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2011/09/07

再びPKOの性スキャンダル[ハイチ]




Democracy Now! 2011.9.6

ユーゴ紛争時の国連PKOの性スキャンダルを扱った映画「ザ・ホイッスルブロワー」を紹介したばかりだが、またしてもPKO部隊員によるこの種のスキャンダル。ハイチでは2007年にもスリランカ部隊がスキャンダルを起こしているが、今回はウルグアイからの要員が18歳の少年に性的虐待を加え(動画参照/モザイク処理あり)、その時の映像が流出したとされる(調査中)。「大義のない侵略戦争だからレイプが起こる」というわけではないのである。

もっとも、国連はPKOに対してZero tolerance(許容ゼロ)政策を課している。すなわち、たとえ現地で合法であろうと買春は絶対に許されない。だから、「慰安婦は単なる売春婦」といった抗弁は、国際的に顰蹙を買うのである。


カリブ海のハイチでは、国連平和維持活動(PKO)のウルグアイ軍兵士4人が7月、ハイチ人の少年(18)に性的暴行を加えたとする疑惑が浮上し、大きな問題となっている。

事件は、PKOのウルグアイ海軍兵士4人がハイチ人少年を性的に暴行している映像がインターネットで流れたことで表面化。事件が起きたとされる南西部ポールサリューでは5日、数百人規模の抗議デモが発生した。

同国のマルテリー大統領は、「ハイチ人少年に集団レイプを行った加害者」は必ず罰せられるとの非難声明を発表した。またハイチ当局、国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)、ウルグアイ国防省は現在調査を行っており、容疑者4人は拘束されたという。

MINUSTAHの広報担当者は、事件をとても深刻に受け止めているとし、事実と証明されれば、容疑者に対し必要な措置を講じると語った。

ハイチに展開するPKO部隊は約1万2000人超。昨年に同国でコレラ感染が拡大したときには、PKOのネパール部隊が感染源との情報が流れ、暴動が起きている。

ロイター 2011.9.6

2011/08/11

映画: 「ザ・ホイッスルブロワー」 国連軍の性スキャンダル




The Whistleblower (ザ・ホイッスルブロワー)は、旧ユーゴに派遣されていた国連軍と人身売買(性奴隷)の関わりを暴いた女性警察官の実話をもとにした映画。日本でも今月から公開と聞いていたが、どうなった?監督は、ラリーサ・コンドラキ(Larysa Kondracki)。出演、レイチェル・ワイズ(Rachel Weisz)、アンナ・アニーシモフ(Anna Anissimova)など。

慰安婦問題を論じるに当たって気をつけたいのは、現在では軍人による(戦地での)買春自体が罪とされているという点だ。つまり、紛争地では普通の商取引のつもりで売春婦を買ったとしても、その背後に人身売買のネットワークがあったりする。もちろんこれは戦地に限らないが、紛争地域ではその危険性が高いということなのだろう。ボスニアで国連軍の関係者がこの種の人身売買に関わっていたという批判もあって、国連もPKO要員の性行動に神経質になっている。こういった場会、派遣国のみならず国連も管理責任を問われるのである。 だから「慰安婦は単なる売春婦」などと言っている人は考え直して欲しい。そんな事を言うから、国際社会の心証が悪くなるのである。 第2次大戦中買春は犯罪ではなかったが、日本軍の御用商人が女性を乱暴に扱った件については(例えそれが当時としては普通であったとしても)、日本政府に道義的責任がある・・そう思ったからこそ、河野談話が生まれアジア女性基金が立ち上げられたのだろう。

しかし、日本軍が「関与した」というのと、日本軍(政府)が強制したというのでは話が違う。PKOのスキャンダルを国連主導の犯罪だと強弁する人はいないのである。