2011/08/29

ホロコーストセンターが請け負う慰安婦問題の教材化



生存慰安婦の証言、教育資料にして米国の学校に普及

「日本政府は一日も早く従軍慰安婦の存在を認めて犠牲者に謝罪するべきだ」。

15日(現地時間)、米ニューヨークのクイーンズコミュニティーカレッジ内のホロコーストセンターに集まったニューヨーク市とニューヨーク州の地方議会議員7人が口をそろえた。 この日、ここで公式的に開幕した日本軍慰安婦追慕展「闇の中から出る、従軍慰安婦」のレセプションでだ。 ホロコーストセンターは、ユダヤ人コミュニティーが独ナチの虐殺を忘れないために世界各地に設立した記念館。 行事場所にはニューヨーク市議員3人とニューヨーク州議会議員3人をはじめ、約300人が出席した。

ニューヨークのホロコーストセンターは、ユダヤ人コミュニティーの大物だったクーパーバーグ夫妻が設立した財団の後援を受けており、地域社会に及ぼす影響力が大きい。 ホロコーストセンターを説得し、今回の展示会を引き出したニューヨーク韓国人有権者センターのキム・ドンチャン所長は「ニューヨーク市とニューヨーク州の議員7人が韓国人コミュニティーの行事に一緒に出席するのは異例。ユダヤ人コミュニティーの心臓部であるホロコーストセンターで日本軍慰安婦の真実を知らせる展示会を開くことになったが、米主流社会の関心が非常に大きい」と説明した。 今回の展示会は9月29日まで続く。

ホロコーストセンターのアーサー・フルーグ所長は「今後、ホロコーストの生存者と日本軍慰安婦をクイーンズコミュニティーカレッジに招いて、学生に経験談を話してもらう計画」とし「慰安婦関連の教育資料も米国の中学・高校に普及させる」と述べた。

以下は一問一答。

--今回の展示会の企画意図は。

「ホロコーストと日本軍慰安婦犠牲者は同じ時代に起きた反人類犯罪の被害者だ。 生存者が当時のことを証言できる時に、若い世代にこれを伝えなければならない。 当時どんなことがあって、誰がそうしたのか、忘れてはならないということを教えたかった。 そうしてこそ子孫が同じ不幸にあわない」

--韓国のことになぜホロコーストセンターがかかわるのかという指摘はないのか。

「過去のことを暴いてどうするのかという人たちもいる。 しかしそれが自分の家族であればどうだろうか。 また犯罪を起こした政府は言い逃れようとして、心から謝罪をしていない。 これは許せない。 ホロコーストの生存者と元慰安婦の出会いを推進しているのも、戦争犯罪はユダヤ人の問題でも韓国人コミュニティーの問題でもなく、人類がともに立ち向かって戦わなければならない課題という点を知らせようということだ」

中央日報日本語版 2011.8.17