2019/11/29

「主戦場」監督の母も歴史修正主義者? 


KAWASAKIしんゆり映画祭での上映中止騒動で、多くの人々が応援してくれたりと、ヨーロッパツアー中の「主戦場」のデザキ監督はご機嫌の様子。日本の若者の反応にも手応えを感じているという。

・・・にも拘わらず、である。デザキによると、彼の身の回りの人々も、彼の言う”歴史修正主義者”とあまり変わらないらしい。なんと、日系米国人一世の彼の母親も。では、彼の映画に詰め掛けている人々は一体何者なのか?「若い人の反応を見ると・・・謝罪へという動きが出そうなのですが」と、デザキ監督は首を捻っている。

たぶん、「主戦場」の周りには、SEALDsのデモの周りに群がっていたのと同じような人々が集まったのだろう。彼らはどこからともなく集まってくるが、彼らを見て、日本人を理解した積りになるのは危険かもしれない。デザキ監督がそのことに気づく日が来るのだろうか?やっぱり母親の言っていたことの方が正しかった・・・と。

ー日本の方は、この映画をどのように受け止めているのでしょうか。右派保守系の方でしょうか、それともリベラル左派系なのでしょうか(筆者の質問)。

「一般的に言うと、日本人は右派系の考えの側にいると思います。私の母もそうですし、あるリベラル系の(日本人の)先生がいるのですが、私が慰安婦についての映画を作っていると言うと、『ああ、あれはみんな嘘だよ』と言いました。ですので、私が知っている人に限ると、左派系の人でも、(慰安婦問題は)韓国による嘘だと思っているようです」

「映画を見た人は、ツイッターで判断すると、『衝撃だ』、『日本政府がこんなことをやっていたとは知らなかった』とか書いていますね。前向きの評価でした。50の劇場で公開されましたし、ドキュメンタリー映画としては大ヒットです」

「唯一、ネガティブな見方をしていたのは、極右の人々です。『こんな映画は見るんじゃない』、と言っています。この映画を人々が見ることを怖がっています。上智大学の生徒の一人がこう言いました。『(慰安婦問題について)左派系の人々の意見を聞いたのは初めてだ』と。それで考えが変わったそうです」

「若い人の大部分が慰安婦問題を知らないのです。このため、非常に大きな衝撃として受け止めるようです。理解するために2-3回見る人もいます。一般的に言うと、反応は前向きだったと思います」

―現在の日韓の政権で、問題は解決に向かうと思いますか?

「現政権ではその可能性はゼロだと思います。若い人の反応を見ると、どれほどひどいことが起きたかを理解して、謝罪へという動きが出そうなのですが、現在の政権では・・・。希望はありますが」
「日本の若い人が政治的にアクティブ(活動的)であれば別なのですが。実際にはそうではありません。韓国社会では、政治的にとても活動的です。でも、日本社会では歴史的な理由、過去のデモが粉砕されてきたことなどから、人々は政治的活動が実を結ぶということを想像できないのです。韓国では、民主化の動きがあって、成功例があります」

HUFFPOST(小林恭子) 2019.11.26





2019/11/22

パク・ユハ教授逆転有罪 根拠は河野談話(2017)


パク教授は、上告。それにしても河野談話は罪深い。

韓国の慰安婦本の著者に逆転有罪
ソウル高裁、名誉毀損で罰金刑

従軍慰安婦問題に関する著書「帝国の慰安婦」で元慰安婦らの名誉を傷つけたとして名誉毀損罪に問われた朴裕河・世宗大教授の控訴審判決で、ソウル高裁は27日、無罪とした一審ソウル東部地裁判決を破棄し、罰金1千万ウォン(約100万円)を言い渡した。求刑は懲役3年。朴氏は判決を不服として上告すると表明した。

金紋ソク裁判長は、慰安婦を「性奴隷」と定義した1996年の国連報告書(クマラスワミ報告)や、日本軍の関与を認めた河野洋平官房長官談話を重視。自発的に慰安婦になった人もいたとする朴氏の記述は虚偽事実に当たり「被害者に対する名誉毀損の故意」と指摘した。

共同 2017.10.27

2019/11/17

女性は「米軍の慰安婦より日本軍の慰安婦の方がいい」と言う


米軍の慰安婦は、日本軍の慰安婦よりも厳しく悲しい体験をした。女性たちに聞けば、「米軍の慰安婦よりも日本軍の慰安婦でありたい(の方がマシ?)」と答える・・・とイ・ヨンフン教授

当時の韓国は貧しく、日本の慰安所システムを真似ても好待遇は保証出来なかったに違いない。豊かな米国が「慰安所」を公認していれば状況は違ったろうが、日本と異なり売春はタブーの国である。その点、公娼制度下の日本の場合、親方日の丸で慰安婦の面倒を見ることが出来た。待遇に差があるのは当然だろう。

しかし、公に「関与」した日本が、自らは手を汚さなかったアメリカに批判されている。理不尽な話である。

「反日種族主義」を掲げる韓国の恥ずかしい問題

ソウル大の図書館には1964年から1967年までの韓国の至る所にいた米軍慰安婦の調査論文があります。そのほかに民間の慰安婦に関する修士論文もいくつかあります。これらも全部集めました。彼女たちの悲惨なありかたは日本軍慰安婦より厳しく悲しかった。(調査で)女性たちに日本軍慰安婦と米軍慰安婦のどちらがいいかときいたら、日本軍慰安婦といいます。日本軍慰安婦は何より暴力から保護されました。所得水準もいいです。重要なのは妊娠から保護されました。それは重要なことです。米軍慰安婦は流産を強要されました。出産した子供たちは米国に移送されました。毎年1000人ぐらいの赤ちゃんが米国に移送されて行ったのでした。

この事実を知って私は本当にびっくりして怒りがこみ上げました。自分の歴史のなかにこのような悲惨な悲しい歴史を持っているのに、どうして28年間も日本軍慰安婦だけを外交問題にして両国関係を悪化させてきたのか。自分の内部には目を閉じて、敵対的な種族に対して批判するという均衡のない立場です。それが種族主義なのです。本当に、恥ずかしい問題なのです。

文春オンライン(一部)[2] 2019.11.14

[メモ] 産経「韓国司法の暴挙」

産経新聞は最近魚拓すら取らせないので、メモ代わりに。

【主張】慰安婦訴訟 国際法無視の暴挙である

これは国際法の原則をないがしろにする、韓国司法の暴挙である。

韓国の元慰安婦やその遺族らが日本政府を被告として損害賠償を求めた訴訟が、ソウル中央地裁で始まった。

日本政府は、国家は外国の裁判権に服さないとされる国際法上の「主権免除の原則」に基づき、出廷しなかった。訴状の受け取りも拒否している。

菅義偉官房長官は「日本政府が韓国の裁判権に服すことは認められず、本件訴訟は却下されなければならない」と述べた。

当然である。

原告側は主権免除の原則について「慰安婦問題は反人道的な犯罪行為であり、適用すべきでない」としている。裁判所は主権免除についての判断を示さず、欠席した日本政府に対し、訴訟の中で意見を主張することが望ましいとして出席を求めた。

主権免除の原則とは、外国政府が他国の裁判から免除されることであり、その是非について出廷して意見を述べよとは、大いなる矛盾である。

訴訟を静観している、韓国政府の姿勢もおかしい。一連の「徴用工」訴訟で、「政府が介入することではない」として司法に責任転嫁した構図と同様である。

そもそも慰安婦問題は、1965年の日韓請求権協定で完全かつ最終的に解決済みである。その上で、2015年の日韓合意で両国政府が「最終的かつ不可逆的に解決」することを確認している。

日韓合意に基づき韓国で設立された元慰安婦のための「和解・癒やし財団」を一方的に解散したのは文在寅政権である。

日韓合意について、韓国政府は「合意には法的拘束力がない」(康京和(カン・ギョンファ)外相)とする立場だ。国家間の信義など、どうでもいいということなのだろう。

請求権協定で日本は韓国に無償3億ドル、有償2億ドルを支払った。韓国側は個人補償は韓国政府の責任で行うと明言している。

例えば「徴用工」訴訟で賠償を求められている日本企業が、請求権協定に基づき韓国政府の不作為を国内の裁判所に訴えればどうなるか。韓国政府は主権免除の原則によらず、日本の裁判所に出頭して自らの意見を主張するか。

あり得まい。司法、通商、外交などあらゆる場面で、韓国側の理不尽が際立っている。

産経 2019.11.17 

参考

韓国元慰安婦らが日本政府に賠償請求、訴訟始まる 日本政府は欠席

韓国の首都ソウルの裁判所で13日、元慰安婦らが日本政府を相手取って損害賠償を請求する訴訟が始まった。この裁判は、日韓の緊張をさらに高める恐れがあるとみられている。

 3年前、元慰安婦とその家族を含む原告20人が、1人当たり2億ウォン(約1800万円)の賠償を求めて提訴。その初弁論が、ソウル中央地裁で同日開かれた。

 同様の訴訟は過去にも日本国内で複数あったが、裁判所は原告らの訴えを退けてきた。

 日本政府は、1965年の日韓国交正常化で締結された協定と、2015年の日韓合意をもって賠償問題は解決しているという立場を取っている。この15年の日韓合意は、日本の謝罪と元慰安婦らへの10億円の拠出で、慰安婦問題を「最終的に」解決するという内容だった。

 日本政府は「主権免除」を訴え、同日の弁論に欠席した。

 1910~45年の日本による朝鮮半島(Korean Peninsula)の植民地支配をめぐっては、韓国人の多くが依然深い怒りを抱いている。韓国の裁判所はここ数か月の間にも、第2次世界大戦(World War II)中に強制労働を強いた日本企業に対し賠償を命じている。

AFP 2019.11.16

2019/11/13

安倍首相の「狭義の強制性」論(2008年)

この広義・協議の強制性(連行?)論は、吉田証言が揺らいで以降、朝日新聞が行った「すり替え」だと第三者委員会(2015年)が結論づけている。

安倍晋三はいわば、朝日新聞のペースにハマったわけだが、後にこの「狭義の強制性」発言で海外からもバッシングされる。政治家として、甘かったと言わざるを得ない。

○菅(直)委員 

民主党の菅直人でございます。(中略)一昨日の国会の議論の中で、従軍慰安婦についての質問に対して、平成五年の河野官房長官談話を受け継いでいるというふうに答弁されております。この河野官房長官談話というのは、どういう中身で、どういう趣旨で受け継がれたんですか。

○安倍内閣総理大臣 

河野官房長官談話におきまして、いわゆる従軍慰安婦問題について述べられた談話でございます。この談話におきまして、いわゆる従軍慰安婦の募集等々に国の関与等についての言及があるわけでございます。この河野官房長官談話は政府として出されたわけでありまして、現在の政府におきましてもこれは受け継がれているということでございます。

○菅(直)委員 

現在の政府として受け継いでいるという言い方ですが、現在の政府の最高責任者はどなたですか。そして、最高責任者である総理自身が受け継いだということですか。そこをはっきりしてください。

○安倍内閣総理大臣 

当然、私は内閣総理大臣でございますから、私を含めまして政府として受け継いでいる、こういうことでございます。

○菅(直)委員 

そうしますと、安倍総理が、平成九年ですか、五月二十七日の国会の質疑の中で、この官房長官談話はその前提が崩れているから、そういうものは変えるべきだ、こういうふうに主張されていたのは、考え方を変えられたということですね。

○安倍内閣総理大臣 

私がその際、これはしばらく前のことでありますが、それまでの議論の中で、いわば官房長官談話が出るに際して、いわゆる従軍慰安婦と言われた方々から事情を聞いたときの状況、あるいはまた、当時の石原官房副長官のお話を伺った結果、当初報道されていた中身とは違うのではないか、こういう疑問を持ったわけでございます。

しかし他方、政府としてこの官房長官談話を発出し、内外に対して政府としての姿勢を示した、これについては、私の内閣で変更するものではない、こういうことでございます。

○菅(直)委員 国民の皆さん、聞いておられてわかるんでしょうか。

安倍総理大臣としてどういうふうに言われているか。この質疑の中で、「河野官房長官の談話の前提がかなり崩れてきているという大きな問題点があると思うんですね。ですから、」云々と書いてあります。つまりは、官房長官談話は少なくとも正確ではない、間違っていたという趣旨のことがここで述べられております。

今の説明ですと、それはそのとおりだけれども、その考えは変わっていないけれども、自分が責任者である現在の内閣、政府では、しかしこの考え方をそのまま踏襲する、そういう意味なんですか。

○安倍内閣総理大臣 

今、菅議員が御指摘をされているのは、そのときの官房長官談話が発出をされたときの意味、意義なんだろう、このように思うわけでございまして、韓国においていわゆる従軍慰安婦として心に傷を負った方々に対して、政府としての認識を示したものであるわけでありますが、そのときに、この問題に関しましていろいろな議論があったのは事実であります。

いわゆる狭義の上での強制性という問題がありました。それは狭義の強制性ではなくて、広義の意味での強制性について述べているという議論もあったわけでございますが、私が当時述べていたことについては、具体的に狭義の強制性が果たしてあったかどうかという確証については、いろいろな疑問点があるのではないかということを申し上げたわけでございます。

しかし、強制性という中にはいろいろな強制があるのではないか、直接の強制ではなくても、これは広義の意味でそういう状況に実は追い込まれていたのではないかという議論もあったのは確かであります。しかし、最初は狭義の強制性であったわけでありますが、それはその後、いわば広義の強制性ということに議論が変わっていったのも事実ではないかと思います。

(中略)

○菅(直)委員 

これは大変重要なことなんですね。これから申し上げることにもつながってきますので、少し念を入れて聞かせていただきました。

安倍さんの総理になる前の発言の中では、従軍慰安婦については、少なくとも官房長官談話に対しては否定的であったし、また村山談話に対しても、個人の意見としては認められなかった、単に、新たな談話を出すつもりはないという極めて消極的なことしか言われていなかった、こう思いますから、それは少し変えられたのかな、そういうふうにお聞きをいたしました。

第165回国会 衆議院予算委員会 第2号
平成十八年(2008年)十月五日