慰安婦合意は「すでに死亡」 政府・裁判所に問題解決求める=韓国団体
韓国の慰安婦被害者支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」は27日、慰安婦問題を巡る韓日合意から28日で5年を迎えるのを前に、「合意はすでに死亡した」として、「韓国政府と裁判所が慰安婦問題の解決に乗り出すべきだ」と訴える声明を出した。
正義連は「ドイツ・ベルリンのミッテ区の少女像(撤去を試みた)事態こそこの合意が死亡したという証拠」として、「日本政府は真実を認め、被害者の(名誉)回復のために努力するどころか、慰安婦問題自体を消そうとしている」と批判。その上で「文在寅(ムン・ジェイン)政権は日本政府に再交渉を求めないという韓日合意の処理方向を頑(かたく)なに守っている」とし、政府の積極的な姿勢を促した。
また、「来年初め、ソウル中央地裁で言い渡される慰安婦被害者と遺族が日本政府を相手取って起こした損害賠償訴訟の結論が注目される」とし、「もう韓国の裁判所が『日本が責任を取るべきだ』という国際社会の法的常識を宣言しなければならない」と訴えた。
聯合ニュース 2020.12.27
2020/12/27
ベルリン少女像撤去要請こそ日韓合意が死亡した証拠(挺対協)
「地裁・高裁が慰安婦を冒涜する日本」
元『朝日』記者「慰安婦」報道訴訟
「人権後進国」象徴する判決
6年近い裁判で明らかになったのは日本軍「慰安婦」問題否定派の杜撰さと司法の後進性だった。最高裁第二小法廷(菅野博之裁判長)は11月18日、元『朝日新聞』記者の植村隆氏(62歳)=『週刊金曜日』発行人=が国家基本問題研究所理事長・櫻井よしこ氏(75歳)らを名誉毀損で訴えた損害賠償請求訴訟の上告を棄却し、植村氏敗訴が確定した。
植村氏は1991年、韓国の金学順氏が「慰安婦」だったと匿名で明かした特ダネを書き、櫻井氏は2014年、「捏造記事」と『週刊新潮』などで批判。植村氏の長女を殺すという無名の脅迫状が送られるなど植村叩きが起きた。植村氏は15年「捏造はない」と、櫻井氏と出版社を札幌地裁に訴えた。
日本の判例は、表現の自由を尊重し、たとえ真実でなくても、書き手が真実と信じるに相当な理由があれば、名誉毀損を免責する。実際、一、二審は、櫻井氏が新聞などの資料から捏造と信じた相当性を認定した。最高裁も原判決に憲法解釈の誤りなど上告理由はない、と同調した。
だが審理を通じ櫻井氏は『産経新聞』や月刊『WiLL』に、金氏が親に40円で売られたと(対日請求の)訴状にあると書いたのは誤りと認め訂正した。元「慰安婦」を1人も取材せず、櫻井氏が1990年代「日本軍によって強制的に従軍慰安婦にさせられた女性たち」などと植村氏と同様の報道をしていたことも分かった。上告棄却後植村氏が「裁判内容では勝ったと思います」と述べたほどだ。
深刻なのは札幌地裁が「慰安婦とは(中略)公娼制度の下で戦地において売春に従事していた女性などの呼称」、札幌高裁が「単なる慰安婦が名乗り出たにすぎない」などと「慰安婦」への冒涜と読める判決文を書いたことだ。国際社会が「慰安婦」を戦時性暴力被害者としてとらえたのは90年代。30年を経てなお、人権後進国日本の実相が露わになる判決だった。
週刊金曜日 2020年11月27日号 徃住嘉文
日韓合意5年 岸田文雄元外相インタビュー
【日韓合意】当時外相の岸田文雄氏インタビュー「世界が証人、韓国は履行を」
--外相として確認した日韓合意を韓国の文在寅政権は事実上、破棄した
「合意は日韓関係の未来にとって重要な合意だった。世界が評価した合意であり、日本は履行すべきことは全て履行している。韓国には合意の内容をしっかり履行してもらい、未来に向けて日韓関係を動かしていくことが大事だ」
--合意を結んだ理由は
「日本としてこれ以上、国際社会で慰安婦問題をめぐって非難されるのは放置してはいけない。お互いが非難するのはやめようと決着をつけることは今後、日本が外交を進める上で重要なことだと思った」
--合意によって韓国側に「約束を守れ」といえるようになった
「国際社会を証人にするという意図で、両国の外相が記者会見し、テレビカメラを通じて全世界に映像を流す形を取った。合意後、間髪入れずに世界の大使館に合意について各国にコメントしてもらうよう指示した。当時のバイデン米副大統領はじめ、30カ国以上が合意を高く評価すると発表した。ケリー米国務長官には合意前から慰安婦問題や日本の取り組みについて再三説明していたし、理解が進んでいたと思う」
--国内には保守層を中心に否定的な意見もあった
「賛成の声と反対の声の両方があり、日本政府としてもギリギリの決断をした。日本が何も努力をしてないと韓国側がいうのは心外だ。当時の安倍晋三首相は慎重な部分もあったが、最後は決断した。何度も官邸で外務省などの関係者が集まって意見交換したし、私と首相との電話のやりとりも韓国への出発間際まで続いた」(以下略)
産経 2020.12.26
2020/12/09
慰安婦ゲームの収益の半分を挺対協に
韓国「慰安婦ゲーム」に税金投入 会社代表は「日本は謝罪を」「歴史を正しく知らない」と主張韓国のスタートアップ・ゲーム会社「ゲームブリッジ(https://www.gambridzy.com/)」が12月1日、アドベンチャーゲーム「ウェンズデー(The Wednesday)」を発売し、メディアやネットユーザーの注目を集めている。彼らが注目するのは楽しさや興味より、むしろ「慰安婦」を題材に製作されたという点だ。 ゲームは、1992年1月7日に生存していた元朝鮮人慰安婦の「スニ」というおばあさんが主人公である。 彼女は在韓日本大使館前で1人デモを行ったあと、1945年1月に戻って、インドネシアの慰安所に閉じ込められていた慰安婦たちを救出するという内容だ。 製作者は韓国の日刊紙、毎日経済のインタビューで「慰安婦被害者たちの歴史を含め、太平洋戦争当時、日本軍が犯した戦争犯罪を記録して知らせる趣旨から企画した」と述べた。ゲーム本来の目的である娯楽より、慰安婦を題材に日本を攻撃して金を稼ぐ意図が明白で、好奇心を刺激する一方、“駄作”の評価が少なくない。ゲーム発売日、ゲームをスタートからエンディングまでプレイする映像がYouTubeにアップされたが、これに対するコメントはこんな具合である。 「これが数億ウォンを投じて作ったゲームだというのか」 「北朝鮮で作ったようなクオリティじゃないか」 「反日が露骨で、しかもそれしかない」 YouTubeでゲームの映像を見ると、確かにクオリティは著しく低い。実際のところ、ゲームブリッジ社は約7億ウォン(約6640万円)を投入して「ウェンズデー」を製作した。2回のクラウドファンディングで投資金を募集し、それで約1億4000万ウォン(約1330万円)を集めたほか、国庫からも1億1900万ウォンが拠出されている。 そう、税金で反日コンテンツが量産されているのだ。 尹美香と正義連に 昨年、韓国文化体育観光部傘下の公共機関「韓国コンテンツ振興院」は、ゲーム開発支援事業費としてウェンズデーの開発をサポートした。韓国コンテンツ振興院は東京・四谷の「韓国文化院」ビルに日本オフィスを置き、韓国企業が日本でビジネスを行う仲介窓口の役割を果たしている。 なかでもKポップや韓国ドラマなど、韓流文化の伝播を積極的に行っている。自国企業が日本で儲ける支援を行う機関でありながら、日本を憎悪し、刺激するゲームに1000万円以上も支援したのである。「税金」は国民の公的利益のために使われるのが本来の趣旨である。 もし、慰安婦を題材に日本を非難するゲームが韓国国民の公的利益に合致するというなら、日本を敵対国とみなすことと変わらないことになる。 さらに、ゲーム製作には日本でも悪名高い「正義記憶連帯(正義連)」と「尹美香」が関与している。正義連は従軍慰安婦被害者と称するおばあさんたちを30年間、支援したとされている団体で、そのリーダーとして長らく君臨してきたのが尹美香議員だ。韓国で正義連のことを少しでも批判しようものなら、売国奴として扱われるほど絶対不可侵の存在だったが、今年5月以降は一転、“詐欺師”の代名詞となっている。韓国で有名な慰安婦被害者の李容洙(イ・ヨンス)さんが「正義連と尹美香被告に30年間利用された」と暴露する記者会見を行い、市民の寄付金は流用され、慰安婦被害者たちにはお金がしっかり支給されなかったと訴えた。李容洙さんと元慰安婦たちは、正義連と尹被告が金を稼ぐために動員され、それはあたかも「全国を巡回するサーカスの動物」のようだったとも主張している。記者会見が話題になった当時、尹美香は正義連の理事長を辞め、政権与党・共に民主党から出馬し、国会議員に当選したばかりだった。 雲行き怪しいと正義連と距離を置くように 尹美香は李容洙さんが提起した疑惑に具体的な証拠を提示せず、「事実ではない」と一貫して否認した。しかし、検察から寄付金の横領や背任、詐欺などの容疑で起訴され、現在、裁判を受けている。 一方、ゲームブリッジは「ウェンズデー」を製作する前、尹美香被告に相談し、ゲームの具体的な部分について、尹被告から様々なアドバイスを受けていたことが明らかになった。 ゲームブリッジが尹被告からアドバイスを受けたのは、李容洙さんが暴露する前のことではある。 しかし、同社は李容洙さんや他の市民団体が正義連と尹被告の不正疑惑を提起し、深刻な問題として拡散した後も「元慰安婦は、日本軍から被害を受けた」というテーマでゲーム製作を継続し販売した。ゲームが"慰安婦被害者の歴史を知らせる"という趣旨なら、彼女らを助けるといってアプローチしてきた団体を信じてしまったことや、彼女らが受け取った寄付金がその団体に流用されたなど、悲劇の歴史もストーリーに含めるべきだったのではないのか。ウェンズデーの製作途中の昨年12月、ゲームブリッジ社はメディアのインタビューに応じ、「ゲームの製作費を除いた収益の半分を正義連の"戦時性暴力再発防止事業"に寄付する予定」と語っていた。そしてゲームの発売後に、正義連と尹美香が関与したという問題がもちあがると、「収益の50%を正義連に渡すというデマが流れたが、正義連ではなく慰安婦問題の解決に役立つ方法に使用する」と、正義連と距離を置く発言を行っている。韓国の慰安婦に関する寄付や支援などはいまだ正義連に通じる例が多く、ゲームの収益金が正義連に流れる可能性は否定できない。ゲームブリッジ社のド・ミンソク代表と「ウェンズデー」製作者は今年3月、ゲームを多言語に翻訳して海外で発売し、何より「日本人にも知ってもらいたい」とメディアに話した。憎悪の念さえ抱くゲームを「知らせたい」とド・ミンソク代表は、大要こう述べている。 「日本人が歴史を正しく知らないのが大きな問題だ」 「日本の若者は歴史教科書修正後に教育を受けた世代であり、日本が犯した戦争犯罪には無知だ」ならば、そのド・ミンソク代表自身はどれだけ歴史を正しく知っているのだろうか。日本は1965年の日韓協定と、その後の河野談話、村山談話、さらに2015年8月の安倍談話など40回近い謝罪を繰り返し、金銭的補償も十分に履行した。ド・ミンソク代表は「日本が謝罪をしない」「歴史を正しく知らない」と言い、日本人が不愉快に感じ、憎悪の念さえ抱くゲームを「知らせたい」と言うのである。慰安婦問題は韓国では、ドラマや映画、ドキュメンタリー、さらにはグッズも製作されるほどの“収益モデル”だ。 正義連と尹美香はゲーム製作にも絡み、そこに韓国民の税金まで投入させるなど、明らかに金ヅルと見ているように映る。ともあれ、国際関係に限らず、「自分がされたら嫌なことを相手にしない」というのは、人間関係の基本ではなかったか。
2020/12/06
産経「韓国市民団体は巧みにその意図を隠し・・・」
ベルリン慰安婦像の撤去遠のく 韓国系市民団体などが巻き返し
2020.12.5 産経
ドイツの首都ベルリン市ミッテ区に設置された慰安婦像の撤去が遠のいている。ミッテ区のフォンダッセル区長が10月に撤去命令を出したものの、韓国系市民団体などの巻き返しにより命令撤回の意向を今月1日に表明。像の設置が当面維持されることが事実上決まった。日本政府は早期撤去に向け粘り強く取り組むと同時に、像の設置を未然に防ぐ施策を強化する必要がある。
「日本政府の立場やこれまでの取り組みと相いれない、極めて残念なことだ」
茂木敏充外相は4日の記者会見で、慰安婦像の撤去命令が撤回されたことについてこう述べ、早期撤去を求めていく考えを示した。
ミッテ区の慰安婦像は、ドイツの市民団体「コリア協議会」が中心となって9月下旬に設置された。茂木氏がマース独外相に撤去を要請するなど日本側の働きかけが奏功して一度は撤去命令が出たが、韓国市民団体側に再び巻き返された。
慰安婦像は不当な日本批判の象徴といえる。だが、韓国市民団体は巧みにその意図を隠し、「戦時下の女性への暴力に反対する像」などと説明して回ったという。ナチス・ドイツによる強制収容所などの歴史問題を抱えるドイツでは、そうした主張が共感を得やすいとの算段が透ける。外務省関係者は「日韓の事情に疎いドイツ人は納得してしまう」と頭を抱える。
在独日本大使館は現在も「総力態勢」(外務省幹部)で撤去に向けた働きかけを続けているものの、見通しは厳しい。慰安婦像の設置期間は来年9月までの1年間とされるが、ミッテ区議会は像の「永続設置」を求める動議を今月1日に圧倒的多数で可決した。
自民党の佐藤正久外交部会長は「設置をされてしまうと撤去は極めて難しくなる。設置を未然に防ぐことが重要だ」と指摘する。
外務省は、ベルリン市内で像設置の動きがあることは事前に察知していた。しかし、韓国市民団体側の動きは「ステルス化」(外務省関係者)しており、詳細をつかみ切れず止めることができなかった。現地在住の日本人女性らの団体が設置を支援したことに加え、新型コロナウイルスの影響で大使館の情報収集や関係者への接触が難しくなったことも逆風になった。
それでも、慰安婦像の設置を防ぐのは政府の責務といえる。情報網の充実や広報戦略のさらなる強化などが急務だ。(石鍋圭)
産経「ベルリン慰安婦像 河野談話の撤回が必要だ」
【主張】ベルリン慰安婦像 河野談話の撤回が必要だ
2020.12.6 産経
韓国が始めた慰安婦像の設置という反日運動がドイツの首都ベルリンに飛び火し、日独の友好にひびが入りかねない事態になっている。
日独両政府は、歴史を捏造(ねつぞう)して日本を貶(おとし)める慰安婦像を撤去させるべく行動してもらいたい。
ベルリン市ミッテ区の公有地に、韓国系市民団体「コリア協議会」が設置した慰安婦像について、同区議会が永続的な設置を促す決議を採択した。区による1年間限定の許可が永続化される恐れがある。
像の台座には「第二次大戦中、日本軍はアジア太平洋地域の無数の少女や女性を強制連行し、性奴隷にした」と記されている。決議は、慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の河野洋平官房長官談話を引用している。
このまま放置すれば、慰安婦とは強制連行された「性奴隷」であるという歴史の捏造が欧州の主要国ドイツで広まってしまう。到底看過できない。
河野談話を作成した際の日本政府の調査で強制連行を裏付ける資料は一切なかったことが明らかになっている。平成26年には朝日新聞が強制連行説の根拠となった「吉田証言」が虚偽だったと認め関連記事を取り消し謝罪した。
日本政府はこれらの経緯を広く発信し、像の撤去を実現させなければならない。虚偽が含まれ、日本を傷つけるだけの河野談話は白紙撤回すべきである。
自民党の佐藤正久外交部会長が11月、区長や区議会議長、ベルリン市長に書簡を送り、撤去を求めたのは妥当だ。書簡は、日本が慰安婦問題に真摯(しんし)に取り組んできた経緯を紹介し、像の設置が「日韓の政治問題をドイツに持ち込むことにより日独関係を損なう」との懸念も伝えた。ドイツ側は真剣に受け止めてもらいたい。
平成27年の日韓合意は、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した。「国連など国際社会」において互いに非難、批判することは控えると約束した。
だが、日本政府がベルリンの像撤去を求めたことに韓国政府は「元慰安婦への謝罪の精神に逆行する」と反発した。
日本は不当な反日宣伝から身を守ろうとしているだけだ。史実に基づかない反日の像設置を勢いづかせるような韓国政府のほうが国と国との約束を反故(ほご)にしている。恥を知らなくてはならない。