2013/06/04

吉見義明の意地?

池田信夫:(もはや)イデオロギーより意地

「軍の施設として組織的に慰安所を作った国はほかにない。日本の慰安婦制度は特異だった」と吉見教授。

池田信夫はこのニュースにドイツ軍やソ連軍を例に挙げ、嘘だと批判しているが、自分が思うに、吉見教授の凄さは、嘘をつかずに人々を事実と異なる方向に誘導してしまう理論構成力にある。何らかの理屈を用意しているはずだ。

彼は6年前のニューヨークタイムズのインタビューに「Unlike other militaries that have used wartime brothels, the Japanese military was the “main actor,” (戦時売春宿を利用した他の軍隊と異なり、日本軍は<慰安所システムの>主役であった)」と答えているように、この種のシステムを持っていたのが日本軍だけでないと知っている。2007年以降になると、韓国軍の慰安所についてもコメントしている。したがって、彼は他国の軍隊にも「慰安所」があった事を知っているのは間違いない。

大方「それらの国では、内務省や総督府に相当する役所の関与が証明されていない」といったような理屈を用意しているのではないか?それにしても、軍の関与が、という話はどうなった?池田信夫はイデオロギーというより意地だと言っているが・・・。

「日本の慰安婦制度は特異」 歴史学者が橋下氏批判

旧日本軍の従軍慰安婦をめぐる日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長の発言に絡み、慰安婦問題に詳しい中央大の吉見義明教授(日本史)が4日、大阪市役所で記者会見した。橋下氏が「他国も同じようなことをしていた」と繰り返し主張したことに対し「軍の施設として組織的に慰安所を作った国はほかにない。日本の慰安婦制度は特異だった」と否定した。

吉見氏は「慰安婦は居住、外出の自由、拒否する自由がない性奴隷だ」と指摘。「慰安所を軍の施設として設置し、内務省や総督府も深く関与していた。橋下氏には国が慰安所を組織的に作ったという認識がない」と批判した。

47ニュース(共同) 2013.6.4

畳み掛けるように、このようなニュースも。最近の吉見教授は少しおかしくないか?訴訟をチラつかせるなど、慰安婦論争が華やかだった90年代でもしなかったような・・・。

橋下氏慰安婦発言:中央大教授が公開質問状 大阪市に提出

旧日本軍の従軍慰安婦を巡る橋下徹大阪市長(日本維新の会共同代表)の発言で名誉を傷つけられたとして、吉見義明・中央大教授が4日、発言の撤回と謝罪を求め、橋下氏への公開質問状を市に提出した。十分な回答がない場合は、提訴も検討するという。

橋下氏は昨年8月、従軍慰安婦に関する記者団との質疑で、吉見教授の発言として「『強制連行の事実までは認められない』と発言があった」と言及。吉見教授は同年10月に文書で抗議したが、橋下氏から謝罪や撤回がなく、改めて質問状を提出した。

質問状では「私は一貫して、慰安所で強制があったと主張し、違法性を指摘してきた」として「私の研究の根幹を否定し、社会的評価を著しく損なった」と批判。1カ月以内の回答を求めている。

また、橋下氏が先月27日、日本外国特派員協会で記者会見した際、同席した桜内文城衆院議員(維新)が吉見教授の著作を「捏造(ねつぞう)」と発言したことへの見解も求めた。

吉見教授は記者会見で「慰安所で強制があったことが一番問題で、橋下氏はそれをきちんと認識していない」と批判した。

毎日 2013.6.4

この人はいつもこんな調子。日本の政治家は「過度に狭く解釈する」とか、橋下は問題点をきちんと認識していないとか。

18 件のコメント:

  1. 研究者とは真実を追求するものだと思っていたが、保身のために、何の証拠もなく事実を歪曲するのは、学者というより人としてどうなのだろうか。

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    1. 大勢の人が、彼に振り回されて来たわけですからね。

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  2. 小川代議士の記事でも感じましたが、ブログ主はご自分と異なる意見の持ち主には非常に手厳しいと思います。

    この問題は光の当て方で見え方が様々なので、色々な意見があって不思議ではないです。

    小川代議士には「慰安婦問題を煽った」と批判的ですが、米軍に風俗を進める話と慰安婦問題と一緒に議論するというヘマをやって、日本の立場を非常に悪くした橋下市長には、なぜか寛大のように見えます。

    頑張られているのに批判的なコメントで申し訳ありません。

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    1. >批判的なコメントで申し訳ありません。

      いいえ。気になさらないで下さい。

      私の中では、

      善意で運動に参加している人々(右左問わず)<ええ格好しいで便乗する政治家・コメンテーター(右左問わず)<イデオロギーで首を突っ込むメディア・学者<中傷キャンペーンとしてやっている運動家

      という具合に差別化されています。後ろに行くほど批判調になっていると思います。もうちょっと冷静に論じた方がいいのかもしれませんが、マスメディアに遠慮(ライバル紙に対する批判など)が見られるので、我々のような立場の人間がハッキリ指摘した方がいいのかもしれないとも思っています。

      私が小川氏を強く批判するのは、彼は意図的に、ハッキリ言えば悪意(と思う)を持って議論を混乱させていると見ているからです。私は安倍総理にも批判的ですが、彼には悪意はない。ただし、迂闊な発言、後始末せずという結果から橋下市長より辛い点をつけています。橋下氏に関しては、基本的に彼の指摘は正しいと思っています。彼の今回の発言には功罪あるでしょうが、長期的にはプラスの面が上回る可能性もあると見ています。そして過剰なバッシング。そういう事から彼に対する評価が甘くなっているのでしょう。しかし、これらはあくまで慰安婦問題の中での評価であって、大阪市政や安倍政権の評価はまた別です。

      吉見氏に関しては、本文に書いたように、嘘はつかないが・・・嘘をつくことなく読者を間違った方向に誘導していると感じています。彼の著書を読んでの感想です。

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  3. 在米日本人2013年6月5日 3:10

    池田氏 田原市、片山さつき氏 ケビン メア氏の討論を見て、
    この問題は韓国の政治、国民の民族性に関係があり、
    日本でどう討論し、いかに話しあっても解決できません。
    韓国の歴史に問題があります。
    朝鮮戦争を終らせたいアメリカ、それに反対する李承晩、
    1919年の独立運動後、1960年にとても大きなデモがありました。
    アメリカのライフマガジンでは アメリカ軍の朝鮮戦争で亡くなった方は
    33,629人だそうです。
    アメリカも韓国にはずいぶんいらいらしたと思います。
    そして、Koreans; Reform needed と書いた記事があります。
    1960年からまだ53年しか経っていません。
    韓国政府に問題があり、この問題を解決することは難しいです。
    今日本ができる事は片山さつき氏が言われたように、絶えず対応していくこと、
    日韓スワップを破棄も、、。
    断固として日本の姿勢を示していくことだと思います。
    私は一番の問題は日本の外交の弱さ、外務省、領事館の問題であると思います。
    絶えず、アメリカ議員などと接触し、話し合うことが必要だったのではと。
    もう私達一般人がどうこういう問題ではなくなっていると思います。
    日本の評判を落としたくなければ、経済界も考えて欲しいのですが、、。

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    1. >私達一般人がどうこういう問題ではなくなっていると思います。

      問題が大きくなりすぎましたね。しかし、片山氏の言動にも表れているように、日本政府はこの問題から手を引いて行くでしょう。もっとも強硬派だった安倍政権も火傷を恐れて手を出せないようです。

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  4. 在米日本人2013年6月5日 4:16

    今日のニュースから
    http://news.msn.com/us/sexual-assault-a-cancer-for-military-leaders-say

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    1. ありがとうございます。ツイッターでもRTしました。

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  5. 私が最近出入りしている、自称「中堅ネトウヨ」の「ネットde真実」を地で行く(笑)「八咫烏」氏のブログです。とは言え彼はネットだけではなく書籍からも情報を得ています。
    http://ameblo.jp/ya-ata-no-karasu/entry-11449196654.html

    その彼も独自に吉見教授の言説に検証しています。
    http://ameblo.jp/ya-ata-no-karasu/entry-11451084096.html
    http://ameblo.jp/ya-ata-no-karasu/entry-11469784707.html
    http://ameblo.jp/ya-ata-no-karasu/entry-11451587550.html

    あくまで個人ブロガーの独自検証ですから、学術的見解を問うのは難しいかもしれません。しかし、これを観ると少なくとも私は「吉見教授、ちょっとこれは???」と、つっこみたくなります。

    個人的にはとても丁寧に作りこまれいるブログだと思いますので、皆様の参考になればと思い紹介します。

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    1. 吉見教授の「従軍慰安婦」(岩波新書)をじっくり読むと、こういう「???」に頻繁に行き当たります。

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  6. 吉見義明と先日、外国人特派員協会にノコノコと出かけて行って、日本が降伏した後に政府と軍部が証拠資料を燃やしたのだからあるわけがない、無実だと証明できないのも自業自得だと言った、みどりの風の谷岡郁子代表のレトリックは似ていますね。20万人の強制連行の証拠があるとは言えない、しかしないからこそ日本の無実は証明できない・・・こういうことを敢えて外国人記者団にアピールしに行く人の日本に対する上から目線がワケ分かりません。

    谷岡氏は、これからも日本は謝罪し続けなければいけないとも言っています。

    (0:25 から)http://www.youtube.com/watch?v=S39S0NGIMDk

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    1. (0:25:00) からです。

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    2. >レトリックは似ていますね。

      基本的に吉見理論が強制連行派のベースになっていますからね。みな言うことはカーボンコピーです。

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  7. >「Unlike other militaries that have used wartime brothels, the Japanese military was the “main actor,” (戦時売春宿を利用した他の軍隊と異なり、日本軍は<慰安所システムの>主役であった)」と答えているように、この種のシステムを持っていたのが日本軍だけでないと知っている。

    引用されている文章だけでも、吉見教授のいう「慰安所」が、他の戦時売春宿全てをふくむわけではないと解釈すればすむ話だと思いますが。
    単に貴方が「戦時売春宿」と「慰安所」を「この種のシステム」と同一視ししているから理解できないだけでしょう。吉見教授の誘導を疑うよりも、まず自身の先入観を疑うべきではありませんか。

    >大方「それらの国では、内務省や総督府に相当する役所の関与が証明されていない」といったような理屈を用意しているのではないか?

    自分で答えを出しているのなら、疑問に持つ必要はないと思いますが。
    実際には関与が証明されていないだけではなくて、RAAに対して米軍が閉鎖を命じたりと、軍組織の中核が慰安所を作らない使用させない方向で動いていたという証拠を吉見教授はあげていますね。

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  8. >自分で答えを出しているのなら、疑問に持つ必要はないと思いますが。

    これは推測ですから・・・。吉見氏が自分で語るまで、結論を出すべきではないと考えます。

    >RAAに対して米軍が閉鎖を命じたりと、軍組織の中核が慰安所を作らない使用させない方向で動いていた

    閉鎖の経緯について、もう少し詳しい情報が出て来ないかと思ってます。何かご存知でしょうか?一般的には性病の蔓延や本国で問題化したのが閉鎖の理由と言われていますが、現在の米国政府のようにゼロ・トレランス政策を徹底したのかどうか。・・・というのも、十年も経たずに米軍は再び慰安所の利用を始めています(朝鮮戦争)。

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  9. >これは推測ですから・・・。吉見氏が自分で語るまで、結論を出すべきではないと考えます。

    「吉見教授の凄さは、嘘をつかずに人々を事実と異なる方向に誘導してしまう理論構成力にある」と貴方はエントリ本文で「事実と異なる方向」だと断言しているように読めますが。
    「したがって、彼は他国の軍隊にも「慰安所」があった事を知っているのは間違いない」とも結論づけていますね。貴方の定義する「慰安所」が一般的にいう「慰安所」とイコールである証拠を貴方は何一つあげられていません(ひょっとしてWikipediaですか?)。
    公開質問状を掲載しているサイトをハンドルにリンクしておきますね。

    >一般的には性病の蔓延や本国で問題化したのが閉鎖の理由と言われていますが、現在の米国政府のようにゼロ・トレランス政策を徹底したのかどうか。

    米軍兵士へ売春施設全般への立ち入り禁止布告が出されたことは吉見義明『従軍慰安婦』の201頁で言及されていますよ。

    >というのも、十年も経たずに米軍は再び慰安所の利用を始めています(朝鮮戦争)。

    本国からの非難にさらされて閉鎖していますが、現場においては何度も慰安所設置の試みや利用がおこなわれていたことは前掲書204~205頁にも明記されていますよ。
    それに朝鮮戦争の時期は、そもそも橋下市長のいった第二次世界大戦当時に他国も同じだったという主張の根拠にはならないでしょう。

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  10. >>>内務省や総督府に相当する役所の関与が証明されていない」といったような理屈を用意しているのではないか?

    >>自分で答えを出しているのなら、疑問に持つ必要はないと思いますが。

    >吉見氏が自分で語るまで、結論を出すべきではないと考えます。

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  11. >吉見教授の凄さは、嘘をつかずに人々を事実と異なる方向に誘導してしまう理論構成力にある。
    >したがって、彼は他国の軍隊にも「慰安所」があった事を知っているのは間違いない。

    つまり上記の2発言は誤りだったと認めるわけですね?

    それでは次の問題。

    >それにしても、軍の関与が、という話はどうなった?

    どうなったも何も、軍が関与し、慰安所を主導的に運営していたことは、軍関係者の証言や文書資料で明らかになっています。
    http://www.awf.or.jp/1/facts-09.html
    それを否定する論者は、従軍慰安婦問題否認論者でも減っていると認識していたのですが、違ったのでしょうか。

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