「アウン・サン・スー・チー氏の写真を示し『この日本人女性も日本の非を反省しているだろ』と得意顔」
産経新聞の吉村記者がオーストラリアで慰安婦像の設置を推進している中国系の関係者と接触した。オーストラリアでは、韓国系を中国系が引っ張っている。遠く、ヨーロッパやアメリカ、オーストラリアまで広がった日本軍性奴隷キャンペーン。ここまで来ると、人々もまるで理解しておらず・・・。
マーライオンの目 歴史は「割り勘」できない
慰安婦像設置をめぐる取材で訪れたオーストラリアのシドニーで、像設置を推進しているという中国人経営者をランチに誘った。現れた男性は2人の“同僚”を帯同してきた。
中華系が経営する日本料理店に案内されると、同行の中国人青年が「名刺を撮影して送信する。組織に対応の許可をもらう」と切り出した。食事が目的ではないらしい。「旧日本軍の残虐行為の歴史を日本の政治家や右翼は踏みにじっている。謝罪すべきだ」と始まった。
もう一人は初老の白人男性。ユダヤ人に謝罪したドイツを日本は見習えという。「日本は謝っているし状況も違う」と反論すると、「父は泰緬鉄道建設に連行された旧日本軍の捕虜だ。謝罪の証拠を示せ!」。
組織の論客と現地の戦争被害者が反日運動の前面に立つのは、慰安婦像を設置するための審議が行われた、シドニー郊外のストラスフィールド市議会の議場で見た光景と全く同じだ。
論客の中国人青年は、ミャンマーのアウン・サン・スー・チー氏の写真を示し「この日本人女性も日本の非を反省しているだろ」と得意顔。知らないのだ。
経営者は最後に、「日本が謝罪すれば像設置を取り下げてもよいと幹部が言っている」と耳打ちしてきた。食事は割り勘にしてもらった。(吉村英輝)
産経 2014.4.9