2012/08/25

石川康宏ら「河野談話は強制連行を認めてる」


橋下市長に対するこの意見書には、神戸女学院大学の石川康宏も名を連ねている。彼は2年前、赤旗紙上で慰安婦問題を「アジア太平洋戦争のなかで、日本軍が組織的に、兵士の『性的慰安』を目的として、各地の女性を『慰安所』に閉じ込め、レイプを繰り返したという問題」と解説している

石川らに拠れば、河野談話とは強制連行の事実を「はっきりと」認めたもの。吉見義明ですら証拠はないと言う強制連行が(朝鮮半島で)行われていたことを政府が認めたと彼らは言う。だから無かったと言うならその証拠を出せ、と。

UFOの存在は認められているのだから(未確認飛行物体の存在を否定する人はいない)、空飛ぶ円盤(宇宙人)が嘘だと言うなら、嘘だという証拠を出せという理屈。

水曜デモに参加した石川ゼミの学生たち
石川ゼミで慰安婦問題を「知った」者も

 2012年8月24日
大阪市長
橋下 徹 様


「慰安婦」問題の解決に向けた意見書可決をすすめる会
(共同代表)安達克郎(茨木診療所所長)
石川康宏(神戸女学院大学教授)
西欣也(甲南大学教授)

橋下市長の「慰安婦」問題での発言(8月21日)に対する抗議文

日本軍による性的暴行の被害者である元「慰安婦」を侮辱し、この国の進路を危うくするものであるとの理由から、8月21日の記者会見で橋下市長が行った「慰安婦」問題での発言に強く抗議し、あわせて発言の撤回と謝罪を求めます。

新聞報道によると、市長は「(慰安婦の)強制連行の事実があったのか、確たる証拠はないというのが日本の考え方で、僕はその見解に立っている」「慰安所はあったのかもわからないけど、慰安婦が軍に暴行、脅迫を受けて連れてこられたという証拠はない。あるなら韓国にも出してもらいたい」と述べられました。

しかし、ここで市長がいう「日本の考え方」とは一体誰の考え方のことでしょう。

外務省が、世界に公開しているホームページには「加藤官房長官談話(92年7月)」「河野官房長官談話(93年8月)」が掲載されており、それは「慰安婦の募集について」「甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった」(河野談話)と、強制連行の事実をはっきり認めるものになっています。

河野談話は、日本政府自身が、警察庁・防衛庁・法務省等々の政府機関の他、国立公文書館や国会図書館、米国国立公文書館などを調査し、さらに元軍人、元朝鮮総督府関係者等をふくむ広範な当事者への聞き取りも行ってまとめられたものです。

日本政府のこの判断が「日本の考え方」と異なる誤りだとするのであれば、その「証拠」を日本政府に向けて提出する責務を負うべきは、市長ご自身ではないでしょうか。市長はどのような「証拠」をお持ちでしょう。ぜひ、お示し下さい。

あわせて市長は「慰安婦制度はいまから考えると非常に倫理的に問題のある制度なのかもしれないが当時の時代背景において、どういうものだったのかということを真正面から議論しなければいけない」ともいわれています。

しかし、これも長く調査、研究が重ねられてきた事柄です。

当時の国際法のもと、日本政府も遵守すべきであった奴隷的な強制労働や非戦闘員への虐待の禁止など「当時の時代背景」に照らしても、「慰安婦」制度が許されるものでないことはすでに明らかです。これについて、市長はどのような反証の根拠をもって、今回のような発言をされたのでしょう。

市長もご承知ではありましょうが、「慰安婦」問題をめぐり、「河野談話」にとどまらない誠実な謝罪や事実の究明と公開、賠償などを日本政府と社会に求めているのは、「韓国」政府だけではありません

2007年にはアメリカ下院、オランダ下院、カナダ下院、欧州議会(加盟27ケ国)、08年にはフィリピン国会、韓国国会、台湾立法院などで、それぞれ日本政府に問題の解決を求める正式の決議が成されています。

さらに今年アメリカのクリントン国務長官が、「慰安婦」ではなく「強制的な性奴隷」と呼ぶべきだと発言した(7月9日報道)ことも、多くの国際的な注目をあびました。

こうした動きの背後にあるのは、現代における戦時性暴力の廃止に向けて、これまでの「不処罰の連鎖」を断ち切ることの必要が、国際社会の広い合意となっている事実です。

「慰安婦」問題を検討の埒外においた日韓基本条約をもって、「請求権問題は解決済」とする一部の議論も、国際社会ではまったく通用するものではありません。

橋下市長が就任される前の2010年10月に、多くの大阪市民からの要請を受け、大阪市会は「日本軍『慰安婦』問題の早期解決に関する意見書」を可決しました。それは今も大阪市会のホームページに掲載されています。その最後の一文は次のようになっています。

「国におかれては、河野談話に矛盾しないよう慰安婦問題の真相究明を行い、被害者の尊厳回復とともに、今日なお存在する女性への暴力・人権侵害の解決に向け、誠実に対応されるよう強く要望する」。

これこそが大阪市民の良識の声であり、市会議員のみなさんの見識の表れではないでしょうか。市長はこの意見書をどのように考えておられるのでしょう。

以上、何ら新たな「証拠」も根拠も示すことなく、「慰安婦」被害者を侮辱し、国際社会における日本の進路を危うくさせる今回の市長の発言に、強く抗議し、ただちにこれを撤回し、謝罪していただくことを求めます。 くわえて日本の政治家の責務として、橋下市長には「慰安婦」問題の歴史と関連する戦後政治史の事実、さらには戦時性暴力の克服をめざす現代国際社会の努力を、広く、しっかり学んでいただくことを要望するものです。

以上

BLOGOS 2012.8.24

7 件のコメント:

  1. 私は日本軍慰安婦の人権問題と比較されるべきは、日本軍の兵隊の人権問題だと思います。

    男は赤紙一枚で招集され、運の悪い奴は鉄砲の弾が雨あられと飛んでくる中を突撃させられ、一言の反論も出来ない世界でした。それと比べれば何十人相手にしても命を取られる心配のない慰安婦の人権の方がまだ守られていたと思います。

    徴兵制度が究極の人権侵害だということは今も同じだと思いますが、あの時代人の女たちの人権が守られるべきだったという人は、今も世界中に当たり前のように存在する徴兵制度について、どう考えているのでしょうか。

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    1. 慰安婦に同情的な旧軍人の話として、兵隊も奴隷なら慰安婦も奴隷だったという証言があったのですが、それを慰安婦=性奴隷説に利用する人がいました。こういった話の持って行き方は公平ではないと私も思いますし、慰安婦の尊厳を守ると言って出征経験者の尊厳を平気で踏みにじる人もいます。

      韓国では兵役免除がオリンピック選手のモチベーションを上げる為に使われていることを考えると、「強制性」は現在でも健在といったところでしょうか?

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  2. ednakano

    この手の人権派プロ市民には、憤りしか覚え尚ですね。
    自身を善人としてナルシズムにひたる自己満足型は、たちが悪い。
    表層的善意の押し売りによる歴史の歪曲は許すべきではない。

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    1. 石川氏のブログを読むと、この人はナイーブだが本当に善人なんだなと思います。それでも彼のやってることは問題だと思います。

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    2. ednakano

      善人というかお人よしであるからこそ困った問題なんですね。人の悪意を察知できない人間が、悪人にいいように利用されている。洗脳に最も弱いタイプ。

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  3. こちらのブログの記事を紹介しようとリンクをサイトに貼ったのですが
    「記事が存在しません。」となってしまいます。
    リンクの禁止やGoogleのスクロールの禁止等の処置をしているのですか?

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    1. していません。性分として、upした後も細かく文章を推敲したりするので、もしかしたら、それが原因かもしれません。ご迷惑をお掛けします。

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