自分たちの勝利の方程式であったはずが・・・。立場が逆転して挺対協のユン・ミヒャンが若干焦っている様子。日本叩きの急先鋒であった挺対協の代表が、自国のナショナリズムの暴走を諌めるハメに陥っている。
これまでの構図では、「韓国側が徴発する→日本人が暴発する→海外の同情が韓国に集まり、日本の評判ガタ落ち」ということの繰り返しだった。ニコンの慰安婦写真展騒動しかり。しかし、今回暴発したのは韓国の方だった。韓国人のナショナリストが日本大使館に車で突っ込むという行動に出てしまった以上、いくら日本人による「杭テロ」が原因と誇張してみせても、車で大使館を損壊させる行為とどちらが悪質かは、誰が見ても明らかである。
過激派が運動の足を引っ張る、時によっては運動を挫折に導く。よくある光景である。ユンが頭を抱えるのも当然である。
鈴木に徴発の意図はなかったろうが・・・
韓国人のナショナリストが反応
日本大使館の門を破壊
「慰安婦は単なる売春婦」という主張では、反発を買うだけで国際的な理解は得られない。しかし、挺対協などがやっているのは日本に対するヘイト(憎悪)を煽ることであり、これも現代の国際社会ではご法度とされる行為である。既に今年の始めには、韓国人慰安婦の孫を自称する中国籍の男がソウルの日本大使館に火炎瓶を投げ込むというヘイト・クライムが発生している。
慰安婦騒動は日本人に対する憎しみを煽った
ユンは、日本側がこれら一連の出来事を反撃に利用してくることを危惧している。残念ながら日本の反撃はそこまで戦略的になっていないが、ユンの心配は杞憂とも言えない。日本側が反撃して行くとすれば、これこそが突破口だろうから。
同性愛を理由に殺害されたマシュー・シェパード(-1998)
反ヘイト・クライム法にその名を遺す
ユンらが最大の支援者として期待するアメリカだが、マシュー・シェパード法が存在するアメリカは、ヘイトには厳しい。これ以上大きな事件が起これば、流れが変わる可能性もある。さんざん日本に対する憎悪(ヘイト)を煽って来た彼女たちが、日本政府や韓国政府に責任を転嫁するのは見苦しい。
日本に対するヘイトを煽ってきたのはユン自身である(左)
「日本の右翼(鈴木信行・少女像杭テロ犯)に対し、とても感情的に対応している。 本質は消え、感情だけ残った感じがする」。
ユン・ミヒャン韓国挺身隊対策協議会(挺身隊対策協)常任代表は16日、ソウルの麻浦区チョンジェングァヨソンイングォンバンムルグァンでニューシスと会い、日本人の少女像杭テロ以後高まった世論に対して憂慮を口にした。
日本軍慰安婦被害者支援団体である挺身隊対策協は被害者の名誉と人権回復を願い、昨年の12月、第1000回水曜集会に合わせて少女像を建てた。 ユン代表は17年間挺身隊対策協で活動し、日本軍慰安婦問題の解決に先頭に立ってきた人物だ。
ユン代表は私たちの社会の感情的対応を指摘した。 日本政府が右翼らの妄言を防ぎ正しい歴史教育をするように体系を作ることが問題解決の本質だとつねった。 この間日本右翼と政府の妄動を幇助してきた韓国政府にも責任を問うた。
「日本の右翼が前後67年間慰安婦被害者に『強制ではなかった』で妄言を言っている。 真実を隠して歴史をわい曲してきた日本政府の責任だ。 これを幇助したわが政府にも責任がある。 日本政府が正しい歴史教育をして妄言をする右翼らに不利益を与えるように体系を作っていくことが私たちが問題解決のためにしなければならない本質だ。 日本大使館車両突進などは自分感情をほぐす行為に過ぎない」。
彼女は日本大使館車両突進などの事態が日本政府と右翼が被害者らと少女像を威嚇する口実を与える可能性があると憂慮した。
「政府が日本政府を圧迫している渦中に事件が起きた。 政府が外交公館保護という国際的道理をつくせなくなった。 日本政府がこれを口実に平和碑(注:慰安婦像)を威嚇することができる。 私たちも怒る。 誤った。 だが、感情消耗と外交的対立だけ呼び起こすことができる。 怨恨と苦痛、怒りを節制して平和と人権、定義をいってきたハルモニたちを考えよう。 政府がハルモニたちを代弁するようにすることに参加することが平和碑の意味を助けることだ」。
彼はヒラリー・クリントン米国国務長官が日本軍慰安婦に対して慰安婦(comfort women)という日本式表現の代わりに強要された性的奴隷(enforced sex slave)'という表現を使うようにしたという報道以後ふくらんだ用語変更論議に対してもきびしい発言をした。 すでに整理された表現なのに加え問題解決の本質でもないということだ。
「退屈で悲しい。 クリントン国務長官がなかった用語を峻厳に新しく取り出したのではない。 20余年間被害者らと学者、女性たちが討論して合意して定めた用語を認めて支持したのだ。 (慰安婦問題解決のため)両者協議を日本が1年目拒否している。 国会でそれから手続きはしないのか要求するのではなく用語変更の話もしている。 日本は韓国が問題を軽く見ているんだねあざ笑うだろう。 さらに思いのままにするだろう」
ユン代表は鍋のように簡単に燃え上がって消えるのでなく問題解決に参加してくれることを訴えた。 挺身隊対策協は来月15日昼間12時日本大使館の前で光復節集会を開く。
「水曜集会22年間前後67年間誰も聞き入れなかった。 杭テロ犯に感謝した気がするという話が出るほどだ。 だが、世論は簡単に消える。 被害者はその場でより大きい痛みを体験しなければならない。 光復節が近づく。 まだ解放されることが出来ないハルモニたちのために何をできるか悩もう」
一方挺身隊対策協は外国語で翻訳された国内研究が珍しく、海外の学界で日本の立場を入れた研究だけ流通する問題を解決するために翻訳と海外ネットワーク組織を計画している。 専門的で正確な翻訳のために政府の支援が必要だとユン代表は訴えた。
jo!nsmsn 2012.7.22
このエントリーを準備中に、産経新聞が興味深い記事を上げていた。ユンが危惧する韓国社会の「空気」を産経の加藤記者が報告している。クドいようだが、こうした空気を作ったのは、挺対協なんですけどね。