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2011/08/26

「ザ・ホイッスルブロワー」シアトル・タイムズのレビュー





アメリカの民間軍事会社ダインコープ社。ブラックウォーターほどではないにしろ、スキャンダルにはこと欠かない。ボスニア紛争の折、ダインコープ社の職員が東欧から連れてきた未成年者が国連軍兵士などにより性的搾取されていた。これは実話の映画化。シアトル・タイムズのレビュー。

現代の性奴隷問題であると共に、戦場の性の問題を考える上でも見ておいていい映画かもしれない。

'The Whistleblower': a crusader's look at the world of sexual slavery

Part thriller and part harrowing account of an outrageous, based-on-facts story of official corruption in the former Yugoslavia, "The Whistleblower" is a tense and shattering drama.

The name Kathryn Bolkovac might be familiar to anyone who has heard her accusations over the years that operatives from a United Nations peacekeeping force and an American military contractor, DynCorp International, were involved with sexual slavery in postwar Bosnia.

British actress Rachel Weisz is a sturdy but vulnerable presence as Bolkovac, a Nebraska cop who joined the U.N. mission in Sarajevo to enforce a 1995 cease-fire. The film's script, cowritten by first-time director Larysa Kondracki, employs fiction to fill out some details, but the essential facts of Bolkovac's experience are here.

Appointed head of "gender affairs," the intrepid investigator discovers a broad network in sex trafficking of young, Eastern European women, lured into enslavement for the exploitation of male peacekeepers and DynCorp employees.

Bolkovac is ignored when she brings this scandal to the attention of her superiors, forcing her to pursue the case alone. Meanwhile, resentment toward her efforts builds, creating a tense atmosphere that makes one worry for Bolkovac's safety anytime she's at home or walking to her car.

As a measure of the stifling power of the U.N.'s cover-up, Kondracki brings in a couple of supporting characters who are a bit sketchy but helpfully define what the heroine is up against.

One is an honest but nervous official played by David Strathairn, and the other is Madeleine Rees (a brief but golden performance by Vanessa Redgrave), the real-life human-rights commissioner. Their caution and subdued sympathy toward Bolkovac intensify an air of paranoia.

Kondracki provides glimpses of what sexual slavery looks like, including scenes of women subjected to terror and torture by their minders.

This is not an easy movie to get through, and it certainly casts doubt on the efficacy of well-intended humanitarian missions organized by governments. But Weisz's role as a dutiful crusader in an all-but-lost cause is a reminder of what one person can do.



関連エントリー 映画: 「ザ・ホイッスルブローワー」 国連軍の性スキャンダル

2011/05/09

障害者の性



こういった話も、「戦場の性」の問題を考える参考になるだろう。

重度障害の男性手助け

重度の男性身体障害者の射精を介助するサービスが、全国に広がっている。県内でも、新潟市に本部を置く「NPOホワイトハンズ」が3年前から介助を始めた。利用者からは歓迎の声も上がるが、障害者の性に対する社会の理解は低く、専門家は支援の充実の必要性を指摘している。

ホワイトハンズは、2008年4月1日に新潟市で設立された。脳性まひや筋疾患などのため、自力で射精できない障害者が介助の対象。北海道や東京都、大阪府、福岡県など18都道府県でサービスを実施している。県内では現在、5人の利用者がいるという。

佐賀市内で一人暮らしの40代男性は3年前から介助サービスを利用している。脳性まひで生まれつき両手が不自由。サービスを利用する前は満足に射精行為ができず、気分がイライラすることが多かった。
男性は「障害者も普通の男と同じで性欲はある。男を磨いて彼女をつくる努力をすべきだとは思うが、難しい場合には介助サービスが必要だと思う」と語り、「社会はもう少し障害者の性について考えてもらいたい」と訴える。

鳥栖市内の女性(27)は、週刊誌の記事を見てホワイトハンズの活動を知り、スタッフになった。介護の仕事を続けながら、介助サービスを行っている。

女性によると、介助サービスはゴム手袋をはめる。コンドームを着用してもらい、射精を促す。射精後はタオルで利用者を拭き、サービスは終了となる。

介助中に利用者がスタッフの体に接触することは禁止で、性的な会話もしない決まりだ。「日常会話で雰囲気を和ませてから介助する。終了後に利用者のうれしそうな顔を見ると、必要なサービスと感じる」

「息子は夢精しているが、親としては風俗店に連れて行きにくい。何か手伝えないかと悩んでいる」
24日に福岡市の県NPO・ボランティアセンターで開かれたホワイトハンズの勉強会。全国から障害者の親らが参加し、訪問介護の女性が、性欲をため込む障害者の現状を訴えるなど、お互いの悩みを話し合った。

ホワイトハンズの利用料金は15分3500円、30分5500円で、1時間を超えると1万円以上かかる。オランダでは、介助サービス料金を全額負担する自治体もあるが、日本ではまだ支援が広がっていない。

大学でジェンダー(社会的・文化的性差)や性について学び、介護職の経験もあるホワイトハンズ代表の坂爪真吾さん(29)は、介助サービスを始めた経緯を「障害者の性の問題が置き去りにされている現状を何とかしたかった」と話す。

だが、介助サービスに抵抗感をあらわにする障害者の家族や入居施設は多い。

県西部にある重度障害者の入居施設の責任者は「排泄(はいせつ)の世話で手いっぱいで、性の問題まで手が回らない。施設としては性の介助を受け入れることは考えていない」と否定的だ。

県障害福祉課によると、県内で両手が不自由な18歳以上の障害者は約2千人いる。同課の担当者は「特に相談は寄せられていないが、要望があれば(県として)考えていく必要がある」と話している。

●性の問題 社会も支援

西九州大の滝口真教授(障害者福祉学)の話 食事や睡眠、排泄(はい・せつ)という人間の基本的な欲求のなかには、性欲も含まれる。障害者が性に関心を持たないと考えるのは短絡的で、射精出来ずに体の不調を訴える障害者の声もある。障害者の性の問題も社会は避けることなく、トータルヒューマンケアサービスの一環としての支援が必要ではないか。

朝日新聞 2011.5.2

自衛隊員のPTSD【東日本大震災】



参考資料として。わいせつ自衛官の話は、言い訳のように聞こえなくもないが。


「もう限界。家に帰して…」捜索現場襲う惨事ストレス

東日本大震災で被災地に派遣され、遺体の捜索・収容作業に当たっている自衛隊員や海上保安官、警察官の「心のケア」が課題となり始めている。これまでに1万人近い遺体を収容するなど奮闘してきたが、一方で凄惨(せいさん)な現場で受けた精神的ショック(惨事ストレス)から心的外傷後ストレス障害(PTSD)のような症状を訴えたり、奇行に走るケースも出ており、各省庁では惨事ストレス・ケアに乗り出した。(SANKEI EXPRESS)

「もう限界です。家に帰していただけませんか」

西日本の部隊に所属する陸上自衛隊の30代の男性自衛官は、部下の切実な訴えに接するたび、心に重圧がのしかかる。

震災直後に被災地入りし、数十人の部下と続けたテント暮らしはまもなく2カ月を迎える。主な任務は沿岸部での遺体の捜索活動。これまでに数十人の遺体を収容、自治体などに引き渡した。

住宅のがれきの下では、全身に傷を負った親子とみられる若い女性と5~6歳ぐらいの女の子の遺体を発見した。「もしこれが自分の妻と子供だったら…」。思わずつぶやいた同僚は、夜になるとテントの中でうなされていた。

春を迎えて日中の気温が上昇し、日を追うごとに発見される遺体の損傷は進んでいる。交代もままならず、「精神的にまいってしまい、前線を離れる隊員が多くなった」。

防衛省によると、過去最大となる約10万人の自衛隊員を投入した今回の震災では、警察、消防、米軍などと合同で行った分も含めてこれまでに計約9200人の遺体を収容。今も被災地では、1日数人単位で遺体が発見され続けている。

肉体的な疲労に加えて、損傷がひどい遺体を扱う惨事ストレスは日に日に増している。一部には奇行に及ぶ者も出ている。

海上自衛隊横須賀基地所属の3等海曹(31)は、宮城県沖で遺体収容作業を終えて通常業務に戻った3月下旬、レンタルビデオ店で下半身を露出し公然わいせつ容疑で現行犯逮捕された。再び被災地での活動が決まっていたことから、「また行くのが嫌だった。捕まれば行かなくてすむと思った」のが犯行理由だった。

防衛省は、被災地での活動終了後に隊員が精神的負担からPTSDを発症する可能性があると判断。活動を終えて1カ月後、半年後、1年後をめどに、質問項目に記入する形式で心理状態を調査する方針だ。

警察庁も対策に乗り出した。ケアの対象は岩手、宮城、福島の3県警の全警察官・警察職員の計約1万500人で、問診票を配り震災対応後の心身の状態について調査。惨事ストレスが強いとみられる職員には、委託先の民間機関から臨床心理士らのチームを派遣し、面談を行う。

一方、がれきが漂う海中で捜索や遺体収容に当たっている海上保安官らも、相当な惨事ストレスを受けているとみられる。

海上保安庁は、震災発生から1週間後に被災地で業務に従事する潜水士や巡視船艇の職員ら約1600人を対象にアンケートを実施。うち約1割の職員について、心のケアなど「経過観察が必要」とする結果が出た。

こうした職員らと面談した海保の惨事ストレス対策アドバイザーを務める広川進・大正大准教授(臨床心理学)によると、「涙が止まらない」「現場の光景がフラッシュバックする」といったPTSDに似た症状を訴える声もあがったという。

広川准教授は「過酷な作業の長期化が予測されるこれからが一番危険。まとまった休息をとって頭のスイッチを強制的にオフにするなど、十分なケアが必要」と指摘する。

産経新聞 2011.5.5