2013/10/20

朝日vs産経


最近はインターネットメディアがこの問題をマメに取り上げ、上手くまとめてくれるので、手間が省けるというか・・・。

「慰安婦」で朝日と産経がスクープ合戦、ネット論争に油注ぐ
旧日本軍の慰安婦問題をめぐって、朝日新聞と産経新聞が正反対の立場からスクープ合戦を繰り広げています。いずれも約20年前の話で、朝日はインドネシアで慰安婦問題の本が出版されないように日本大使館が圧力をかけたと書き、産経は日本政府が慰安婦問題で謝罪した「河野談話」の根拠が崩れたと報じました。長年にわたって慰安婦報道で対立してきた両紙が改めて激突した形で、ネット上の論争を加熱させています。

朝日の記事

朝日はまず10月13日、「慰安婦問題の拡大阻止 92~93年、東南アで調査せず」という記事を1面トップに載せました。慰安婦問題が日韓で政治問題化した1992~93年、日本政府が韓国では実施した聞き取り調査を、東南アジアでは実施しなかったという内容です。韓国以外への問題の拡大を防ぐためで、「韓国以外でも調査を進めるという当時の公式見解と矛盾する」と記事は指摘しています。

さらに朝日は14日の続報で、駐インドネシア公使が1993年8月、慰安婦の苦難を記録するインドネシア人作家の本が発行されれば、両国関係に影響が出るとの懸念をインドネシア側に伝えていたと報じました。記事は「当時のスハルト独裁政権の言論弾圧に加担したと受け取られかねない」と指摘しています。この本はスハルト政権崩壊後の2001年になって出版されたそうです。

これら2つの記事は、情報公開で入手した外交文書や政府関係者への取材を基にしたといいます。

産経の記事

一方の産経は16日、「元慰安婦報告書 ずさん調査 氏名含め証言曖昧 河野談話 根拠崩れる」との記事を1面トップに載せました。産経は、慰安婦募集の強制性を認めた1993年8月の「河野洋平官房長官談話」の根拠となった、韓国での元慰安婦16人の聞き取り調査報告書を入手。「証言の事実関係はあいまいで別の機会での発言との食い違いも目立つほか、氏名や生年すら不正確な例も」あったと報じています。

記事の基になった報告書はA4判13枚で、政府はこの調査内容を「個人情報保護」などを理由に開示してこなかったそうです。

産経は17日の社説で、河野氏や談話作成に関わった当時の内閣外政審議室長らを国会に呼んでこの問題を検証すべきだと主張。「(90年代前半)当時、日本の一部マスコミも慰安婦問題追及キャンペーンを展開した」と、名指しは避けつつも朝日などを批判しています。

河野談話をめぐる動き
河野談話は、日本政府は慰安婦問題に旧日本軍が関わっていたことを認めておわびします、という内容で、政府の公式見解として歴代内閣に引き継がれてきました。第1次安倍内閣は2007年、「軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった」との答弁書を閣議決定しましたが、河野談話の見直しには踏み込んでいません。今回の産経の報道後も、安倍政権は静観の構えです。

河野談話を擁護する朝日・毎日と、談話の見直しを求める産経・読売の主張はしばしば対立してきました。今回の朝日と産経のスクープ合戦は、ツイッターやブログなどネット上の反響が大きいようです。

The Page (livedoor NEWS) 2013.10.13

産経慰安婦「大スクープ」の反響 橋下市長は評価、韓国マスコミは反発

産経新聞が2013年10月16日付朝刊で、特大の「スクープ」記事を発表した。「河野談話」(1993年)の根拠となった日本政府による元慰安婦女性への聞き取り調査が、ひどく「ずさん」なものだったと指摘したのだ。
「河野談話の正当性は根底から崩れた」と産経は高らかに主張する。橋下徹大阪市長ら一部政治家からは拍手が上がるが、他紙はほぼ黙殺、閣僚たちも事実上「ノーコメント」だ。

大々的に「価値」否定

「証言者たちは傷あとを見せ、覚えている日本の歌を歌い、時に涙することはあっても、激高せず、きちんと体験を伝えようとした。『何十回も話したからもう話したくないが、調査だというので来た』と言った人もいて、正確に日本政府に伝えることで、一日も早い解決に結びついてほしいと願っているようだという」

これは1993年当時、朝日新聞が報じた問題の「聞き取り調査」の模様だ(7月29日夕刊)。16人の元慰安婦女性への聞き取りは5日間にわたって夜まで行われ、オブザーバーとして参加していた福島瑞穂氏も政府側担当者の真剣さ、誠実さを高く評価している。この結果も踏まえ、当時の河野洋平官房長官は、元慰安婦に謝罪するとともに徴用の「強制性」を認める「河野談話」を発表することになる。
しかしそれから20年、産経新聞はこの調査を全面的に断罪した。独自に入手した当時の報告書を検証した結果として、
(1)氏名や出身地が不明瞭であるなど、証言者の身元すら曖昧な例が少なくない
(2)証言の内容も、韓国側の調査などと一致しない部分がある
(3)慰安所がなかった地域で働いたとの証言や、担当者による事実誤認などが掲載されているなど、裏付けが不十分
などと不備が多いと指摘し、このような調査結果では「歴史資料としては通用しない」と斬って捨てる。産経では、この聞き取り結果こそが「強制性」を認めたほぼ唯一の根拠だとしており、その信頼性が崩れた以上、河野談話はもはや成立しないと主張する。

証言には聞き取り調査前から疑問の声

記事は計4面にわたって掲載され、文字数は1万を超える超特大記事だ。産経新聞の力の入れぶりがうかがえる。
以前から聞き取りの「証拠能力」を疑問視する声は少なからずあった。そもそも調査を行う以前から、「証言の『信憑性』の問題が生じる」(朝日、93年3月24日朝刊)として、政府は実施そのものに難色を示していた。河野洋平氏自身、「証言には間違いがある」との指摘が当時からあったことを認めている。今回の報道は、こうした指摘を新出資料から「蒸し返した」形だ。
各界の反応は分かれた。菅義偉官房長官の16日会見では、産経記者からたびたび質問が飛んだが、菅官房長官は談話を引き継ぐ立場を繰り返すとともに、談話の根拠について、

「当時日本政府としては、政府文書の包括的調査や韓国で実施した聞き取り調査などを行ったものと、そうしたことについては承知しています」

との認識を示した。産経の「聞き取りのみが河野談話の根拠」という主張に釘を刺した格好だ。岸田文雄外相も18日、同様の見解を述べている。
一方、かつて「慰安婦発言」で論争を呼んだ橋下市長は、「きちっとあのような事実は報じてもらいたい」を評価し、各社による積極的報道を促した。自民の高市早苗政調会長も、産経の取材に「大変残念だ」などと「ずさんな調査」を批判したという。維新の中山成彬衆院議員は記事への賛同をツイッターでつぶやき、河野氏に対し「釈明」を求めた。

韓国紙「当時の教育水準の低さ考慮すべき」

産経記事では新聞各紙のこれまでの慰安婦報道も「検証」、産経のみが一貫して「正しい」報道をしてきたと主張し、特に朝日新聞などに対しては「誤報」で誤解を広めたとして批判している。しかし産経の報道を、各紙はほぼ黙殺している。わずかに毎日新聞が、前述の菅官房長官会見に触れたのみだ。
逆に韓国紙は「河野談話を無力化しようと攻勢」(朝鮮日報)、「日本右翼言論が大々的に報道」(京郷新聞)などとこぞって大きく取り上げている。このうち左派系紙「ハンギョレ」は、報道の内容を「詭弁」とした上で、報告書の「曖昧さ」については、

「当時の朝鮮人女性は9割が文盲であり、こうした高齢女性に何十年も前の経験を聞くということの『限界』と見るべきだろう」
と擁護した。産経新聞は、こうした反応も盛んに取り上げるなど、連日「慰安婦キャンペーン」を続けている。

JCAST 2013.10.18

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