週刊文春から
ソウルの慰安婦像を作ったキム・ウンソン、ソギョン夫妻について報じた先週の週刊文春(2.27号)から。「(アメリカに輸出された)少女像を撤去したからといって日本の過ちが忘れられるわけではない」と居丈高な夫妻の正体が反米活動家であったというオチ。グレンデールの前市長にも教えて差し上げたい話である。
グレンデール前市長と少女像
作ったのが反米活動家とは露知らず
慰安婦問題が日米韓を離間させる工作だという文春の解説は、ちょっとどうかと思うが・・・。
[...]さらに、新たな慰安婦像設置の動きもある。
「先日、グレンデール市に慰安婦像を設置した韓国口ビー・KAFCの会長がソウルを訪問し、新たに二体」の慰安婦像を発注しました。次はどこに設置を企んでいるのか定かでありませんが、すでに候補地は決まっているでしょう」(大手紙ロサンゼルス特派員)
こうした運動を先導しているグループは、いったい何者なのか? 小誌が調査を進めるにつれ、彼らは危険な政治思想を掲げ、公安当局からもマークされる存在であることが判明した。
日韓関係に詳しい韓国人ジャーナリストが解説する。
「日本では知られていませんが、慰安婦像を制作したのは、金ウンソン、ソギョンの芸術家夫妻。実は金夫妻は親北朝鮮団体に関わり、反米活動を数多く行ってきた極左活動家なのです」
韓国では二〇〇二年、女子中学生二人が在韓米軍の装甲車に轢かれて死亡する事故が発生。激しい反米運動が沸き起こった。
「このとき、先頭に立って活動していたグループの一員が金夫妻です。彼らが参加した米軍基地のデモには、『米韓同盟を廃棄しよう』『米兵をいじめ続けて追い出そう』などと大書されたスローガンまで登場しました」(同前)
北朝鮮スパイが運動に浸透
金ウンソン氏は、北朝鮮シンパの「民族美術家協会」の事務長として○七年に北朝鮮を訪問。反米団体「平和と統一を導くサラムドゥル」の記念碑建設にも委員として携わっている。
「バリバリの親北朝鮮・反米活動家なのに、アメリカで『日本の大罪』『人権』を訴える政治活動を展開するなんて、本来ならとんだ茶番なのです」(同前)
朝鮮半島情勢に詳しい東京基督教大学教授の西岡力氏が解説する。「反米活動家が『米国の良心』に訴えるなんて矛盾していますが、それはまさに彼らの戦術なのです。韓国の北朝鮮シンパから見れば、日米関係は悪くなったほうがいい。在日米軍基地が北に対する強い抑止力になっているからです」そんな彼らが始めたのが、アメリカで慰安婦問題を提起し、日米韓を離間させる工作だ。
「実際、彼らの狙いは奏功し、日本では『慰安婦像の設置を許可した米国もけしからん』という風潮が生まれた。歴史問題で日米韓がギクシャクしていちばん喜ぶのは、北朝鮮とその背後にいる中国です」(同前)
金夫妻と連携し、夫妻が制作した慰安婦像を活動に用いているのは、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)である。過激なデモを繰り広げ、日本大使館前に慰安婦像を建てたのも挺対協だ。アメリカでの慰安婦活動も、挺対協の主張に沿って進められている。グレンデール市議がソウルを訪れた際も、挺対協の拠点に足を運んでいる。
ところが挺対協は、北朝鮮と密接な関係を維持し、韓国公安当局の捜査対象にもなっているのだ。
「挺対協の尹美香代表の夫・金三石と義理の妹は、一九九三年にスパイ事件で逮捕されています。容疑は、日本で北朝鮮工作員と接触したというものです」(前出・韓国人ジャーナリスト)
だがその後、親北朝鮮の盧武鉉政権時代になると、立場は逆転。金は「疑問死真相究明委員会」調査官として抜擢され、国防長官、軍司令官などを召喚した。
「これにはさすがの朴槿恵(当時は野党代表)も『スパイが国防長官を調査する国は、世界中どこにもない』と批判。すると金は名誉毀損で朴を訴えた。さらに討論会で『金正日将軍の先軍政治のポイントは、社会主義を守る朝鮮と米帝国主義の先鋭なる対決』などと三十分にわたって露骨な北朝鮮賛
美の演説を打ちました。
今月十七日、韓国の李石基議員が北朝鮮に国家機密を流して懲役十二年の判決が下されましたが、李議員も挺対協の後援パーティに出席しています。統合進歩党と挺対協は、『戦争反対・平和実現・国民行動』なる連合組織にて、ともに米韓軍事演習に反対する声明を出しています」(同前)
極左反米反日を隠さない挺対協は、他の運動団体に対しても高圧的な態度をとり、ソウルの日本大使館前では他の運動団体との乱闘もたびたび勃発する。
「挺対協は元慰安婦のおばあさんたちを完全に囲っており、第三者との接触も許さない。おばあさんが日本人に好意的に対応しようとしても、挺対協の関係者がストップをかける。挺対協にとって、慰安婦問題は『自分たちの利権』だという認識なのです」(韓国公安関係者)
[...]慰安婦問題に詳しいジャーナリストは「挺対協は慰安婦はそっちのけで、運動そのものが目的化している」と解説する。
「挺対協は、北朝鮮との関係を隠そうとしません。慰安婦を北朝鮮の金剛山観光に連れて行き、費用もすべて挺対協が拠出。さらに、北朝鮮政府の委員会にも慰安婦を出席させた。観光から戻ってきた慰安婦は、『当初の予定にはなかったのに、そんなことまでさせられたよ』と戸惑っていたそうです」(以下略)
週刊文春 2014.2.27 P.34,35,36