市民団体の主導に保守系の議員たちも抗し切れず
この「慰安婦問題に関する意見書」採択運動というのは、戸塚悦郎が仕掛け人だったと思う(要確認)。政府に「問題の解決」を促すという名目で市民運動家の主導で採択され、それが日本軍の戦争犯罪(性奴隷制度)の裏づけとして海外で悪用されていることは、ずいぶん前から指摘されていたが、採択はなかなか止まなかった。2013年になっても京都府や島根県議会という上位レベルで採択されていた。最近はアメリカでの慰安婦碑騒動が報じられるようになってようやく警戒されるようになったのか、昨年の6月以降採択した自治体はないようである。
この運動は遅れて韓国にも飛び火したが、最近はあまり聞かない。慰安婦像にブームが移ったのではないか?
札幌、船橋、島根県他「慰安婦意見書」採択地方議会全リスト
全国の地方議会で続々と日本の市民団体の請願による「慰安婦問題で政府の誠実な対応を求める意見書」が採択されている。2008年3月の兵庫県宝塚市議会を皮切りに、意見書採択は現時点で少なくとも43件に達している。
米グレンデール市議会が慰安婦像設置を決めた際、推進派のフランク・クィンテロ市議はこう演説した「私が興味深く見ているのはおよそ36もの(※当時)日本の地方議会が『意見書』を採択していたことである。一部を紹介すると宝塚、清瀬、札幌、福岡、小金井、三鷹……などだ。だから我々は正しいことをしていると考える」。
このように、「日本人自身が謝罪と賠償をすべきと認めている証拠」として都合よく利用されてしまうのだ。「慰安婦意見書」を採択した地方議会は以下の通りだ。
2008年
3月/宝塚市議会(兵庫)
6月/清瀬市議会(東京)
11月/札幌市議会(北海道)
2009年
3月/福岡市議会
6月/箕面市議会(大阪)、三鷹市議会(東京)、小金井市議会(東京)、京田辺市議会(京都)
9月/生駒市議会(奈良)、泉南市議会(大阪)
10月/国分寺市議会(東京)
12月/長岡京市議会(京都)、船橋市議会(千葉)、国立市議会(東京)、田川市議会(福岡)
2010年
3月/ふじみ野市議会(埼玉)、我孫子市議会(千葉)、今帰仁村議会(沖縄)、吹田市議会(大阪)、与那原町議会(沖縄)、堺市議会(大阪)
6月/小樽市議会(北海道)、西東京市議会(東京)、南城市議会(沖縄)、豊見城市議会(沖縄)、八重瀬町議会(沖縄)、読谷村議会(沖縄)、多良間村議会(沖縄)、一関市議会(岩手)、高槻市議会(大阪)
9月/士別市議会(北海道)、北栄町議会(鳥取)、八幡市議会(京都)、函館市議会(北海道)
10月/木津川市議会(京都)、大阪市会
2011年
9月/宮代町議会(埼玉)
2012年
6月/宇治市議会(京都)
9月/広陵町議会(奈良)
2013年
3月/京都府議会
6月/島根県議会、城陽市議会(京都)、宮津市議会(京都)
ポストセブン 2014.4.14(SAPIO2014年5月号)