安婦騒動の背景については何も説明されていない(これは実は日本の新聞も同じ)。これでは読者も何が問題になっているのか分からないだろう。現地にありながら、独自の情報がないのも残念である(以下、強調は引用者)。

オバマ政権に対し、ニュージャージー州パリセイズパーク市の公立図書館脇に設置されている従軍慰安婦碑の撤去を求めるとともに、日本人に対しての慰安婦に関係する国際的なあらゆる嫌がらせを支援しないようにとの請願が5月10日、ホワイトハウスのホームページにある「ウィ・ザ・ピープル/ユア・ボイス・イン・アワ・ガバメント」に投稿された。

6月9日までに請願書として受理されるために必要な2万5000人の署名が6月4日、2万6973件に達し、ホワイトハウスへの請願書が正式に受理される条件を満たした。

同碑をめぐっては5月1日、廣木重之ニューヨーク総領事と職員の2人が同市のジェームズ・ロトゥンド市長を訪れ、軍関与を認め「お詫びと反省」を表明した1993年の河野洋平官房長官(当時)の談話などを読み上げ、日本政府の対応に理解を求めたうえで、碑の撤去を求めたが、同じ席で桜寄贈100年に関連した植樹の話を提案したことから米側に「交換条件」と誤解されニューヨークタイムズ紙に批判的な記事が掲載されるなど物議を醸している。

在留邦人を含めた日本人が署名運動を開始したことで日米韓市民の間で今後関心が高まっていくものとみられる。

------------------------------------

今回の署名運動を知って碑の撤去を求める請願書に署名したニューヨーク在住の榎田和久さん(59)は「署名した人の意識も高く、こうして請願書として成立した。大統領にちゃんと見てもらえるか、そこのところまでは分からないが、こういう一般市民の声や意見を取り上げてくれるチャンネルがホワイトハウスにあることはとてもよかった」と話す。

----------------------------------

ニュージャージー州パリセイズパーク市の公立図書館脇に設置されている旧日本軍の従軍慰安婦の記念碑をめぐり、撤去を求める日本側と市長側の話し合いが5月に2度にわたり持たれたが、進展はないままに終わっている。

記念碑は「韓国系米国人有権者評議会」の後押しで2010年10月に設置されたもので、碑には、「1930年代から1945年に20万人以上の女性や少女が日本帝国の政府軍によって従軍慰安婦として拉致され、誰もが認めざるを得ない人権侵害を受けた。人道に対する罪を決して忘れないようにしよう」などと書かれている。また日本兵の足元で女性がうずくまっている絵が描かれている

5月1日に廣木重之ニューヨーク総領事と職員の2人が同市のジェームズ・ロトゥンド市長を訪れ、軍関与を認め「おわびと反省」を表明した1993年の河野洋平官房長官(当時)の談話などを読み上げ、日本政府の対応に理解を求めたうえで、碑の撤去を求めた。

同じ席で桜の木の寄贈と書籍の寄贈の提案がなされたが市側はこれを「交換条件」と受け取り反発、ニューヨークタイムズ紙によれば、韓国系のジェイソン・キム副市長は「耳を疑った。クレイジーのように血が沸き立った」という。市側は要請を断った。同紙によればNY総領事館は「交換条件として提示していない」と否定している。

5月6日には古屋圭司氏ら4人の自民党の国会議員が同市を訪れ、慰安所は軍ではなく外部の業者が設置したものであるなど碑文に書かれた内容は事実ではないとして市長に撤去を要請した。これに対し市長は「来てもらったことに感謝するが、われわれはそれ(事実ではないという見方)は取らない」と撤去を断った。

パリセイズパーク市はフォートリーの西隣りに位置し行政区分としてはバーゲン郡の区。2010年の国勢調査によれば人口19622人のうち韓国系が52%を占める。

週間NY生活 2012号[BU]

関連エントリー:

廣木総領事と慰安婦の碑騒動を報じたニューヨーク・タイムズ
オバマ大統領に慰安婦の碑の撤去を求めるの請願

3 件のコメント:

  1. 想像するに、韓国系アメリカ人は常に朝鮮半島の有事に備えて、いざとなったら半島の人々がそっくりそのままアメリカに移住できるように準備をしているのではないか。これは全く個人的な妄想ですが、彼らの熱心なロビー活動や日本を利用した反日的な行動はなんとなくすべてそのための巣作りに見えないでもない。

    日系アメリカ人にとっての日本と、韓国系アメリカ人にとっての朝鮮半島を比べると、安定性の意味ではやはり日本の方が勝っていますので、日系アメリカ人は肩の力を少し抜いていられるのかも。マイクホンダに関しては、どう考えてもよく分かりません(笑)

    ただ、上の世代になるとダニエル・イノウエ氏のように従軍慰安婦の問題に猛然と反論してこられた方も居ます。最2次世界大戦をはさんでアメリカ社会の中で苦労され、現在では深く尊敬もされているこれらの世代の方々のためにも、われわれには、慰安婦騒動はきちんとする責任があると思います。

    戦後67年が経ち、大戦時に軍部上層部だった世代のひ孫や玄孫の代が若年~中年層になっています。今さらではなく、今だからこそ次の世代のために真剣に考えてあげなくてはいけない。

    もう一つの理由は、世界の総人口の6割がアジアに住み、アメリカに流入する移民のうち、アジア系が36%になりヒスパニックを抜いたと報道されました。近い将来、日本は太平洋の両側のアジア人にはさまれ、これまでとは全く違う新しいアメリカと付き合って行くことになるのかもしれません。次の世代のためにも、過去のアジア人同士の問題は今だからこそ!

    返信削除
    返信
    1. アメリカにおけるアジア系の占める割合の増加のニュースは、私も興味深く聞きました。これまでとは違うアメリカと付き合って行くことになる、という考えに賛成です。

      日系人は日本人でなくアメリカ人ですから、この問題はやはり日本人自身が率先して取り組んで解決しなければならないのだと思います。

      削除
    2. ednakano

      韓国経済自体がかなり危険だということで、有事以外にも海外に出る要因があります。
      サムスン電子などを除けば経済的に成功している企業は少なく、意図的ウォン安で輸出をふやしたものの、個人ベースでは輸入品の高騰から来る物価上昇で、生活が苦しいい。組立産業では中国に追い上げられ、日本のようなオンリーワン技術もない。(東日本大震災で、部品調達ができず、世界の自動車産業の生産が止まった)つまり、いつ経済的に息詰まるか一触即発です。故に外貨を稼ぐことに熱心なわけです。
       また、韓国の金持ちが金をつかわなくなったようで、内需が冷え切っているともいえます。

      削除