清水澄子は議員引退後も相変わらず
前回、本岡議員の質問に対し政府は
「総動員法に基づく業務としてはそういうこと(慰安婦の徴用)は行っていなかった」「民間の業者がそうした方々(慰安婦)を軍とともに連れて歩いているとか、そういうふうな状況のようでございまして・・・(労働省)として調査して結果を出すことは、率直に申しましてできかねる」と答えていた。したがって、「従軍慰安婦は軍、国家と関係なく民間の業者が勝手に連れてきたものというふうな趣旨の回答をなされておりますけれども」という清水は、出だしからズレているのだが、この後さらに頓珍漢を繰り返す。
「厚生省関係ではやっていなかった」→「そういうことは聞いていません・・・国と軍は関係していなかったのか、いたのかということだけです」→「厚生省関係は関与していなかった、それ以上はちょっと調べられなかったということでございます」→「前の答弁がそのまま政府の見解として残っていると受けとめてよろしいですね」
違うだろ!
「国家も軍も関与していなかったという、それをそのままお認めになるわけですね」→「何度も同じことをお答えして恐縮なんですけれども、・・・厚生省関係それから国民勤労動員署関係は関与していなかった」
「何度も同じことをお答えして恐縮なんですけれども」・・・答える方も、内心呆れたろう。
清水澄子は2007年にこの時の事を振り返って、「一九九○年から、当時参議院議員だった私は『従軍慰安婦』問題で政府を追及してきました。しかし、政府の態度は『解決済み』、『資料が見当たらない』という不誠実なものでした」と書いている。自分の頓珍漢は棚に上げて。
○清水澄子君 [...]六月六日の参議院の予算委員会で同僚議員の本岡議員が朝鮮人の強制連行の調査に関連しまして従軍慰安婦の問題をただしたのに対しまして、労働省清水職業安定局長が政府答弁として、従軍慰安婦は軍、国家と関係なく民間の業者が勝手に連れてきたものというふうな趣旨の回答をなされておりますけれども、これは大臣お答えください。政府の認識にこのことは変わりありませんか。私はそこだけ確認させていただきたいわけです。
○説明員(戸刈利和君) お答え申し上げます。朝鮮人の従軍慰安婦問題につきましてですが、これにつきましてその後労働省でも調査をいたしてみたわけでございますけれども、実は労働省関係では資料が残されておりませんでした。それから、当時厚生省の勤労局でありますとか国民勤労動員署でありますとか、そういったところに勤務しておられた方から事情を伺ったわけでございますけれども、これも当時そういった役所関係では朝鮮人の方の従軍慰安婦については関与していなかったというふうなことでございまして、労働省として朝鮮人の方の従軍慰安婦についての経緯等全く状況がつかめなかったということでございます。ただ、先ほど申し上げましたように、厚生省関係ではやっていなかったということは……
○清水澄子君
そういうことは聞いていません。私の質問にだけ答えてください。国と軍は関係していなかったのか、いたのかということだけです。いなかったというお答えでしたから、それをもう一度確認しておきたいんです。
○説明員(戸刈利和君)
少なくとも私ども調べた範囲では、先ほど申し上げましたように、厚生省関係は関与していなかった、それ以上はちょっと調べられなかったということでございます。調べたけれどもわからなかったということでございます。
○清水澄子君
それでは、前の答弁がそのまま政府の見解として残っていると受けとめてよろしいですね。大臣、よろしいですか、そういうふうにそのまま残っていると。
○国務大臣(中山太郎君)
政府といたしましては、労働省の国会での答弁を尊重したいと思います。
○清水澄子君
では、従軍慰安婦という、強制連行の中で女子挺身隊として強制連行された朝鮮の女性たちの問題は国家も軍も関与していなかったという、それをそのままお認めになるわけですね。
○説明員(戸刈利和君)
それにつきましては先ほど申し上げたとおりでございまして、当時私どもの局長がお答え申し上げた後の状況でございまして、何度も同じことをお答えして恐縮なんですけれども、私どもはそこまで調べ切れなかった、少なくとも厚生省関係それから国民勤労動員署関係は関与していなかったと。それ以上のことになりますとちょっと確認のしようもなかったということで、調査ができなかったということです。
[...]
○清水澄子君
[...]二つ目ですけれども、もう御存じのように、軍人軍属あるいは強制連行されたまま生死の確認ができないという遺族や家族の皆さん方が、戸籍上死亡通告がないためにそのまま戸籍に残されたままで生死がわからないんだと、そのことをぜひ確認をしたいというふうなことで先日も太平洋戦争犠牲者遺族会の皆さんがおいでになりまして、そしてやはりこれも各省、労働省にも行ったと思いますけれども、労働省が持っている強制連行者名簿を遺族会にも公開してください、照会をしたいのだ、それから会員の生死を確認をさせてください、そしてまたそういう強制連行者の家族が調査を求めたときにはどこか政府の中で受け付けの窓口をつくってください、こういう要請が来ていると思うわけですけれども、これらについてどのように今後対処なさいますか。これはどこの責任でなさいますか。
第120回 参議院外務委員会 第1号1990.12.18