記事を読む限り突っ込み所は少なくないが、実際の講演を文字起こししたものを読んでみたい。仮にも憲法裁判所の長がこのレベルとは思いたくないが・・・。
慰安所システムが戦争犯罪であり、控訴時効がないと憲法裁判所が判断したというなら、これから韓国の裁判所は忙しくなりそうだ。なにしろ、韓国は日本の慰安所システムを模倣した国である。
憲法裁判所長「1965年韓日請求権協定、戦争犯罪にフタをするものではない」KBSの英語版では、所長は日本政府が慰安婦の存在を否定したと言ったのではなく、軍の性奴隷制度の存在を否定した(denying its military's sex slavery)と言ったことになっている。なお、河野談話を、日本政府による性奴隷の強制リクルート(Japan's forced recruitment of sex slaves)を公に認めたものと言っているらしい。
パク・ハンチョル憲法裁判所長が米国ハーバード大学で、日本軍の慰安婦強制動員の過去の歴史を否定している日本政府を痛烈に批判した。29日(米国時間)、米国マサチューセッツ州ケンブリッジにあるハーバード大ロースクールで行った「女性人権侵害回復のための国家の義務」というテーマの特講からだ。この日の彼の講演は、2011年8月30日に憲法裁判所が下した宣告を説明する場であった。当時、憲法裁判所は第2次世界大戦の時に日本軍に連行されて行った韓国人慰安婦が日本政府に対して正当な賠償請求権を有しているにもかかわらず、韓国政府が日本政府とこれに関する交渉を進めないのは違憲だと判決した。
パク所長は「日本は慰安婦の存在をずっと否定してきて、被害者の証言や関連資料が相次いで出るとすぐに1993年の河野官房長官の談話を通じて慰安婦の強制動員を認めて謝罪した」と説明した。しかし20年が過ぎるまで慰安婦への被害補償はなされなかったし、最近では「河野談話さえ修正しようとする主張がある」として日本の安倍晋三政権を狙った。彼は憲法裁判所の宣告後、韓国政府が交渉をしようという外交文書を2度も送ったが、日本政府は何の答も出さないでいると指摘した。
彼は、65年に締結した韓日請求権協定で、慰安婦の補償問題が全て解決されたものと見るという日本政府の立場に対しても逐一反論した。何より協定締結当時には慰安婦問題が議論にさえならなかったとのことだ。慰安婦問題が大きくなってきたのは90年代の被害者の証言が出てきてからだ。パク所長は「その上、韓日請求権協定は両国間の財政的・民事的債権・債務関係の解決に限定されたものだった」として「日本政府が介入した戦争犯罪にまでフタをするものではない」と強調した。さらに「68年の国連決議第2391号には、戦争犯罪および人道に反する罪の場合は控訴時効がない」と確認した。
その上、韓日請求権協定3条は両国間の補償に関した紛争が起きた場合、これを解決するための手続きも規定している。したがって慰安婦問題が提起された以上、韓国政府は日本政府を相手にこの解決のための外交的努力をしなければならない義務がある。しかしこれまで、これを放棄したのは国家の当然の義務を履行せず違憲だというのが2011年憲法裁判所の判決だと紹介した。
パク所長は第2次世界大戦後のドイツ政府の過去の歴史に対する謝罪措置も例に挙げた。フランスとドイツも戦争後に被害補償交渉を始めて60年、「ナチ迫害で被害をこうむったフランス国民のための支払いに関する条約」を締結して4億マルクを補償した。この条約3条にもフランス人被害者に対するすべての請求権はこの条約で完結するという規定を置いた。しかしその後ドイツに強制徴集されたフランス労働者の被害が追加で分かり、フランス国内世論が沸き立った。するとドイツは2000年に政府と企業が共同で100億マルク(約5兆4000億ウォン、約5027億円)の「記憶、責任そして未来」基金を作って強制徴集労働者に補償するようにした。
中央日報日本語版 2013.10.30
S. Korea's Constitutional Court Chief Slams Japan at Harvard
The president of the Constitutional Court of Korea has criticized Japan for denying its military's sex slavery during World War Two.
President Park Han-chul gave a lecture at Harvard Law School in Boston on Wednesday about the duty of the state to protect women from the violation of their rights.
He said Japan has not provided compensation to victims over the past 20 years since the 1993 Kono statement issued by then Chief Cabinet Secretary Yohei Kono. Kono officially acknowledged Japan's forced recruitment of sex slaves, known euphemistically as comfort women.
The Constitutional Court chief also said though it is confirmed the sex slavery happened, the government of Japanese Prime Minister Shinzo Abe will not admit it and has argued to revise the Kono statement.
Park's lecture was held to shed light on the court’s 2011 ruling that called for diplomatic efforts by Seoul to address the sex slavery issue.
KBS WORLD 2013.10.30
読売の記事はシリカ太郎さんから。国家賠償を訴えるパク所長だが、「記憶・責任と未来」基金はアジア女性基金同様、国家賠償ともドイツ政府の法的責任とも無関係らしいのだが(ドイツは、道義的責任を認めただけ)。
韓国憲法裁判所長、米講演で慰安婦賠償を主張
韓国憲法裁判所によると、朴漢徹パクハンチョル・同裁判所長は米ハーバード大ロースクールで29日(現地時間)に行った講演で、いわゆる従軍慰安婦問題について、「『戦争犯罪』や『人道に対する罪』に当たるので、時効はない」と主張、日本政府が国家賠償や公式謝罪を行うべきだとの認識を示した。
現役の裁判所トップが、外交懸案で自説を展開するのは異例。日本側の反発を招きそうだ。
同裁判所は2011年8月、元慰安婦の賠償請求権を巡り「韓国政府が解決に努力しないのは違憲」との判決を出した。これを受け、慰安婦問題が日韓の外交問題として再燃した。
米国での講演は、4月の所長就任後初の海外視察の一環で行われたという。
読売 2013.10.30
山口県立大の浅羽祐樹はこのように呟いた。
twitter 2013.10.30