2013/05/09

[資料]


従軍慰安婦巡る河野談話、見直し慎重…官房長官

 菅官房長官は7日の記者会見で、いわゆる従軍慰安婦問題に関する1993年の河野洋平官房長官による「河野談話」について、「見直しを含めて検討という内容を述べたことはなかった。安倍政権としては、政治問題、外交問題にさせるべきではないというのが基本的な考え方だ」と述べ、見直しに慎重な姿勢を表明した。


 歴史認識の見直しに意欲を見せる安倍首相の路線に対し、韓国や中国だけでなく米国にも懸念が広がっているため、事態の沈静化を図る狙いがある。

 首相は戦後70年の節目となる2015年に歴史認識に関する「安倍首相談話」を発表する考えだ。「過去の植民地支配と侵略」について謝罪した1995年の村山首相談話の見直しは、政権内で既定路線となりつつある。ただし、河野談話の見直しにも踏み込めば、日韓関係悪化は決定的になるため、河野談話を当面維持することでバランスを取る狙いがあるとみられる。

読売新聞 2013.5.8