2013/10/06

抗日連合会によるアジア版ホロコーストキャンペーン (産経)

ソノマ州立大の知られざる慰安婦(その他)の碑
Honoring(?) Victims Of Japanese Imperial Miritary War Crimes ...Hundreds Of Thousands Of Women And Young Girls Forced(?) Into Sexual Slavery And ... The Asian Holocaust Of The Pacific War

太平洋戦争犠牲者追悼碑

「日本は謝罪せよ。1931年から45年にかけ日本軍によってレイプされたり殺された人々が安らかに眠れるように」

中国政府との関係を否定するイグナシアス・ディンと中国政府と協力関係にあると見る産経の古森記者。どちらが真相か、自分には分からないが・・・。

なお、日中戦争中の強姦や殺人事件は、大部分がでっち上げの慰安婦問題と異なり反論は難しい。慰安婦問題にすらまともに(効果的に)反論出来ない日本人は、しばらく成り行きを見守るしかないだろう。

米国舞台に「反日」扇動 旧日本軍=大虐殺を「事実化」

「歴史認識」をめぐり、日本をおとしめようとする動きが収まらない。今月上旬にインドネシア・バリ島で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の場でも、中国や韓国は歴史問題を理由に日本との首脳会談を拒否した。日本が事なかれで対処してきた間に、中韓両国内だけでなく、国際世論に影響を与える米国を舞台に誤った歴史認識の“事実化”が進んでいる。

雲一つない秋空が広がった9月14日午後、米カリフォルニア州サンフランシスコ郊外のソノマ州立大のキャンパス内にある湖のほとりで「太平洋戦争追悼碑」の除幕式が開かれた。石碑には英語と中国語で「太平洋戦争の犠牲者を追悼して」と刻まれていた。

「太平洋戦争とは『忘れられたアジアのホロコースト(大量虐殺)』なのです。約3500万人という犠牲者数は、現在の米国で人口の多い約25都市をあわせても及びません」

100人を超す出席者の前でこう訴えたのは同大教授のジーン・チャン。戦時中に中国・広東で幼少期を過ごしたというチャンの専門は数学だが、大学の社会人教育授業で、日本兵に銃口を突きつけられたという自分の体験を交えながら日中戦争について教えている。

全米主要都市にはユダヤ人大量虐殺に関する博物館があり、米国民がホロコーストを学ぶ機会も多い。チャンがまったく性質の異なるホロコーストと旧日本軍による行為を結びつけたのは、日本がナチス・ドイツと同様に「犯罪国家である」と印象付けるねらいがあるとみられる。

続いて演説したチャンの夫のピーター・スタネクも「われわれの目的は日本軍の歴史について理解を深めることだ。平和はいま存在しない」と語気を強めた。

「日本食は口にしない」(チャン)というスタネクは、米国において反日キャンペーンを展開する「世界抗日戦争史実維護連合会(抗日連合会)」の会長を務める。1994年に設立された抗日連合会で初の非中国系会長である。

同州に本部を置く抗日連合会は南京(虐殺)、捕虜虐待、731部隊、慰安婦などについて「日本に謝罪させ、賠償させる」ことを主目的としている

戦犯裁判や対日講和条約での日本の責任受け入れを一切認めない点で明白な反日組織である。2007年に米下院で慰安婦決議を実現させるなど、全米でみられる反日運動の主導的役割を担う存在といえる。

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式典を取材していた記者を至近距離からカメラで撮影していた男性がいた。抗日連合会副会長のイグナシアス・ディンだった。

「産経新聞に文句をいうのではなく、話をしたかった」と取材に応じたディンは「中国政府のためにやっているって? そんなことありえない」と大声で笑った。もともと中国の民主化運動を支援していたとし、「共産主義は大嫌いだ」と強調した。

だが、「中・韓『反日ロビー』の実像」(PHP研究所)を執筆した産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森義久は、「抗日連合会は中国当局と一体になっており、中国の意向を受けて活動しているのは間違いない」と語る。

抗日連合会は02年1月に上海の華東政法学院(大学)で「第二次大戦賠償問題に関する国際法会議」を開いたが、古森は「当局の協力なしにこのような会議を開けるはずがない」と指摘する。

この日の式典には、在サンフランシスコ中国総領事館副領事の宋如安も出席した。

「第二次大戦後の秩序は維持されなければならない。それを覆そうとするいかなる試みにも反対する」

あいさつした宋は出席者から拍手を浴びた。約40分続いた式典は中国で抗日歌曲として代表的な「松花江上」の合唱で幕を閉じた。

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除幕式では、27枚の石板もお披露目された。

「南京で虐殺された30万人の犠牲者を追悼する」「日本よ、旧日本軍にレイプ、殺害された人々に謝罪を」などと刻まれている。

近くにあるのは、ナチス・ドイツに殺害されたユダヤ人少女「アンネ・フランクの木」と呼ばれるマロニエの苗木。その前にはホロコーストを象徴する線路が敷かれている。枕木の代わりに並べられた石板にはホロコーストのほかアメリカ先住民やカンボジア人などの虐殺が刻まれている。

1枚250ドルの石板を購入した人たちがメッセージを読み上げる度に、鐘の音がチーンと鳴り響いた。

ディンによると、抗日連合会の組織化にあたってモデルにしたのが「世界ユダヤ人会議」だ。同会議は「ホロコーストの記憶が忘れ去られないよう努力し犠牲者らのために正義を求める」活動をしている。

抗日連合会は同会議を手本に、北米や欧州、アジアなど約50の支部を持ち国際的な活動を展開している。

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ディンは「9月18日を忘れるな」とのロゴの入った黄色いポロシャツを着ていた。9月18日は満州事変の発端となった1931年の柳条湖事件が起きた日だ。

中国国民党指導者の孫として43年に中国・重慶で生まれたディンは台湾の大学を卒業後、米国に渡りIBM社やヒューレット・パッカード社で働いた。89年の天安門事件後、民主化支援を始めた。日本の戦争責任に目を向けるようになったのは、91年にカリフォルニア州サンフランシスコ近郊で開いた会合で、中国系の高齢者から「封印した記憶を呼び覚ましたあなたの責務は重い」と言われたからだという。

抗日連合会の発足にあたり、ディンらは94年12月、同州クパチーノで国際会議を開催した。初日の会合後、ディンのもとにポニーテールの見知らぬ女性が現れた。26歳のアイリス・チャンだった。

「『南京大虐殺』の話は聞いていたが写真をみたことはなかった。本を書きたいので資料を貸してほしい」。こう持ちかけたチャンを当初いぶかったディンだが、その夜、ほかの仲間とチャンを囲んで作家としての英語力や意思を確認。その場で「アイリスに翌日発表する運動方針を書いてもらった」という。

チャンとディンがつながったことは「日本の戦争責任を求める動きにとって分岐点になった」と、米国人ジャーナリストは振り返る。97年に出版された「ザ・レイプ・オブ・南京」はベストセラーとなり、米国民への「旧日本軍の残虐さ」を刷り込むことに成功。多くの聴衆が足を運んだチャンの講演には、ディンらが本を販売するブースを出すなど、チャンと抗日連合会は一体となって動いた。

民間の立場から中国の反日謀略を研究している評論家の江崎道朗は指摘する。

「無名のジャーナリストであったチャンを『人民日報』の記者が支援。南京大虐殺記念館も協力した。共産党中央宣伝部の許可なく、このようなことはできない。米国でベストセラーになった背景にはこうした情報戦術があった」

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抗日連合会が日本の戦争責任追及という目的達成のため全面的に支援した議員がいる。2007年の米下院での慰安婦決議を提案した同州選出の日系3世マイク・ホンダだ。慰安婦を「性的奴隷」と断じた決議が可決された後の記者会見で、ホンダはこう切り出した。

まず抗日連合会に感謝したい

抗日連合会のメンバーが決議採択に向け、決議の共同提案者集めなど裏方として奔走したからだった。

もっとも、ディンにとってはホンダも駒の一つにすぎないようだ。ホンダがソノマ州立大での式典を欠席したことについて「マイクに『10%の票を失った』と言ってやったよ」と話す。すでにホンダのライバルとも連携を始めている。

2月15日付の地元紙サンノゼ・マーキュリー・ニュースに、尖閣諸島(沖縄県石垣市)問題で、「中国の領有権に配慮を示すべきだ」とする寄稿が掲載された。ディンとともに寄稿者に名前を連ねたのがロー・カンナ。インド系のカンナは元商務省次官補代理で、来年の下院選でホンダの再選を脅かす候補として注目を集めている。

ディンらの反日運動は中国政府の意向を反映するかのように、尖閣問題にも広がりつつある。

産経 2013.10.6 

米ソノマ州立大学内に設置された石板。手前の石板には「日本軍によって強制的に性奴隷となった女性たちと3500万人の犠牲者を追悼して」と記されてある =カリフォルニア州ソノマ郡

産経 2013.10.6