池田信夫:(もはや)イデオロギーより意地
「軍の施設として組織的に慰安所を作った国はほかにない。日本の慰安婦制度は特異だった」と吉見教授。
池田信夫はこのニュースにドイツ軍やソ連軍を例に挙げ、嘘だと批判しているが、自分が思うに、吉見教授の凄さは、嘘をつかずに人々を事実と異なる方向に誘導してしまう理論構成力にある。何らかの理屈を用意しているはずだ。
彼は6年前のニューヨークタイムズのインタビューに「Unlike other militaries that have used wartime brothels, the Japanese military was the “main actor,” (戦時売春宿を利用した他の軍隊と異なり、日本軍は<慰安所システムの>主役であった)」と答えているように、この種のシステムを持っていたのが日本軍だけでないと知っている。2007年以降になると、韓国軍の慰安所についてもコメントしている。したがって、彼は他国の軍隊にも「慰安所」があった事を知っているのは間違いない。
大方「それらの国では、内務省や総督府に相当する役所の関与が証明されていない」といったような理屈を用意しているのではないか?それにしても、軍の関与が、という話はどうなった?池田信夫はイデオロギーというより意地だと言っているが・・・。
「日本の慰安婦制度は特異」 歴史学者が橋下氏批判
旧日本軍の従軍慰安婦をめぐる日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長の発言に絡み、慰安婦問題に詳しい中央大の吉見義明教授(日本史)が4日、大阪市役所で記者会見した。橋下氏が「他国も同じようなことをしていた」と繰り返し主張したことに対し「軍の施設として組織的に慰安所を作った国はほかにない。日本の慰安婦制度は特異だった」と否定した。
吉見氏は「慰安婦は居住、外出の自由、拒否する自由がない性奴隷だ」と指摘。「慰安所を軍の施設として設置し、内務省や総督府も深く関与していた。橋下氏には国が慰安所を組織的に作ったという認識がない」と批判した。
47ニュース(共同) 2013.6.4
畳み掛けるように、このようなニュースも。最近の吉見教授は少しおかしくないか?訴訟をチラつかせるなど、慰安婦論争が華やかだった90年代でもしなかったような・・・。
橋下氏慰安婦発言:中央大教授が公開質問状 大阪市に提出
旧日本軍の従軍慰安婦を巡る橋下徹大阪市長(日本維新の会共同代表)の発言で名誉を傷つけられたとして、吉見義明・中央大教授が4日、発言の撤回と謝罪を求め、橋下氏への公開質問状を市に提出した。十分な回答がない場合は、提訴も検討するという。
橋下氏は昨年8月、従軍慰安婦に関する記者団との質疑で、吉見教授の発言として「『強制連行の事実までは認められない』と発言があった」と言及。吉見教授は同年10月に文書で抗議したが、橋下氏から謝罪や撤回がなく、改めて質問状を提出した。
質問状では「私は一貫して、慰安所で強制があったと主張し、違法性を指摘してきた」として「私の研究の根幹を否定し、社会的評価を著しく損なった」と批判。1カ月以内の回答を求めている。
また、橋下氏が先月27日、日本外国特派員協会で記者会見した際、同席した桜内文城衆院議員(維新)が吉見教授の著作を「捏造(ねつぞう)」と発言したことへの見解も求めた。
吉見教授は記者会見で「慰安所で強制があったことが一番問題で、橋下氏はそれをきちんと認識していない」と批判した。
毎日 2013.6.4
この人はいつもこんな調子。日本の政治家は「過度に狭く解釈する」とか、橋下は問題点をきちんと認識していないとか。